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2004.08.27

淘汰は淘汰されつつある

ITmediaモバイル:EdyとSuicaは「やはり共存できる」その理由は?

コカ・コーラ、iモード FeliCa対応の自販機を投入

 マルチドライブ、スーパーマルチドライブと言うものがある。IBM風に言うとマルチバーナードライブ。
 どのへんがマルチなのかと言うと皆さんご存知の通り。CD-ROMやDVD-ROMが再生できるのはもちろんのこと、CD-RもCD-RWもDVD-RもDVD-RWも、DVD+RもDVD+RWもDVD-RAMだって、ものによってはPDとか言うあやしげなものまで読み書きできる場合もある凄い代物だ。
 DVD+R陣営とDVD-R陣営、そしてDVD-RAMの規格が一向に収束しないことを受けて生み出された、コロンブスの卵的かつものすげえ力技による工夫の産物である。

 これが現れたことで、ユーザーはメディアや規格の事をあんまりそれほど厳しく考える必要はなくなり、書き込みDVDの市場は安定したと言えると思う。そういえば、家庭用のDVDレコーダがあんなふうに家電売り場でいい位置をキープするようになったのは、マルチドライブが登場してからのような印象が自分的にはある。たぶん今記憶の操作が起きましたよ。

 便利なユーザーの友達マルチドライブ。でもふと考えてみると、このマルチドライブの登場は、ばらばらに存在する規格が収束する機会を、完全に葬ってしまったのではないんだろうか。
 コスト的にどのくらい違うのかは知らないけれど、複数規格に対応したマルチドライブよりも、一つの規格だけに対応した単機能ドライブの方が、コストは安いように思える。かつてベータはVHSとの競争に破れて淘汰されたけれど、形状が違うとか言う問題にはとりあえず目をつぶって、「ベータでもVHSでも録画再生できるビデオデッキ」が、ニッチな高級品としてではなく「ちょっと上乗せするくらいでOK」くらいの価格で登場していたら、今頃どうなっていただろう。

 いくつかの規格が存在する事は、固定を廃して競争を促すけれども、その利益を蒙ることが出来るのがいつでも利用者とは限らないし、そのデメリットを全面的に負うのは企業ではないのかも知れない。
 むしろ、もはや規格が収束するとか、淘汰するとか、そういう概念そのものがあいまいになっていくのではないだろうか。

 僕達は、いくつかの規格を生き残らせる事が出来る「無用に便利な高級品」を使い続ける事になるのかも知れない。デファクトスタンダードと言う言葉が帝国主義経済並の死語になるまで。

 て言うかですね。C-modeの自販機が独自規格のマネーしか使えないと言うのはさすがにどうかと思うんですよ。『蛮勇引力』で「酒しか買えないマネーカード」って言う小ネタがあったけど、まさにそれと同じでしょう。SuicaやEdyやC-modeが「自分のところでしか使えない電子マネー」の領土争いに汲々としているうちに、例えば「同じiモードFelicaの端末の中でだけなら、SuicaにでもEdyにでもC-modeにでも同一端末内チャージが出来る上位電子マネー」みたいなものが実用化されるような気がしてなりません。そうなってほしいのか、そうなってほしくないのか、上のようなことを考えると自分でもよくわかりませんが。

 …と言うネタは、いつかPBMのシナリオで使えそうなのでキープしておこう。

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