香田さん追悼、若者ら官邸前で集会 自衛隊撤退求め - asahi.com : 社会
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もうずいぶん昔に勉強したのでうろおぼえですが。
刑事政策的に、犯罪被害における被害には一次被害と二次被害があって、一次被害はまず犯罪そのものによる被害。財布が盗まれたとか、殴られて怪我したとか。
二次被害はそれに伴って発生する、たとえば事件の報道で関係無いプライバシーを暴かれたとか、そういう関係のもの。
殺害された香田氏の行動を非難するのか賞賛するのかは置いておいて、氏が一次被害に遭って命を奪われ、いまやその死を政治的に利用され、本来明らかになるべきではなかった過去や思想を暴き立てられつつある。
たとえば、小泉首相がギレン総統みたいに、香田さんの死を利用したら、世間の人はどう思うだろう? 「人の死をこんな風に利用して」という風に、眉を潜めたり怒り狂ったりとかすると思う。僕もそう思う。
ならば、『若者たち』が同じことをしているのを見て、肌が粟立つのを感じたのも、少しは理解していただけないでしょうか、と思う。
ニュースを見る人、作る人。そのまた草鞋を作る人。我々は… 嫌な言い方だねしかし… いまや一丸となって、ヨルダンのテロリストに殺害された同胞に、更に鞭打っているのだ。
素朴な疑問として、自衛隊がイラクから撤退したら、その後どうなるんだろう? と思う。もちろん自衛隊が居たところで治安維持にさほど役立つでもなく、役立っていたらそれはそれで問題で、少しばかり雇用を作り出している位だとは思うのだけど。
自衛隊がイラクから去り、報道陣もイラクから去り、僕の生活の俎上にイラクの文字が再び遠い世界の出来事として踊るようになったとき、それは「平和」なのだろうか? たとえば春先に人質になった人だとか、最後まで踏みとどまるだろう外務省の人だとかは、イラクに残り、活動を続けるのだろう。その人達の事を『内地』で耳にすることは、格段に減るはずだろうけれど。
又その人達が今回のような事件に巻き込まれた時、相変わらず国内では「悪いのは米軍」「あのとき自衛隊を派遣しなければこうはならなかった」と言うのだろうか。
ええと。4月からのまとめなんですが。どんな理由があれ、国外で邦人が危険にさらされれば、全力で救助に当たるのが国家の義務であるとは思います。そのためにかかった費用を請求するとか、ケチ臭い事を言う必要はあんまりないと思います。そのために予算取ってる訳ですし。…なんだろう。「助けられて当然」と言う意識を剥き出しで感じたのが、何か違和感を感じたのかも知れません。
政府のやり方を批判して、違う方策で行動を起こすのは立場として立派な事で、それはある種、日本人であると言う立場を超えた行動、あるいは越えようとした行動であるのだと思います。NGOの人達と政府とでは日々揉め事多めでしょうし。
ただ、4月や今回のような事件に巻き込まれて政府機関が動き出した時、それはそれまで身を置いていた世界市民的な立場、「日本人」から抜け出した立場から、一気に日本政府に保護される立場、一日本人と言う立場に引き戻される瞬間だったのかも知れません。救出されてなお政府を批判するその姿に超国家的な… もしくは超国家的であろうとした、超国家的であると思い込んでいる… 姿を見た事が、自己責任論の一端ではなかったかとも思うのです。
ずっと考えるに、自分が自己責任論に、さらにいえば一日半ほどのあいだ自作自演説に加担したのは、つまるところそういう理由だったように思います。
いよいよ大統領選挙です。
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