ROBO-ONE第七回大会予選、その1
ROBO-ONE第七回大会、今日は予選の日です。
当初朝早く行こうかな、と思っていたんですが、案の定寝坊。9時に目標地点に到達する!と心に決めていたものの、気の迷いでりんかい線の東京テレポートで降りたりした挙句。結局は9時半くらいに、会場前である科学未来館に着きました。着いたんですが。
目の前にはあろうことか、行列をこしらえた人人人。これみんなROBO-ONE目当て? と思っていたら、どうやら科学未来館そのものの入場待ちのようでした。それにしても人多いよな、いつもこんなに繁盛してるのかな、と思っていたら、あとからあとからバスバスバス、次々並ぶ小学中学高校生。…これは一体? と思っていたんですが、ややあって納得。これはきっと社会科見学と言うものだ。きっとここって社会科見学の定番コースなんだ、と。
1000、係のお姉さんが行列の人に配っていたパンフなどを眺めていたら正面のゲートが開く。どうやら入場OKのようです。もう周囲の広場は団体客でいっぱい。少し遅刻して正解だったか、でも10時よりは早く来ないとまずいかな、と思う光景でした。
切符を買って首から提げ、大型スクリーンを横切り、なるほどあれがのんのんさんのお話にあった大型ディスプレイであるな。と納得しつつ、奥の会場へ。
会場は広々とした空間でした。その会場は広々としている上に物販ブースもあり、かなりの充実度。背景の横断幕が豪華ですな。一階催事場を半分くらいに仕切っているらしく、手前が会場、奥が控え室&簡易作業ルームだった様子です。横断幕の向こうには、最初から最後までたくさんの人がひしめいていました。
それにしても驚いたのは、開場と同時に入ったはずなのに、会場がもう半分ばかり埋まっていてちょっとびっくり。…そうか関係者の皆さんか。ちょっと納得。なんかDr.GIYのご母堂様らしき方もいらっしゃったりして。
1019、もうすぐ出場登録受付終了です。あと10分の段階で資格審査を受けてないマシンが50台との由。…いつもこうっぽい雰囲気。その後のアナウンスその他では、、11:00の段階ではエントリ169台中、資格審査通過機が76機とのことでした。最終的には(昼休み終了後の非公式発表、及び自分の計算では)資格審査通過は86機だったようです。
1100、だんだん込み合ってきました。マシントラブルで五分遅れで開催とのこと。出場者にはスクランブルがかかります。
1105、予選スタート… 司会の方がいきなり噛んで、一回仕切りなおし。審査員紹介、近藤電気さんのKHR-1による階段昇降他のデモが行われた(予行では成功してたのに、本番では転んじゃったみたいです)後。前年優勝の九州大からのチャンピオンベルト返還を経て、いよいよ予選スタートです。
予選形式は2分。ロボットの自律動作と、マイクパフォーマンスによるアピール。ロボットを起動させたあとは、外部的にコマンドを送る行為は不可(特に無線LANは、会場である科学未来館からの要請も含めて特に不可)。但しロボットの内蔵センサーを作動させる行為(背中を叩くとか、手拍子で合図を送るとか)はOK。
規定演技は、指定された本を昇降すること。5人の審査員が100点ずつの持ち点を持ち、それぞれ各自に割り当てられた項目に従って100点満点でジャッジ。その合計点で評価を決定するシステム(みたいでした)。
…で、まあ。なにしろ86体ものロボットが出て来たので、逐次紹介するのも追いつきません。詳細は他の方に任せ、自分としては印象に特に残ったロボットを拾い出して、時間軸順に紹介していきたいと思います。
No.1、テコンV。韓国から参加のテコンVシリーズです。前回までの力強い動きは今回も健在。前回が止めの多い動きだったのに比べると、非常に動きが滑らかで止まっていなかった印象を受けます。それにしても、「資格審査未通過者デモ」の時にずっとテコンVが待機していたので、「テコンVダメだったの?」と心配になってしまいましたよ。思わず。因みに後で「テコンボーイ」って言うロボットも登場しましたが、リスペクトしているって以外は直接関係はなかったみたいです。
No.3、MECHABONHAM。メカボンハムと読むんでしょうか。なんだかちょっとヒッピーっぽいガワをかぶったジーンズにロングヘアのロボット。なんと同じサイズのキーボードを(ロボットの手で)弾くと言う、なんだかかつてない路線でした。なんだか今思い返すと規定演技の本乗り越えをやっていないような気もするんですが、アイデアと技術の勝利でしょう。
No.5、テコンボーイ。操縦しているのも韓国の男の子みたいでした。ロボットそのものもテコンVをひとまわり小さくしたようなサイズ(デザインは違いましたが)でしたが、動きの鋭さは同質。予選スコアも同じくらいの位置につけていたみたいです。
N0.6、グレートマジンガア。ワールドレコーズでパワーアップしたグレートマジンガアがそのままで登場です。どうやら頭頂部に光センサがあるらしく、手をかざすたびにプログラムを次のステップに進めるようで。センサーは他にも「自動で標的を発見する」と言うシステムにも利用されており、白い紙を巻いたペットボトルを倒す演技を披露していました。真後ろにいる標的もターゲットするって言うのは見事でした。
センサー系を搭載したロボットはこの後も多く出ましたが、マジンガアはさすがと言うか、ものすごい安定性でした。これで本来はマスタースレーブで駆動するって言うんですから、すごいですよねー。最後の予選突破者発表のとき、頭とスクランブルダッシュ(翼)だけしか出てこなかったのがちょっと心配ですが。
No.7、長年ROBO-ONEを取材されていた(すいません。PCコマンドボブ&キースの原作者さんと言う知識しかありませんでした)高橋敏也さんによるガスマスクなルックスのロボット、締め切り一号さん。しかしなんと暗澹たる心沈む名前でしょうか。取材される側になってどうですか、と聞かれ、気持ちが乱高下しています、と答えたコメントが生生しく感じられました。
No.10、オルメカ。前回はスパイダーマンのマスクを被って登場されたチーム。前回失敗した「膝蹴りで棒を折る」アクション、今回再挑戦して見事成功でした。…今気付いたんですが、名前の由来、ひょっとして「折るメカ」?
No.13、OMNIZERO。オムニシリーズ、なめらかっぽい質感を感じる、一つ目の赤い奴です。さすがと言うか、動きのレベルが全く違うと言う感じ。動きの一つ一つが、なんだか余裕すら感じるものすごく危なげのない動きです。アッパーカットの鋭い動きだけでも感心していたら、一つ目はダテではないとばかりに、規定科目の「本乗り越え」は、センサーで本の位置を自動検出すると言うおまけつき。本の背表紙にチェッカーの模様をつけていて、それを認識すると言う仕組だったようです。時間ぎりぎりだったものでどきどきしましたが、無事通過。いや、他人事ながらひやひやしました。
No.14、九州大学の2325-RV改。前回優勝機の改良型。歯車とカムのギミックを組み込んだ伸び縮みする腕が最大のポイントでしょうか。滑らかな動きはさすがなんですが、ROBO-ONEのランブルでは自分で伸ばした腕が引っかかってリングアウトしたりしてたのでちょっと心配です。そういえば冷却している様子が見えませんでしたが、改善されたんでしょうか? 短時間だから大丈夫だったのかな?
No.15、このあたりは本当に目が離せません。高速変形メカG-Tuneの登場です。超小型で完全変形(なんでもリングとの距離を測定して自動変形しているとか)、かつコストパフォーマンスに優れたマシンとの由。圧巻は規定の本乗り越えで、普通に乗り越えたあと、さらに本を立てた(そりゃ手で支えてましたが)上に自力でまたがり、足を上げてバランスを取ると言う離れ業を披露。Jクラス優勝の地力ここにあり、と言う感じです。
No.18、松っちゃん。J-Classで活躍された松っちゃんファミリーの皆さんのロボット。見ると足が非常ーに長い(そして手が短い)ですが、その極端に長い足にも関らずバランスが優秀。印象的でした。
ところで、隣に座られていたご一家の皆さん、どうやら松っちゃんファミリーの皆さんだったようです。途中で急に離席されたので不思議には思っていたのですが(汗。
No.20、コヴァ専用ザックン。見たところ普通にシャアザクっぽいガワを被せたロボットに見えるんですが、ROBO-ONE on PCの上位者の方とのことで、そのデータをリアルなロボットにフィードバックして動作モーションを作成されていた、との由でした。その手法たるや良し、ではないかと。ところで、転んだ拍子にマルチブレードアンテナ(要するにシャアザクのツノ)が折れていたのが、ちょっと気がかりでしたが。
No.23、Lock-No,5。今大会の私一押しです。ちょっと見には頭がメカ沢君のラガーマンロボットと言う感じですが、前後の安定性を確保する為に、とがにまた(要するに足を左右に大きく開いた上体)でジャンプしてみたり、そのままがにまた動作で移動したり、はたまたラグビーボールを追いかけてみたり、と色々新機軸を感じるロボットです。ジャンプしたロボットは今回多かったんですが、順番的にはロックが皮切りでした。本選では面白い動きをしてくれそうで。
午前中は25体で終了。審査員さんからの総評では、規定演技を完璧にこなしたロボットはほとんどいない、との厳しいご意見が。
確かに、本の上に乗って通過する、と言っても、いろいろあります。1)本の上に乗って、上で両足を揃えることなくそのまま歩いて通過。2)本の上に乗り、いったん足をそろえて停止したあと、本の向こう側へ通過。3)本の上に乗り、いったん足をそろえた後、手前に再び降りる。4)本の上に転がって(又はその他の手段で)乗り降りする、5)本の上に乗る際にトラブルがあって人為的に手を添える。6)諦めちゃってる。と、大別して色々のパターンを見かけました。他の演技をしている間に、規定動作をやる時間を逃してしまう(またはトラブルで不可能になってしまう)ケースもあったように思います。
ROBO-ONEステアーズで見られたような安定動作を多くのロボットが早く見につけてくれるのが望ましいところですが、観客としては規定動作を早く済ませるか、もしくは「色々のパターンで規定動作をこなす」と言う、たとえばG-Tuneが達成したような方策を見てみたいものだと。そんな風に感じました。
このあとは、午後編につづく。
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