サムライレンズマン
カレーの会の帰り、烏羽さんにバットマン:キリングジョークを薦めたら、カウンターで勧められた二冊の本。そのうちの一冊がサムライレンズマンでありました。
一読して感激。古典の持つ気宇壮大なギミックやガジェットの数々が、近年の作家さんの持つ細やかで遊び度の高いキャラ描写と上手く溶け込んで、もうなんか、もはやおなかいっぱい。楽しかったー。…今なら「星空までは何マイル?」が何をやりたかったのか、なんとなく判る…(苦笑)。
小学生くらいの時にアニメ版のレンズマンをやっていたのを見た事がありました。内容はほとんど覚えていないんですが、ぐんにょりしたキビの悪い宇宙人、光線銃で吹っ飛ばしたらスカッとしそうなエイリアンが、腕と言うか食腕にレンズをはめている… つまりレンズマンの一員である… ことに、なにか新鮮な感動を覚えたことを、まざまざと思い出しました。
詳しいデータはありませんが、きっと僕の見た彼は、サムライレンズマンにも出てくるリゲル星人トレゴンシーだったに違いありませんな。記憶にある名も知らない顔を、思いもかけないところで再び見かけた気分です。
意図的に勘違いした日本が配されているのは作者一流のお遊びとして。この作者さんのサムライの解釈は、非常に気に入りましたよ。どうしてこんなに気に入ったのか、今度また「武士道の逆襲」とか読み返してふかぶか考えて見たいと思っております。
それにしてもさすが烏羽さん。もう一冊も楽しみなり。
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コメント
くく、気に入っていただけたようで何よりです。
是非是非、他の古橋作品も読んでみて下され。
私的にお勧めなのは『タツモリ家の食卓』シリーズですな。
所謂落ちもの系の話なんですが、ヒロインが生身で真空を飛行する鋼鉄の人間砲弾だったりします。カナード翼付き。
でもしっかりSFで、かつ良い話です。
もう一冊の方も大変面白いですよ。乞うご期待。ふふ。
投稿: 烏羽 | 2005.06.28 01:02
落ち物って… と一瞬思いましたが、なんとなく推測がつきました。
ああいう気宇壮大な大法螺は大好きですな! そいつぁちょっと探してみませんと。
かめくんもようやく読了。
詳しいことは後日まとめますが、お弁当食べてるシーンが一番ショックでしたな。そのまんまのことしか書いてないってのに。
投稿: sn | 2005.06.28 23:22