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2005.07.11

7/2,ROBO-ONE in 秋葉原 観戦記(決勝編- 後編)

 少し間が開きましたが、レポート完結編を。

 人でぎっしりの会場。自販機の前も混みあっています。近代的なビルの窓からかいま見える秋葉原のメインストリートは、なにやら融合しきれない異文化と言うものを垣間見る雰囲気で。そうなのかこれが「再開発」って奴なのか。と、ちょっと寂しい気分になります。
 一足先に会場に戻った人には、ちょっとお得な事がありました。さきほどあんまり動かないうちに敗退した、アフロ=アドがステージに登場。菅原さんの指導のもと、何故か城間さんが操縦訓練を行っています。真剣な表情のお二人に比べ、なんともファンシーなアフロの動きがまた…。

【ランブル】

 何故アフロが操縦訓練を行っていたのかと言うと、この後に一回戦敗退ロボットによるランブルが行われるためでした。メタリックファイター、2325RV、アリキオン、不知火、トコトコ丸、アフロの六体による生き残りバトルロイヤルです。
 ランブルはロボットが跳ねて飛んだりするので非常に危険。かぶりつきで見ていたステージ脇の子供達が、それぞれ所定のプレートの後ろまで下げられます… プレートの位置をこっそり動かす子供が中にいたり。きっと立派なハッカーになるよ。
 さて、ランブルに先立ち、特別審査員である井澤さんから弁理士についてのお話があります。弁理士の日のイベントと言う事で… ですね。
 ロボットと特許について、また国際特許について(「国際特許」と言う特許がある訳ではなく、主要複数国で特許が取れるとそう看做すらしい)色々お話を伺う。
 座右の銘は「今日頑張らない奴に明日は来ない」
 けだし名言ですね… ほぼ同年代の弁理士さんの立派な姿を見て、観客席で自分のダメさに密かに凹んだり。

 そしてランブルです。くんずほぐれつの大乱戦、とてもステージで何が起きているのか追いきれません(汗。
 始まる前から泡を吹きはじめるアフロ。その後はしかし、眼前で激しくぶつかるロボット達を尻目に動きません… ようやく狙いをつけられ、逃げるアフロを追うトコトコ丸。そのトコトコ丸を隙を見て蹴飛ばすメタリックファイター。リングの反対の端では、不知火がダウンしたままなんか変な音を立てています。
 トコトコ丸と2325RVがほぼ同時にダウン。アリキオンも転落、最後にダウンしたままの不知火が行動不能とリタイアを宣言。
 「頑張れば明日はやってくる」と言う喜びの声とともに、メタリックファイターの優勝でした。

【準決勝~三位決定戦~決勝】

■ ○アリウス vs はじめロボット

 調子があんまり良くないのか。腕にちょっと変な震動が来ているのが、ちょっと心配になりますアリウス。
 しかし操縦は卓越していました。準決勝で、そして決勝でアリウスが繰り出してしきたのは、言うなれば防御的攻撃、カウンターアタックでした。自分の体重を投げ出して体当たり攻撃する、いわばダッシュアタックタイプの攻撃に対し、瞬時に姿勢を落とし、故意に攻撃されたのと逆の方向にバランスを崩す… 「後ろ向きに倒そうとする」前方からの体当たりに対し、自ら「前向きに倒れる」ような動作を取る… と言う感じでしょうか。
 カウンターで阻止することも出来れば、相手方の攻撃によるダウンを、自分の攻撃ダウンと看做す事もできます。それにしても、操縦に習熟していないとこう上手くはいかないですね。アフロ戦では披露する事はなかったわけですが。

 試合開始当初、はじめロボットのあびせ蹴りをいきなりカウンターで阻止。しばらくの応酬のあと、アリウスの「押し」ではじめロボットが1ダウン。軽快な動きで攻撃ポジションを狙うはじめロボットに対し、アリウスはダッシュ攻撃で攻撃ダウンが続きます。ダウンこそ奪えないものの、リングアウトに追い込むことで、今度はアリウスに1ダウン。
 時間切れ間際、姿勢を落として頭の突起物で突っつくと言うドリル魂溢れるアリウスの攻撃ではじめロボットダウン… かと思われましたが、手をついての連続攻撃は不可、と言うレフェリーのジャッジで、またも延長戦に突入です。

 アリウスの電池を交換し、モーターを冷やし、とお父さん大忙しのスミイファミリーに対し、はじめロボットとはじめさんはまたも静観の構え。「こういうときってほんとに何にもしないんですよね」と言う先河原さんの言葉の通り、全くの平常心です。

 延長戦は再びダッシュ攻撃のぶつかりあいからスタート。機動性自慢のロボット同士の対決だけあって、ダッシュアタックと攻撃ダウンと目まぐるしい勝負。時間切れのコールのあとリングアウトになると言う激戦のあと、両者ダウンなしでサドンデスの2分を戦いきりましたが… 本来のルールでは審査員が勝敗を決するところ、審査員の協議により再延長が決定!
 なんと三ラウンド目、対決は六分目に突入です。

 再延長までのメンテの間、先河原さんがはじめさんに聞いていたのは「何か特殊なバッテリを使っているんじゃ」と言う確認でした。なるほど、普通のロボットなら二回は電池交換するであろう激戦を、はじめロボットはほとんどノーメンテで続行です…。何気なくはじめさんが差し出したバッテリを手にとって、「普通じゃん!」と言う叫びはなんだか逆キレ気味。
 冷却の問題などもあまりなさそうなところを考えると、はじめロボットは余計な熱を出していない… つまりパワーロスが少ない、動作効率のいいロボットなのではないか、と言う談義になっていました。なるほど、ROBO-ONEスペシャルで「マラソン」とかやったら面白そうな感じですね。

 しかし試合は意外な決着を見ました。再延長開始の直後、突然はじめロボットががしっと停止。それもエビゾリ状態のような、すごい関節技の犠牲者みたいな姿勢です。サドンデスと言う事は、タイムを取ってメンテに入ったらその瞬間に試合終了。はじめロボット、無念のリタイアです。
 バッテリ? バッテリ切れた!? とその場の皆が期待していたようですが、どうも無線トラブルだったようです。そういえば前にも同じ様な事があったような気が…。場所が場所ですし、誰か近場で無線LANの電波か、ブルートゥースでも出していたのかも知れません。

■ ダイナマイザー vs ○グレートマジンガア

 大相撲となった前試合に比して、スピード決着となった第二試合。先にダウンを奪ったのはダイナマイザーでしたが、リング際、マジンガアが猛攻でダイナマイザーをリングから突き落とした後、自分自身もリングから転げ落ちました。
 ジャッジのダブルノックダウンの声に、しかし審査からちょっと待ったの声が。審査員による協議が行われた結果、先に攻撃を受けて、リングアウトしたダイナマイザーのみがダウンとなりました。
 両者1ダウンずつとなり、中断から復帰。しかしマジンガアにはダイビングロケットパンチがあります。低い姿勢から長めの飛距離を描き、相手の姿勢の低いところにヒットする攻撃で、ダウンどころか一気にリングアウトまで追い込む戦術を巧みに駆使。ダイナマイザーから立て続けに2ダウンを奪い、高速での決着となりました。

 試合後、西村委員長から解説が。「お客さんが見ていて判りやすい、納得しやすいルールにしたいと思っています… 判りにくかったですかね?」と、審査についての説明がありました。確かにダイビングは攻撃ダウンの派生みたいなものですし、実際ダウンは奪われなくてもダメージは累積してますからね。妥当な判断だと思いました。

 この次は三位決定戦なので、ダイナマイザーは連戦になります。
 おおわらわで調整するスギウラファミリーさんに対し、はじめさんはまたも余裕の構え。無線トラブルはどうなったんでしょう。

■ はじめロボット vs ○ダイナマイザー

 いずれ劣らぬハイスピードタイプのロボット同士の対決は、リング狭しと高速でポジションを(背後を?)奪い合う展開となります、身軽なロボット同士の対決。しかしこれもスピード形の宿命なのか、双方ともに攻撃ダウンやスリップが多発。本日は前述の通り、「2歩歩いてから攻撃-」のルールが極めて厳しくジャッジされているため、中断が多く発生する、やや途切れ途切れの展開となります。
 リングアウトぎりぎりの位置からのダブルアッパーで、まずはじめロボットが1ダウン奪取。残り時間僅かまで試合が展開したところで、ダイナマイザーの真正面からのあびせ蹴りがヒット。攻撃を受けたはじめロボットがダウンしたまま動かず、ここではじめさんがタイムを申請。
 また先ほどと同じ無線トラブル? とはらはらしながら見ていたら、そうではなかったのかも知れません。はじめさんの調整は速攻で終了… しかしダイナマイザー、相手のタイム時間をぎりぎりまで整備タイムに使用。タイムは最大2分まで認められているからなんですが、予想外の事態に「次回からルール見直した方がいいですねえ」の声が。

 ともあれ、残り僅かで1ダウン差での再開。
 なんとはじめロボットは残り10秒で1ダウンを奪う必要があります。それで延長に持ち込める訳です。
 リング両脇に分けられたロボット。10秒でダウンを奪うにはダッシュでけりをつけるしかありません。そしていよいよ整備終了し再開の合図なるも。ダイナマイザーがラスト10秒を凌ぎ切っての勝利。ダイナマイザー、3位確定です。

 そしていよいよ決勝戦に突入です。

■ ○グレートマジンガア vs アリウス

 パワーのグレート、やや防御型のアリウス、と言う感じの勝負でしょうか。はじめロボットとの対決で見せた見事なカウンターアタックを確実に決め、ロケットダイブなど、飛び込むタイプの攻撃による衝撃をうまく相殺していきます。しかし手数が多いマジンガアの攻撃に、防ぎ切れずアリウスが先にダウン。マジンガアのスクランブルダッシュ(背中の赤い羽根)がいつのまにか折れるほどの熱戦の中、アリウスがしかし2ダウンを奪取。ここで本格的にグレートがマスタースレーブをオンにしてラッシュに出ます。
 猛攻の末、最後にはアリウスがリングアウト。アリウスの象徴であるあのかっこいい突起物が、落下の衝撃でなのか首ごともげてしまう。壮絶な決着の末、優勝を掴んだのはグレートマジンガアでした!

 そんな風に白熱していた試合だったんですが… 一番いいところで、かぶりつきで見ていたお子ちゃんたちが立ち上がってしまったり、あとまあ、立ち位置的にマジンガア操縦者の背中でリングがよく見えなかったりして… ちょっと見逃した部分の多い、個人的に勿体無い試合でした… ああもったいない…。

 それにしても、圧倒的に強いマジンガア。思い起こせば第一試合の後のインタビュー。「優勝しますか?」と言う問いに、「はい」と気負いなく答えた、そんなコメント通りの勝利となりました。

【ランブル(上位)】

 さて、ここでエキシビジョンマッチ。今度は上位のロボット+どうしても出たいと言う参加者による、二度目のランブルが開催です。
 出撃するのは優勝のグレート、二位のアリウスに三位のダイナマイザー。それに一度目のランブル優勝のメタリックファイターに、アフロと2325RVの登場です。2325RVは言わば本家の操縦者、あみのさんが操縦ですよ!
 アリウスがまずアウト。なんかぐったりしていたアフロが起き上がり、その後しばらくはだんご状態が続きます。はじめロボットが何だか何気なくアウトしたあと、アフロがいっそ気持ちいいくらい頭で転がって転落。ダイナマイザーは玉突き衝突みたいな感じで転落を貰います。
 俄然、動きが良くなった2325RVとそしてグレートマジンガア。パワータイプ同士のガチンコ勝負を、メタリックファイターがちょっと斜め横から静観する展開。やがて2325RVが脱落、そしてグレートも、首がもげた! と思った直後、リングアウトで転落。
 乱戦を生き延びて、最後までリングに残っていたのは再びメタリックファイター。「がんばれば明日は~」のコメントが再度響きわたる、ランブル2連破でありました。

【結果、総評、感想】

優勝  :グレートマジンガア
準優勝 :アリウス2
三位  :ダイナマイザー2
ランブル:メタリックファイター

 と言う結果となりました。最後に西村委員長からの挨拶で、今後は静的な勝負- 姿勢を落として、そのまま動かなくなるような- ではなく、移動しながら攻撃する、自分の運動エネルギーをそのまま相手にぶつけていくような、動的な勝負にシフトしていくのではないか、と言うお話がありました。
 自分からカウンターで攻撃を当てていくアリウスの図抜けた動きを見ていると、体当たりでダウンを奪う、と言う戦術が、そのまま次回大会でも有効とは言い切れなさそうです。フェイントはさすがに無理かも知れませんが、どんどん人間の格闘に近い読み合いになっていくのかも知れませんね。
 そういえば、操縦技術と作成技術の差の問題… と言うのも、今回クローズアップされていました。それもアリウスの「すごい動き」を見て思った事ですが、次回は操縦者のレベルアップも… 設計者の考えた思想や機能をどう実地で駆使するかと言う… 楽しみになってきそうです。

 最後の最後でちょっとびっくりニュース。ROBO-ONEのイメージソングが決定したそうです。ladybugさんと言うアーティストで、「FRIENDSHIP」と言う曲なのだとか。
 発売前だったのか、報道機関用にあった宣伝用っぽいCDがスタッフの人とかに行き渡ってました… ちゃっかり貰ってた方がいらっしゃいましたが…(笑)。

 終了後、ENNUIさんとのんのんさんとあれこれお話させて頂きつつ。途中、いろんな人がENNUIさんたちと話をされているのを横で座敷わらし的に聞いておりました(笑)。思い立ったが吉日の石川さんにご挨拶させて頂いたり、スギウラファミリーのお父さんが韓国のリングは広かったと言う話をされたり、メタリックファイターの森永さんの禁酒が明日で解禁らしいと言う話を伺ったり。

 その後、お二人は他の参加者の皆さんと合流されたようでありました。
 ちなみに翌3日はKHR-1のファーストアニバーサリー大会だったのですが、自分は所用あって、まあ大宮で住所がよくわからない霊園とかに居たもので見られませんでした…。ううん、残念。

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コメント

後半レポートお疲れ様でした。

そろそろ体当たり型の攻撃にも変化期ですね。
実のところ”必殺技はあびせ蹴り”ばかりで飽きていたところなので。

高機動、にらみ合いで手に汗握るのも良いのですが、スカっとする戦いが減らないことを祈ってしまいます。

投稿: ナオキ | 2005.07.13 01:25

 あんまり詳しくないんですが、「攻撃ダウンはペナルティになりません」って言うルールは、ロボットがまだ素で転んじゃってたりした時分に出来たものなのかも知れませんね。

 たとえばトコトコ丸の突きとかを見ていると、腕だけで殴るのではなく、きちんと踏み込みをともなっての突きになってるんですよね。
 上手に体重のコントロールを行えるロボットが現れてくると、今後新しい戦闘スタイルが見られるかもですねー。

 ええ、観客なので気楽なものですとも(笑)。

投稿: sn | 2005.07.13 23:31

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