けっきょく万博大冒険:放浪の巻
ぽくぽくと徒歩で移動して、向かった先はグローバルコモン3。地中海と欧州のパビリオンが点在します。
チュニジアで陽気なチュニジア人とカルタゴの英雄ハンニバルの姿、そしてちょっとびっくりしたイスラム書道の展示と実演を見て、感動しながらトルコ館へ。
建造物の中にさらにドームやテント丈の建造物を作り、幾何学文様にどのような意味があるかを説き明かす。わけても驚いたのは、床の模様についての解説でしょうか。何気なく踏んでいる足元にぎょっとして目をやる、そんな体験でした。びっくり。
外に出てすぐ脇のステージには、どうやら人だかりが。折も良く、トルコ館の皆さんによる民族楽器の実演があるようです。音楽に合わせてのマフラヴィー教団… 旋廻舞踊による瞑想を行う「踊るスーフィー」の実演… が見られました。演奏はパワフルですねー。踊りは… 元々が瞑想なので、ひたすら回転すると言う感じで。
このあと、酷暑にやられてちょっとパワーダウン気味。グローバルループ脇のベンチに座って、ぽりぽり弁当なんか食べていると。急遽鳴り響くサイレンの音。救急車? と振り返ってみると、小型のカートみたいな万博用救急車がサイレン鳴らして走っていくところでした。
スタッフ詰め所の横に止めてあったのを、そのあとでまじまじと見てみましたが、背中のところに書いてあるのは赤十字ではなく、蛇の巻きついた杖の紋章。なるほど、ヘルメスの杖で救急車を表現しているわけなのかな。
LILYさんとも情報交換しましたが、どうやら熱射病で倒れる人がコンスタントに居たようです。すこし後には、横っ腹に「長久手消防局」とか書いてある本物の救急車が走っていくのを目撃する始末で。
その後向かったのは、万博の目玉の一つ、海中から引き揚げられたサテュロス像を擁するイタリア館。真珠のような台座の中に納められたサテュロス。解剖学的にも正しいのであろう、時代を感じさせる見事な肉体美の青年像です。もっとも横から見ると、お腹のあたりがほんのちょっとだけふくよかな感じでしたが(国宝になんて失礼なことを)。
イタリアの展示はどれも面白いものでしたが、圧巻はホワイトチョコでコーティングされたフィアット。一体どういうつもりだったのでしょうか。
グローバルコモン3を離れ、ループから今度は内側、地上エリアへと降りてみます。地球タイヘン講演も指南時計も、時間が合わずに稼動しているところは見られませんでしたが、もう少し歩き回って日本エリアへ到着。滝のように水しぶきの飛ぶ大地の塔の脇で涼みます。
なぜか長久手日本館わきで披露されている一芸コマ回しを見物した後、地上伝いでコモン6へ。
ちょっとニュージーランドを見た後外に出てみると、ちょうど通りかかったシンガポール館がショータイムで大盛り上がり。パビリオンの階段の踊り場が文字通りの踊り場と化し、道行く人の見ること見ること。
文字通り踊る踊る踊ります。シンガ~プ~ラ~、シンガ~プ~ラ~と歌いながら、京劇は出るわ獅子舞は出るわ、ダンサーは出るわ途中で客まで引っ張り上げるわの大盤振る舞い。何が起こったんだ一体と思わせるには充分なインパクトを持った展開でした。
オーストラリアにブルネイ、ベトナムに南洋諸国と流した後、さすがに周囲もだんだん暗くなってきます。
グローバルコモン6の前には総合警備保障の警備ロボットが鎮座していたんですが、故障して調整中らしく、数名のスタッフさんがついています。…なんか、再起動の画面、おもいっきりリナックスだったんですけど…。腹のところに、思いっきりキューブベアボーンらしきのが入ってたんですけど…(笑)。
再起動したら、何気なく動き出すロボ。さっきまで群がっていた子供たちが、こんどは遠巻きに見守って、おそるおそる近寄っていきます。
すっかり暗くなってきました。人も少し減ってきたような気がする6時も回ったこの時刻。今こそ企業パビリオンに出撃する時です。
まずはJR東海、超電導リニアの立体映像を見学。入場待ちの間に別の短編映像を見ていたわけですが、これはなかなかのアイデアですね。
実際の映像はさすがの迫力。「走る」をどれだけ物凄く見せるか、に大変な苦労が費やされた事が見受けられます。時々なんだかアニメっぽいというか、トゥーンシェードっぽくなりますが、いやあ、凄い。なんかもう「お前は生きていてはいけないんだー!」ってウェーブライダー突撃しそうな雰囲気でしたよ。リニアがね。
まあまじめな話、信号の音と共にポイントを切り替える様はちょっと鳥肌でしたよ。出撃シーン気分満載でした。
それにしても、リニアは技術的にはすでに可能でも、商業的に実用化するには、まだものすげえ時間がいるんでしょうなあ。だいたいレール引くのこれからだし、その用地の買収だって。ねえ。
全線地底にした方が安上がりって言う話もありますけど、どうなんでしょうかね。
残り時間もあとわずか。行けるのはせいぜいあと一箇所と言うところでしょう。今度は「もしも月がなかったら」に並んでみます。なんか8時過ぎてるのに20分待ちとか言ってますけど。すごいな。帰れるのかな。
こちらも、中のステージを三段階に分けることで、入場者の事実上の待ち時間を減らす工夫が凝らされていました。イタリア館みたいに、行列の最中に展示を並べる、って言う手もありましたし、色々考えてますね。
最初のステージでは黄色いロボット、ワカマル二体がお出迎え。掛け合い漫才をしながら、会場の説明やパネルの解説を行います。屋内に入っての次のステージでは、ワカマルとCGが対話しながら、月の来歴や果たしている機能についてひとくさり。
最後のステージではいよいよシアターにすわり、月がなかった場合の地球の風景についての映像が流れましたが…。
あまり詳しくはないんですが、もともとがちゃんとした科学考証のなされた説だったんでしょうね。出来た映像は上質のSFでした(笑)。強風吹き荒れる地球と、そこに適応した生物達の生存競争の様。正直ちょい短かったので、もう少し見てみたかったですねー…。
そんなこんなをしているうちに、外に出るとさすがにもう真っ暗。
さっそく帰… と思うと、なにやら人垣が出来て整理をしています。なんだろう? と思いながら人垣構成物の一部になってみると、なんでもパレードが通過するとのことで。電飾されたグローバルトラムほか各種車輌がしずしずと進み、芸人の皆さんが後に続きます。そして最後になった車輌には、七色のカラーバリエーションが揃ったキッコロがなんか。
…微妙な表情をしているうち、帰る人の列のほうに巻き込まれてしまったようです。しずしずとリニモの駅の方に向かって歩いていると、ステージ上ではなにやらダンサーの皆さんがリズム良く踊っています。なるほど、ショーで〆、と言うことなんですな。
今更立ち止まるのもなんだったので、そのまま駅へと向かったのですが、後から聞いたら結構ぎりぎりのタイミングだったようです。何処でだかは判りませんが、この日、このパレードを見物していた人達の中で怪我人が出てニュースにもなっていたのだとか。くわばらくわばら。
半分寝こけながら、なんとか名古屋まで到達。この頃には携帯もデジカメもザウルスすらも電気が切れた有り様でしたが、なんとかホテルまで辿り着きましたよ。
携帯だけは充電池を持っていなかったので、途中発見したコンビニの充電器に預けておいたのですが… あとで、いや、携帯の充電器を忘れたことが、最初から最後まで、大きな問題を招くもととなりました…(汗。
(つづく)
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 振り返り2021年(インドア編)(2021.12.31)
- 振り返り2021年(アウトドア編)(2021.12.31)
- 2020年振り返り:後編(2020.12.31)
- 2020年振り返り:前編(2020.12.31)
- 血圧が高いと叱られがちなので、noshを試してみたのです。(☆☆)(2020.09.13)
コメント
くふふふぅ~、結局、最後の最後まですれ違ったんですの~(笑)。
おのれ~、ルパンめ、今に見ておれ、今度こそ絶対に捕まえてやるぞ~!!(笑)
と、言う訳で、リターンマッチは「13日の金曜日」なシチュエーションで行きましょう。もちろん、ジェイソン役はワ・タ・シ(邪笑)。
投稿: LILY | 2005.08.03 22:26
いやはや、その節はご迷惑を。
初日は故意でしたが、二日目は純粋に失敗でした(汗。
時にLILYさんがジェイソンと言うことは、僕はここはフレディなんでしょうか。鉄の爪は、あれは名古屋で手に入りますか?(笑)
投稿: sn | 2005.08.03 22:42
鉄の爪は知りませんが、キッコロ、モリゾー型ヅラ…もとい帽子なら会場で見掛けました(邪笑)。
あと、モロッコ館で鏡の盾とか、宝箱とかが置いてあったり、中央アジア共同館で弓とか銀のダガー(?)とかが置いてありました。
会場でRPGが出来そうですね~(笑)。
投稿: LILY | 2005.08.04 07:33
>会場でRPG
そういえば8月半ばにはコスプレサミットとかがあるとか。
係わり合いにならないほどの遠くから、成功をお祈りしております(笑)。
投稿: sn | 2005.08.06 13:33