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2005.11.17

駅ナカに、Edyの生存圏はあるのか

リンク: ITmediaビジネスモバイル:モバイルSuicaに見るJR東日本の戦略 (1/2).

 JR東日本の担当者さんのインタビュー記事を読んで、またいろいろ思うよう。
 券売機の改造が必要なんじゃとか、あれこれ考えましたが、考えてみるとそんな難しい問題じゃありませんでした。ファミリーマートの一部店舗とか、JR駅構内でSuicaが使える所謂駅ナカの店舗には、既にSuicaを使えるカードリーダーが設置されています。
 あれは勿論、Suciaを中に取り入れるような形ではなく、普通に上にのっけて読み取るスタイルです。まあ、自動改札の読み取り部だけ取り出した、そんなイメージですね。
 ファミリーマートのニュースリリースによれば、普通のSuicaには、そこからチャージが出来るようです。

 こうなると、ハードウェアと言うかバックボーン的な問題は、既に解決していることになるわけですが…… モバイルSuicaが、あえてビュースイカカードのみを決済手段にした理由が、ますますわからなくなります。クローズドβとか言わない限り。

 文中、気になったのがこのあたり。

JR東日本のSuica電子マネーとビットワレットのEdyは、電子マネー分野をめぐって競合している。JR東日本としては、Edyとの電子マネー相互乗り入れは「現時点ではそういう考えはない」(倉橋氏)と断言するが、一方でリーダー/ライターの共用化などは手を組む考えがあるという。

 PaSoRiを持っている人には当たり前の話ですが、ライタとしてはともかく、リーダーは既に共有化されています。と言うか、使ってるのが同じハードウェアであるFelicaである以上、読み取り機が共有なのは、むしろ当たり前の事で。
 例えばうちにもPaSoRiの古い奴がありますが、これをPCにつなげてEdyビューアを立ち上げればEdyが、SFカードビューアを立ち上げればSuicaが、それぞれ内容を見られるようになります。
 まあ、店舗で使うとなれば、通信のバックボーンとか色々あるんでしょうけど…… こう考えると、ちょっと面白い見方が出来ます。

 Suicaで、Edyで既に敷設されているリーダ/ライタ網が使えるようになれば、要するに例えば、サークルKサンクスやam/pmで、Suicaの(モバイルSuicaは当面不可能でしょうが)チャージが可能になる。逆に、ファミリーマートなどではEdyのチャージが可能になるのでしょう。そんな意味合いだと思います。

 これを突破口にすれば、既にEdyが使えるインフラの整った店舗を無理なくSuica/Edyの両対応に持ち込めるでしょう。電子マネーが複数サービスが拮抗して生き延びるような分野かどうかは、極めて疑問だと思います。
 小売店や消費者の利便性を表に立てれば、渋れども断れるものではありません。自由競争となれば、強いほうが生き延びるのは道理。Edyを安楽死させる第一歩として、かなり堅実な提案だと言えると思います。

 しかし逆に考えると、これは全く別の意味合いを持ってきます。つまりSuicaがチャージできる端末で、Edyもチャージできるようになる訳で。
 もし今後JRの駅に、モバイルSuicaにもチャージ可能な券売機が設置されたり、又は現状の券売機にEdyがそのまま刺さってチャージできるようなことになれば。そこで当然、Edyもチャージできるようになるとなれば。Suicaに対する設備の整備が、そのままEdyの活動範囲をも広げることになるわけです。

 現状、当面モバイルSuicaは現金決済が出来ません。一方(モバイルEdyと言うべき)Edyアプリはと言えば。Edyが使える店舗では、大抵現金からのチャージが行えますし、モバイルバンキングで一部銀行・郵便局、カードからのチャージが既に実現しています。Felica携帯に必ずプリインストールされているのも、有利な点です。
 Suicaの使えるところでEdyも使えるようにする、カードリーダ/ライタの共有化は、Edyと同様に、Suicaをも圧迫しうる道具となりかねない訳です。
 陰謀史観的に鑑みるに。立ち遅れている決済手段を整備し、ごたごたするであろう(第三の電子マネーの問題まで絡むとなれば特に)パスネットとの統合問題に一応の目処がつくまでの間、Edyに対して決定的に劣勢になるのをカバーし、なおかつ活用範囲を拡大させるためには。
カードリーダ/ライタの共用化を打ち出して、Edyの勢力圏にいわば浸透作戦を図る一方、自分のところはモバイルSuicaで囲い込みを図る事で保護を図り。ある程度ビュースイカに誘導したところで、じょじょに他の決済手段をタイムリリースしていく、と言う手法もあるのかなあ。とか、そんな風に思いました。

 「モバイルSuicaは多くの人に訴求できるサービスだと考えています。当初は65万人のビュー・スイカ契約者、この方々はSuicaユーザーの中でもコアな層なのですが、ここがターゲットになります。その後、チャージの方法を増やしていき、2006年には少なくともモバイルSuicaで100万ユーザーを獲得するのが、当面の目標です」(倉橋氏)

 このついでみたいにぽろっと言った一言に、どれだけ本気で注力できるかどうか。
 もっとも気になる点に質問も回答もなかったと言う点では、非常に残念に思います。

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コメント

JRの本気度が謎ですねー、ほんと。

そのうち、Edy(ビットワレット)を統合という名のもとの実質敵対買収に踏み切るのか、はてまたモバイルSuicaを制約解除する方針転換に踏み切るのか、文字通り「カード」が多すぎて手が読めません(笑

LifeCardのCMみたいに、とりあえず「続く」で。

リーダー機構自身はFeriCaである以上、ハードウェアは共通で手を入れる必要がありませんが、ファームウェアやレジスターのソフトウェアの対応と、回線の問題が大きそうですね。

他社カードとの融通については、前にも書いた通り銀行が他行と振込移動の相殺を(昔は人が集まって伝票つきあわせていたそうですが)集計しちゃえば良いだけだと思いますから、Suicaの端末でEdyのチャージってのはそう難しくないと思います(メインフレームに接続ソフトを作成する必要がありますけど)。
ほんと、このへんはリージョン集計かも(笑

「おい、今月は渋谷区でSuicaがやたら使われたらしいぞ、来月にはJRのリージョンになりそうだ!」

しかし、ViewSuicaの65万人が本気でモバイルに全員移行するのかな。
楽しく見物します。

投稿: Aruyo | 2005.11.18 13:08

記述ミスのフォロー。

『前にも書いた通り銀行が他行と振込移動の相殺を(昔は人が集まって伝票つきあわせていたそうですが)集計しちゃえば良いだけだと思いますから、』

『前にも書いた通り銀行が他行と振込移動の相殺を(昔は人が集まって伝票つきあわせていたそうですが)集計していたように、カード会社間で相殺しちゃえば良いだけだと思いますから、』

投稿: Aruyo | 2005.11.18 13:10

 考えてみると、「企業が貨幣を発行する」わけですから、ものすごいことですよねこれ。
 それに関わっているのが、旧公共企業体のNTT(まあドコモなんですけど)とJR、と考えると、まあなんてキナ臭いんでしょう、とゾクゾクしてきます(笑)。
 JTが此処に絡むのはちょっと無理そうですが、ここに日本郵政公社が食い込んできて「Suica=郵便貯金」連合とか言うのはどうでしょう。対抗してパスネット=メガバンク=Edy連合と言う図式がですね。もうこうなってくると、このネタで誰かSF書いてって感じですけど(笑)。

 やっぱりバックボーン的な問題は大きいんでしょうねー>EdyとSuicaの接続とか。
 関わり合いになる店員さんの教育、って言うのも、ばかにならない問題だと思いますねこの際。「Edyチャージしてくれってお願いしたのに、Suicaがチャージされてはるんですけど~」とか苦情が来たりして。

 ちなみに支配リージョンが変わると…… ええと。駅前でティッシュを配る人が変わります(えー)。

投稿: sn | 2005.11.19 09:05

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