ロボと都電と挫折と猛暑。(☆★)
休め! 気をつけ! 総員挫折! はいがっくり。
なんでまた大江戸線両国駅構内で挫折することになったのかと云うと、たいした理由ではないんですが、ちょっと長い話になります。
元々、休み中に一日くらいは、電車の一日乗車券とか買って思いっきりぶらぶらしようと。そう散歩の日にしよう、と決めていたわけです。今日がその散歩の日のつもりだったのですが、なんたることか午前から都内は未曾有の大停電。
幸いなるかな復旧は早かったのですが、様子を見極めて出かける時間には、もう一日乗車と云うか半日弱くらいしか乗車できないような状態だったんですけれども。かくなる好天、出かけないのも惜しい、と、そわそわ外出した次第でした。
なんともはや、いい天気です。ほらほら。目当てはいくつもあり、それを並列で処理する所存だったわけですが、まずやりたかったタスクその1は、都電荒川線にじっくり乗る事です。東京都内に唯一残った路面電車である都電荒川線ですが、何故か今まで一度も乗った事がなかったわけで。なんだかとても変わったシステムの電車らしいと聞いていたので、これは一度、端から端まで乗ってみたい、と前から思っていたわけです。
始発は(というか終点は)、早稲田大学のほど近く。高田馬場で降りててくてく歩いていくと、路面電車とは言いつつも、専用の線路が見えてきます。でも道路が横断しているところは踏切があるでもなく(あるところもあります)、自動車と同じように、電車にも信号がついていて、歩行者が渡りきってから電車が走ります。
改札はなく、ホームは(駅ではなくバス停でもなく「電停」と言うらしいですが)、高台になっているだけ。電車に乗った時に、バス共通カードなどで支払います。そこで小銭を出してあれこれはじめたり、お約束と云うべきか、パスネットを出して「これだと乗れませんよ」と言われたり、駅で乗る人がいるたびに、結構てんてこまい。
運転手さんは大忙し(ちなみにワンマン運転)で、乗客の相手をしたり、信号で電車が止まるたびに、電車は順調に遅れていきます。時刻表に「だいたい5分間隔で運行」と書いてありますが、なるほど、おおまかなのもむべなるかな、です。
車内も面白い雰囲気で、バスのように共通カードの投入口があったり、また運転者氏名の表示があり、あまつさえ「降りる方用ボタン」までありますが、操縦は電車みたいなレバーです。なんとも折衷で面白い感じ。出発の時のベルの音も、なんだかのどかな感じです。
サンシャインの最寄までてれてれと荒川線に乗り、ここで一旦途中下車。第二の目的地、アムラックスに向かいます。
トヨタのショールームであるアムラックスは、もちろん自動車を展示する施設なわけですが、今は特別。夏休みイベントとして、ロボット博覧会を開催しています。各界のロボットの展示や、ロボットの各種実演、ロボカップ映像の上映などのほか、愛・地球博で稼動したトランペットロボットと、個人用可変車両i-Unitの展示、それに実演が行われているわけです。
行ってみると頃合も良くイベントタイム。
ロボビーiの体験操縦を尻目に、地下一階にてペットボット(仮名)とi-Unitのイベントを見学します。
トランペットロボットは唇がついているロボット。わかりにくいたとえで言うと、ダンガードAと一緒です。いやちょっと言ってみたくなっただけです。そのそれと肺がついていて、トランペットを自力演奏する事が可能なわけです。
トランペット、ホルン、トロンボーン、ユーフォニューム、チューバといった金管楽器は、ぶっちゃけ言うと、唇をぶーっと震動させることで、口に直接当たる「マウスピース」と言う部分を震動させて音を出します。さらにその震動を楽器全体に伝えることで音を増幅させ、最終的にベルのところから、パァーン♪と言う音が出るわけです。
余談ですが、楽器の音程は、震動している「管」の長さで決まります。トランペットなどはバルブを押す事で、全体のうち空気が流れる部分の長さを変えて、震動する「長さ」を変え、それで音を変えています。その辺の理屈が一番判りやすいのはトロンボーンですね。スライドする機構で物理的に管の長さを変えてしまい、それで音の長さを変えているわけです。
ともあれ、そういった人体を模した構造を取る事で、専用のトランペットではなく、人間用のもので音を出しているわけなんですねと書いていてふと気付いたんですが、あのトランペット、人間用と共用なんでしょうかね。ずっと持ったままだったので、なんとも言えないわけなんですが(汗。
こちらはi-Unit。
なんだか保護色みたいでさっぱりわかりませんね(汗。
さて、ロボットによるトランペットの演奏なんですが、上記のような仕組み上息継ぎが必要なはずで、確かに演奏を聞いていると、ブレスっぽく音が途絶える部分があるんですが、試しにとロボットの演奏に併せてブレスをしてみたところ、ブレスタイミングがあまりよく把握できず、ちょっと掴む事ができませんでした。なんていうか、物凄く長い時と、小刻みな時が、両方ときたまある、みたいな感じで。それでも、演奏はそのブレスの(あるいは他の理由による間隔の)妙なのか、なかなか人間臭いというとヘンですけど、面白い演奏でしたよ。
i-Unitの方は、会場が狭いせいか、いまひとつ本領発揮ではなかったかな… と言った感じ。どうにも見ているとハイパー車椅子、と云うイメージを強くしますが、そうなるとi-footの方が色々強いかなあ、と云う気がします。そのi-footは映像でしか出てきませんでしたが、天井がそんなに高くないので入れられなかったのかも。とか勝手に想像しております。
さて、会場内にはあちこちにショーケースがあり、古今のロボットがいろいろ展示されています。
妙に武侠なポーズのロボノバ。
お留守番ロボット、番竜。今日はおなかの下に台があります。
ダブルライダーみたいなポーズのマノイ&マノイ。
こうしてみるとATって、なんかライバルメカみたいな感じですね。
バージョンが上がるたび、人相が悪くなっている気がするVision Nextaも。外装なしの剥き身Nextaも隣にありましたよ。
三階のほうには、過去に活躍したROBO-ONEマシンが展示されています。わかりにくいのか、見に来る人が少なめな感じを受けたのは、ちょっと残念だったのですが。でも登って見ていく人は、さすがに誰も熱心に見入っていましたよ。
アドType5。剥げたまま下地の金属色がむき出しになっている塗装が、なにがなし刻まれた戦歴と云う感じです。これを見た人のどれだけが、この機体の後継機がアフロなんだということに気付いたのか、ちょっと気になりますが。
あれれ、あのロボットはたしかいつか予選で…… メタリックファイター、何がなし燃え尽きた感じのしゃがみ方。なんだか格好良いんですがいいんでしょうかこれ。
こちらはオムニストライカー。プラモデルのパッケージみたいにばっちり決まったポージングです。
分度器みたいなギミックと、伸縮する腕のギミックが、なんだか懐かしさを感じます。一時期、伸縮する腕って流行りましたよねー。
そんなこんなでトヨタだったりトヨタじゃなかったりするものを満喫したあと、再び荒川線の駅もとい電停へ。もはやぶらり途中下車の旅状態で、終点(始発駅ですが)三ノ輪橋を目指します。
乗っていると驚くのが、利用する乗客の多いこと。通勤にも通学にも引っかからない午後の時間帯なのに、お客さんぎっしりです。それは庚申塚(巣鴨とげぬき地蔵の最寄)あたりは何となく推測はついていたんですが。地元の足、って言うのは大事なんだなあ、と嘆息した次第。
そうこうしているうちに、割合あっさりと電車は三ノ輪橋へ。ここからはJR南千住に出るか、それとも日比谷線三ノ輪駅に出るかの二択になります。
次なる目的地は、両国の江戸東京博物館。こう見えても中国古代史は大好物な自分、目当ては彩色兵馬俑。途中大江戸線に乗り換えて、両国駅で電車を降り、そして見たものはなにかと言うと。
もうお分かりですね。駅構内から出ないで済んだことだけが、唯一の慰めでした。とほほほ。
そんなわけで、途中色々買い物などを済ませつつも。大人しく、帰ってきた次第でした。
ううむ、開催期間中にきっと行く。待っていてくれ兵馬俑。
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コメント
こういう公共の場所の殆んどが月曜休みですからね。
月曜日が休日である事の多い私なんぞはいつも歯噛みしております。
投稿: サンドマン | 2006.08.15 21:23
お盆休みのど真ん中でも、月曜に休むガッツには。ある意味感服したような気がしなくもないです(苦笑)。
投稿: sn | 2006.08.16 00:55