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2006.10.14

CATVと地上派とアナログとデジタル(☆)

 ある意味では私信ですが、自分がちゃんとわかってて説明できるかどうかのトライアルも含めてこう。

 データそのものの形式の違い(アナログとデジタル)、経路の違い(地上波と衛生とCATV)はあるにせよ、放送ってものは全部データです。電波に乗ってデータが飛んできて、それをテレビさんのアンテナがキャッチ。我電波受信セリ!ガガガズズズ!って、頑張って映像に直してテレビに映してくれるわけです。

 さて今まではテレビといえばアナログでしたが、最近ではデジタル放送も一般化してきました。
 定義はともかく、必要なことだけ切り取って言うと、取った映像をそのまま流しているのがアナログ、一度、パソコンなり機械を経由して圧縮しているのが(現状の)デジタル放送です。

 そのため、アナログとデジタルを比較すると、

■アナログ:
 元データ → (放送局) → デンパ → (アンテナ) → テレビ

■デジタル
 元データ → (デジタル圧縮) → (放送局) → デンパ → (アンテナ) → (データ展開) → テレビ

 と云う感じになって、デジタルの方がステップ数が多くなります。
 特にデータの圧縮と、それを展開するのにどうしてもほんの少しの時間が必要になるので、例えば隣りあったテレビで、地上派のアナログとデジタル、同じ番組を見ていると、うちの環境ではデジタル側に明確な遅れ(1~2秒くらい?)が出ます。両方の音声聞いてると、脳がはちきれそうになります(汗。

 さて、このデータを乗せる搬送手段が、またいくつかあります。まず地上波…… 「地上波」と云う言い方をし始めたのは、衛星放送やCATVが増えてきてからだと思うんですが、いわゆる普通のテレビ放送、東京タワーみたいな地上のアンテナから電波がりがり飛ばしてるのが地上波です。衛星から電波が飛んでくる衛星放送に対し、地上から電波を飛ばしてるので地上波、と云うことなんでしょうね。
 次は衛星放送。BSとかCSとかありますが、基本的には一緒。地上から3.5万kmの距離を孤独に廻る放送衛星(または通信衛星)に地上から電波を飛ばせば、放送衛星がここが先途と一念発起。うりゃーと面積にして地球の半分くらいに、尽きせぬ雨のようにデンパが降り注ぐ、と言うそういう寸法です。

 さっきのデジタルのときとは違うんですが。地上から衛星に向けて飛ばした電波を、衛星の中で周波数を変えたりしているので、やっぱり地上波に比べると、そのひと手間の分、ほんのちょっと遅延があります。ちなみに、衛星でデジタルだと、衛星の手間+デジタルの手間で、二重に遅延になるはずです。たぶんきっと。

 デンパをやりとりする(いや、一方的にサンドバックのように電波を食らい続ける)地上波や衛星放送と違い、ケーブルテレビはケーブルと云うくらいで、有線の放送です。
 最近は光ファイバも多くなってきたそうですが、CATVの本拠地からケーブルに番組のデータを流し、それが契約しているご家庭のCATV端末に流入。接続しているテレビさんに番組レディー!と映し出す、とそういう仕組みになります。契約してないご家庭には勿論ケーブルがつながってない(つながってても使えない)ので、衛星や地上波とは違い、どこでも誰でも見られる(勿論、番組によっては)と云うわけにはいきません。料金を払わないと電話を止められるごときものです。

 いま電話を引き合いに出しましたが、ケーブルテレビのケーブルは、その上に「テレビ放送」と云うデータを流している、いわば電話線の親類みたいなものです。
 昔、テレホーダイの時間帯になると、急にネットがつながりにくくなった事を覚えている人も多いと思います。今でこそADSLや光ファイバによる常時接続が多いですが、ちょっと前まではインターネットと云うものは、「電話につないでやるもの」でした。いや、光ファイバも音声通話のバックボーンですし、ADSLはそもそもメタルケーブルですから、今でも「電話につないでやるもの」ですね。PHSでのデータ通信、携帯でのデータのやりとり、またしかりです。

 つまり、「電話網」「電話線」と云う、本来は電話の為に引いたもののうち、使われていない領域(ADSLはまさにそうです)を使って、ネットのデータをやりとりしていた訳ですね。
 逆に言えば、大量のデータを流せる余力があって、電話線みたいに各ご家庭まで引かれている有線網があれば、電話線の代わりにそれを使って、ネットに接続する事もできるはずです。
 ケーブルテレビの帯域は、テレビ放送に使ってもまだ余りが用意されています。何車線もある高速道路を引いたけど、走る車の種類が制限されているので、1,2車線がいつもがらがら、みたいなイメージです。
 その領域にネット通信(IP電話も)を走らせれば、CATV経由でネットに接続する事が可能になるわけです。電話線のかわりに、親類みたいなCATV網を使うわけですね。

 自前でケーブル網を持っていればいいわけですから、有線放送でも同じことができますし、実際やっています。
 また、電気を運ぶ電線に通信データを上乗せする事も理屈の上では可能で、これを電力線通信と呼びます。実際にやると結構な電磁波を辺りに撒き散らすそうなので、電話線やCATVの代わりに、と云う訳にはいかないようですが、有線LANなどの置き換えに有力視されているみたいです。

 さて。内容をちょっとくらい検証しようと思って台所と洋間を行き来して、両方の機器をオンオフしていて、ちょっとびっくり。
 アンテナ→HDDレコーダのチューナ→テレビの外部入力とやると、アンテナ→(HDDレコーダをスルー)→テレビのチューナ、とやった時に比べて、ほんのほんの少しだけ音声と映像が遅れるみたいです。ふむー。

 生放送は本当に生放送なのかなあ。とか、そんな事を考える放送遅延の問題。
 ちょっと前のスーパーボールで、ジャネット・ジャクソンの衣装が脱げちゃった事がありました。その時に少し話題になったような気がするんですが、デジタル放送が一種のタイムシフトだと考えると。こういうことが(あるいは別のことが)あった時に、誰かが途中で介入して、「起きてから放送されるまでのあいだに」止める事も出来るわけなんですよねー。ふむん。まあ、テレビ番組って普通そういうものじゃん、と言われてしまうと、それまでなんですが。

 ともあれ、私信のようなもの、と云うことで。

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コメント

アナログとデジタルの経路にちょっとだけツッコミ(すみません)。

デジタルですが、局側の素材はまだまだベーカムが主流で現状アナログです。聞いたところでは、送出機の手前でエンコードしているそうです。

DVD素材なんかの場合でもデジタルからアナログ線を通してエンコードらしく、なんだかよくわからん状態みたいですね、過渡期なのかなー?と(笑
そのうち、最適化されていくんでしょうね、映画館のHDD再生みたいに。

ツッコミしておきながら自分も不勉強でよくわかってないのは、電波がアナログからデジタルになるのは間違いないとして、そのデジタルの波形にのっかるデータが、「アナログの映像信号そのもの」なのか、「デジタル符号化された映像信号」なのか、というところです。
物理メディアに置き換えると、前者はレーザーディスク、後者はDVDってところです。

後者ならひょっとしたら、こんな感じなのかもです。

■アナログ:
 元素材 → (放送局:信号分解) → デンパ → (チューナー:信号合成) → テレビ

■デジタル
 元素材(アナログ) → (エンコーダ:リアルタイム圧縮) → (放送局:デジタル信号) → デンパ → (チューナー:信号復号) → (デコーダ:データ伸張) → テレビ

投稿: Aruyo | 2006.10.16 06:51

 補足ありがとうございます! いやもう、あやふやに書いてたので、訂正貰って安心したような有様で(苦笑)。

 デジタルだと録画用編集用の機材がまた別になっちゃうんですよね。考えてみれば当たり前の話ですけども……。地方のテレビ局にとっては機材の切り替え費用の負担が結構、と云う話を、ずいぶん前(まだ地上波デジタルがそれほど出てくる前)に聞いた覚えがあります。

 デジタル放送は確かMPEG-2で圧縮されてるって話ですから、デジタル符号化されてるんじゃないかと思います…… しかしまあ、アナログ放送って当たり前ですけど非圧縮で流してるわけですから。考えてみると、恐ろしいデータ量ですよね。ううむむ。

投稿: sn | 2006.10.16 23:30

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