Think Free,Think Different(☆☆☆)
リンク: ソースネクスト、Web上で利用できる無料のOfficeサービス「ThinkFree」.
すっごいですなこれは。細かいところを端折って一言で言うと、webに接続した環境下であれば、Officeスイート(Microsoft Officeとは下位互換)が動いちゃう、と言うサービス。
無料と言う料金的なインパクトの方がニュースとしては大きいんでしょうけども、ソフトの代名詞と言うべきOfficeセットがwebサービスとして稼働しちゃう、と言うところが何より驚きです。
そもそも常時接続限定ですし、サーバの都合により利用できない場合があります的な問題はあるんでしょうが(有料版はオフライン編集が出来るそうなので、モバイルでも安心そうですけども)、オンラインストレージまで一緒に提供しちゃう&それを他の、たとえばblogなんかに引用できちゃうあたりなんかは素敵な応用が生まれそうです。これを複数ユーザ間でシェアとか出来ちゃったら、かんたんな分業くらいならこれだけで済んじゃいますな。
何より驚いたのは、こういうサービスを繰り出す提供元がソースネクストと言うこと。何がなし、ソースネクストにはソフト問屋さんみたいなイメージがいろいろな意味合いであるんですが、これがもし上手く行けば、問屋さんの面目も大いに躍如と言う感じになりそうです。
かつての強力なライバルであったLotus Superoffice、StarOfficeとして販売もされたOpenOffice、そして最近はKingsoft Officeと、いわゆる「Office互換」の製品は昔から絶えず生まれ出でてきました。Kingsoft以外は一通り試しましたが、どれも「似ているがゆえに、些細な違いが小骨のように気になる」と言う問題を克服することができず、使用を断念してきたものです。なんといっても、会社のコンピュータに入っているのはExcelなのですから(でも個人的には、wordproは過去に使ったワープロソフトの中で未だ自己ベストです)。
しかし、どこのニュースで見たか忘れましたが。いま状況は変わりつつあります。他でもない、「Office互換」と言う言葉から、Microsoft Officeそのものが逸脱してしまうかも知れない、と言うことです。Officeはバージョンアップのたびにユーザーインターフェースを変えてきました。まだ使った事はないのですが、最新版となる2007でも大きくインターフェースを変えているようです。しかし、後を追う互換製品は、2007に追随するのではなく、むしろ旧バージョンへの互換性を向上させる事に注力しているようです。上記kingsoftの記事の中に、こんな文章があります。
なお、Kingsoft Office 2007ではマイクロソフトの最新オフィススイート「Office 2007」による独自形式(.docx/.xlsx/.pptx)のファイルは編集できない。今回のバージョンアップでもOffice 2007対応は見送られた。キングソフトでは「現状の主流はOffice 2003。ユーザーからOffice 2007対応の要望が強くなれば対応する」とコメントしている。
つまり、こういうことです。ユーザーインターフェースの変更が、「Office互換&旧バージョンOffice」 vs 「最新版Office」と言う図式を作り出してしまうのではないか。
企業ユーザは元々、ソフトのバージョンアップには慎重です。会社で使っているOfficeは旧バージョン、と言う人も、きっと多いはず。そういう人が例えば、自分でPCを買って。Excelの最新版が入っている時などに、「あれ、なんか会社のと違うな」みたいな違和感を覚える事はあるでしょう。と言うか、今でもかなりあるんじゃないかと思います。
そこまでぐるっと遡って考えると。このタイミングで繰り出されたThinkFree、大成すれば大化けしそうな、そんな空気を感じています。ひしひしひしひし。
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