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2007.06.16

二重の意味で落ちこぼれ。(★☆)

リンク: ITmedia News:「ネット・ゲーム中毒を精神障害に分類」――米学会が推奨.

 この主題そのものは、カテゴリ的には「よくあるお話」なのですが…… 文章を良く読めば、米医療情報学会が提言しているのは、要するに「何事につけやりすぎはよくない。もちろんゲームも」と言う事であって、「過度」がどの程度なのか、と言う度合いが抜けているので、ちょっとなんともコメントしかねる、と言うところなのですが。

 「一日三時間ゲームするのはやりすぎ」と言われたら反論する人は多いと思いますが(僕はそんなにはやりませんが)、「一日二十時間ゲームをするのはやりすぎ」と言われたら、「そんな奴少なくとも知り合いには居ない」と言う人のが多いでしょう。そうであってほしいものですが。

 まあ、このニュースを読んで悲しくなったのはそこではなく。

同学会は、ビデオゲームの過度の利用はどの種類のゲームでも起こり得るが、そうした症状が最もよく見られるのはMMORPGだとしている。これまでの研究では、社会的に取り残された人、孤独感を強く感じている人、実生活で人との交流がうまくいかない人がこの種のゲームに没頭しやすい傾向が示唆されているという。

 MMORPGでも人との交流が上手く行かない僕なんかは、二重の意味で落ちこぼれなんでしょうか……。号泣。

 それはまあともかくとして、このカテゴリはまるで一種類の累計しかないみたいな書き方ですけども、理屈で考えれば、「実生活でもMMOでも上手く行く人」「実生活ではうまくいかないけどMMOでは上手く行く人」「実生活ではうまくやれるけどMMOでは上手くやれない人」「実生活でもMMOでもかなしい人」と言う四種類の累計があって、それぞれに「没頭する/しない」の八種の類型があるはず。そしてこれは、ゲームについての研究であるがゆえに、「そもそもゲームが(たとえば経済的な理由で)出来ない人」のことを、すっぱり語り落としている、と言うか、そもそも、そこは語り落とした所から始まっている議論である、と思うのですな。

 このあいだ読んだパーカーの本じゃないですけど、サム・スペードの話した寓話を思い出します。生活に何の不満も不安もない中年男が、ある日、不意に姿を消した。家族にも行方を告げず失踪し、自由に第二の人生を選べたはずの彼は、誰も知らない新天地で…… 妻と同じような女性と結婚し、同じような仕事をして、同じような生活を送っていた。

 現実からひととき降りて第二の現実に踏み込んで、そこでおのれの立つ位置を変えられる人もいる。変えられない人もいる。
 では、どうするのか。ここではないどこかがある、と、第三、第四の現実を探して、いつまでもうろうろとし続けるのか。居心地のいい第nの現実が見つかったら、そこでひとときでも何か充足的なものを吸い尽くすまで留まり続けるのか。

 まあ何事につけ、やりすぎはよくないヨ、と言う事ですね。ゲームにしろ考え事にしろ。はい。

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