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2008.01.22

【ロボット競技会見学の手引き~ 観戦編・よく使われる用語】

 ちょっと間が開きましたが、ふたたび観戦編です。ちょっとここでは雰囲気を変えて、観戦時に、解説や実況などでよく使われる用語について説明したいと思います。先日のスリップとダウンなどもその例ですが、物事にはなんでも専門用語というものがあり、その意味、と言うよりも雰囲気を理解する事ができれば、ぐっとその世界を身近に感じられるものです。
 実際にはいろいろと難解な意味合いのものが多いのですが、ここではロボットを観戦する際に必要な知識と(つまりはこの僕が理解している限りの知識と言うことですが)割り切って、説明していきたいと思います。

【捨て身技(すてみわざ)】

 特に軽量級のロボットが得意とする、体当たり、体ごと相手にぶつかっていく攻撃です。文字通りの体当たりから、倒立した姿勢からのあびせ蹴りなど、いろいろな種類がありますが、「相手に当たった後、自分も倒れる」ことが前提になっている攻撃を捨て身技とまとめていいのではないかと思います。

 面白いもので、二足歩行の格闘にも戦術の流行と言うものがあります。アリキオンが装備している「伸びる腕」もかつて大流行した戦術のひとつでした。わけても、強力だったために大流行したのが捨て身技でした。
 その性質上長い射程を持ち、体ごとぶつかって相手を倒す戦術はダイナミックで見応えのあるものでしたが、強力すぎるゆえだったのでしょうか、何度かのルールの変更を受けて、現在ではそれほど使われなくなりました。
 特に最近の大会では「捨て身技は一回のみ許可する」と言うルールを取るところが多いようです。

 うまく当たれば軽量級のロボットでも重い相手を倒し得る攻撃ですが、当たっても外れても、自分の機体はリングに叩き付けられる事になります。これはロボットにとっては地味に効いてくるダメージで、捨て身技の自爆のために、却って自分が動作不良に追い込まれるケースもあるほどです。そしてお察しの通り、特に重い機体ほど、(たとえ攻撃が当たったとしても)自分自身に跳ね返るダメージは大きくなります。
 繰り出される自体少なくなってきたため、なかなか綺麗に決まる機会を見る事も少ないですが、迫力はかなりのもの。楽しみにしてしかるべきですよ。

【外装(がいそう)】

 文字通り、ロボットの外側の装飾のこと。対して中身のロボット本体(の、金属などの『枠』のところ)をフレームとも言います。
 ロボットの外見とキャラクターを決める非常に重要なところで、場合によってはロボットの外装しか見えない、と言うケースもあります。

 いくつか種類があり、有名なところではアフロやトコトコ丸、ペントのようなものは、着ぐるみのようなイメージ。すっぽりと外装が本体を覆っており、ロボット本体がほとんど露出していません。一方、KHR-2などはほとんどロボットの中身であるフレームが剥き出しです(オプションの外装パーツが別売りにもなっています)。キングカイザーやマジンガアもフレームが直接外に出ていて、強いて言えば頭部などが外装、と言う事になります。

 ほとんどの場合、外装は重量のバランスを取る(むしろ余分な重量になっている)以外、ロボットの機能には影響を及ぼていません。ただ、例えばトコトコ丸の衣服は、相手ロボットの打撃を逸らしたり吸収したりしている、と言う見方もあり、いちがいに単なる飾りとは言い切れない部分もあります。

 外装に凝っているロボットは、余計なことに気を取られている分、性能はそれほどでもないのではないか…… と心配する声もあるかも知れませんが(そんな風に揶揄されることも多いのですが)、別にそんなことはありません。外装と中身の性能には、あまり因果関係がないのが現実です。むしろ外装に優れ、性能にも優れるロボットは、非常に印象に残りやすく、大会の「顔」になっている事も多いものです。ポスターやHPを見て、お気に入りのロボットを探してきてくだされば、と思います。

【~軸(じく)】

 軸数(じくすう)とも。だいたい、そのロボットに使われているサーボモーターの数のことを言い、おおむねそのロボットの持っている関節の数を指しています。簡単に言えば、「軸数の多いロボット=複雑」と言う感じになります。

 小型の二足歩行ロボットは、サーボモーターの塊です。
 サーボモーター同士を金属や樹脂の枠であるフレームでつなぎあわせ、サーボモーター一個一個を直接コントロールするコントロールボード、あとはセンサーとバッテリを組み込んで、人型に形を整えれば、乱暴な言い方ですが、だいたいロボットになります。
 さて。サーボモーターとは何かと言えば。黒い箱から軸が一本出ており、「何度で固定!」と、角度を指定して動かす事が出来る、モーターとギアと制御基盤がセットになった小さい装置です。これを関節に一個一個組み込んで。操縦機から命令を受け取ったコントロールボードが、それぞれを各個に制御する…… 言うなれば、「いま肩は何度、肘は何度、手首は何度の角度」と言う情報を絶えず送り続ける事によって、ロボットは動き、歩き、そして戦います。
 関節の数を増やそうと思ったり、稼働する角度に柔軟性を持たせようと思えば、ロボットに使うサーボモーターを増やすのが近道になります。そのため、軸数が多いロボットはそれだけ関節が多く、柔軟な動きが可能になる(はず)なのです。
 ただ、「軸数が多い=強い」、では決して無い事に注意して下さい。使っているサーボモーターが増えることは、パワーの向上につながっているわけではないのです。柔軟に動けるようにしたことが構造の複雑さを招き、複雑さが脆弱性を招き、結果、ロボット全体が故障しやすくなる事もままあります。
 ロボットのパワーを決めるのは、むしろ個々のサーボモーターの出力(と電圧)です。強力なサーボモーターを使う事によって、軸数は同じでもより強力なパワーを繰り出し、より巨大な機体を動かし、より素早く動けるようにもなる訳ですね。

 余談ですが、このサーボモーターと言うものは壊れやすく、また使っているうちに消耗して交換を余儀なくされるものでもあります。試合中にサーボが破損した、と言う声を聞く事もきっとあるでしょう。
 消耗品にしてはけっこうお値段の張るもので、その声を聞くようなことがありましたら。製作者の方の悲哀を察してあげてください……。

 次はどうしましょうかね。試合中のみどころとか、試合で発生しがちなトラブルとかにしましょうか。

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ロボット」カテゴリの記事

コメント

レフりー小林さんの”浅い”と言う表現につてどうでしょうね?

投稿: nonon | 2008.01.23 22:41

 コメントありがとうございます!
 "浅い"…… 確かによく言われてます。解説のむずかしいところですね……(笑)。

 ええと、打撃などでロボットがダウンした場合、時折レフェリーの「浅い」と言う判断で、ダウンではなくスリップとして判定される事があります。

 これはあくまで個人的な解釈ですが、攻撃にダウンかスリップか、(審判の位置からは)判断がつきかねる微妙な状態だった場合、攻撃側が本来の攻撃の意図とは違う形で相手を倒した場合…… 例えば「突きはかわされたけど、膝とか体の他の部分がぶつかって相手が倒れた」みたいな場合に、使われるんじゃないか、とか思っています。
 "浅い"と言う判定が出る時は観客席からよく見えない事が多いので、多分に推測なのはご勘弁願いたいところなんですが(汗。

 これについては、特に実際に判定を出された皆さんなどのご意見を伺いたいところです、はい(汗。
 

投稿: sn@散財 | 2008.01.24 22:24

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