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2009.05.22

「いったい、なぜ」で始まり、「正しいようです」で閉じる。(☆☆☆)

 女は店員に金を渡し、CDを受け取らずに返っていった。いったいなぜ?
 警備員は三人の容疑者の中から、殺人の真犯人を迷わず捕縛した。いったいなぜ?
 ウミガメのスープを一口飲んだ男は、その直後に崖から飛び降りた。
 ……いったい、なぜ?

 すっかりダン←ダムとツープラントンで、スローンとマクヘールの謎の物語をプレイ中。思った通り、面白い。
 舞台は短い作品ばかりが次々と映される、いつかどこかの不思議な劇場。この劇場の只一人の観客は、支配人に付き添われて、次から次へと流れてくる映像を鑑賞していきます。
 ところが、この劇場で流れてくる作品は、不思議なことに「結末」ばかり。そこに至るまでの物語は、謎のまま。いったいなぜ、こんな結論に至ったのか? 支配人との質問を繰り返すうち、果は因に辿り着きます。正しい問いは必ず答えを含む、その格言の示す通りに。

 なんとも不思議なパズルと言うべきこの作品。与えられたシチュエーションに対し、支配人に(DSに)、質問を投げかけていくことで。一見不可解に見える物語について、その発端と真相を解き明かしてく、と言う構造になっています。
 本文中のタームをタップすることで、次々と単語が関連づけられ、質問の文章が作り出されます。「男」「女」「恨む」「会計士」とつなげると、「男が女を恨んでいた理由には会計士が関係しているのか?」こんな具合にです。下された質問には、必ず三つの解答のうち一つが返されます。即ち- 「はい」「いいえ」「関係ありません」。

 正しい質問を繰り返すうち、新たなタームが解明され、物事は真相に近づいていきます。そう、適切な質問さえ行う事が出来れば、答えそのものを教えてくれさえするのです。
 そして充分な情報が集まった、と判断したら、いよいよ謎の解明に取りかかる。支配人から行われる、いくつかの質問に回答し、正しい筋立てを組み立てることができれば-- 「正しいようです」の答えとともに、ひとつの謎は解き明かされます。

 そんなわけで、本当に止め時を失う危険な作品であります。あと一問もう一問、と言う感じであとを引いてしまう、と言う。
 作品の仕組み上、ゲームオーバーと言うものはありません。総当たりで詰めていけば、いつかは真相に辿り着けます。とはいえ、最小手順で解き明かす事が正解か、と言うと、必ずしもそうとは言い切れないのが面白いところです。

 支配人のモノローグで始まり、つぶやきで締められて、次の上映が始まる、と言うスタイルのこの作品。言うなればレイトン教授のナゾトキモードがずっと続くようなものですが。シルエットで単純化されたビジュアルや、ノスタルジックで倦怠感の漂う音楽など、雰囲気は総じて上々。

 正しい答えを導き出すのではなく、正しい質問の方法を考える。正しい問いは必ず答えを含むからこそ。
 普通に遊ぶだけでももちろんいいですし、そんな思考の態度が身につくと言う意味でも、非常に興味深い作品。手軽といえば手軽ですし、結構いろんな人に楽しんで貰いたい、と思う次第です。

 物語の真相は、問題文だけで推論できることもあれば、あまりにも意外な結末に、打ちのめされる事もあります。
 いろいろな意味で、こちらお勧めの作品でありますよ。

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