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2010.01.30

出版不況、電子書籍とipad(☆)

 出版不況と言われ続けて世間はすでに長く久しく、集めて早し最上川。
 その脱出口は電子書籍にあり、と言われ、アメリカではKindleに続いて、対抗馬(本当は違うカテゴリですが一般にはそう見られている)ipadが登場。日本でも出版団体が電子書籍の団体を作り、「黒船」を迎え撃つ準備を進めています。
 覆った前車があります。

 音楽業界は電子配信に取り組むのに立ち後れ、ネットは著作権侵害の温床と訴えつつ着うたにかまけている間に(CCCDなんてものもありましたが、あれのことは忘れましょう)、外国初のサービスであるipodとiTunes Music Storeになにもかもかっ攫われ、今では地元の西友やセブンイレブンでも、CDは買えなくても、iTuesのミュージックカードは買えると言うような有様です。
 スマートフォンの分野では、まだPDAに通信機能が搭載されたら嬉しいよね、便利だよね、と言っていて、たまに登場するとものすごく嬉しかった時分…… 東芝Genio京セラのデータスコープが登場したのは、すでに13年も昔のことです…… しかし、この分野も。ビジネスの主戦場がWindows Mobile系なのは、もうしょうがないとしても、コンシューマレベルはiphoneが席巻し、それをGoogleのandroidが追撃できるかできないか、と言う構えを見せている状態です。
 ipodが登場した時も、iphoneが登場した時も、ハードウェアだけを見て諸々を評価する動きがありましたが、ipod系の商品は、それを使うための周辺環境まで含めてのパッケージだと考えなくてはいけないのでしょう。iphoneのapp storeについて詳しくは知りませんが、諸処の問題を抱えつつもともかく成功している、と聞きます。ipodにしても、あれだけ売れているにも関わらず、恐ろしい事にまだ全然本気を出しているわけではありません。米国のiTunesStoreでは、ビデオやテレビ番組のセル、レンタルなどが、丁度アクトビラやshowtime!みたいに稼働しているのですが、日本ではそのあたりは実装されていませんし、実装される見込みもありそうにありません。

 長々と言っていましたが、結局、ipadが「Kindle対抗の電子書籍として」成功するかどうか(ipadそのものがハードウェアとして成功するかどうかは別にして。僕は成功するだろうと踏んでいますが)は、まだ詳細が発表されていない存在。言わば書籍版のiTunesStoreと言うべき、iBookstoreに全てがかかっているのでしょう。ipad + iBookstoreの全貌が見えてからこそ、(しつこいようですが電子書籍端末としての)ipadの実力が見えてきそうです。
 当然そこには、iphoneとibooksoreを組み合わせた展開が待っているはずです。
 電子書籍版iTunesと言うような、PCで電子書籍が閲覧・管理できるiBookstockみたいなサービスもその先にあると嬉しいんですけど、なかなかそういう訳にもいかないですよね。
 ともあれ、ipadそのものもOSのバージョンアップがあるんじゃないかとか言われているわけですし、評価すべきなのはもう少し先ではないか、と言う気がします。
 でもそんなことは、しばらくは隣の芝生として指をくわえている事になりそうです。iBookstoreは著作権の関係で日本でのサービスインは大変難しく、ipadが出ても当分は(たぶんiTunesに日本のレーベルが参加するのと同じかそれ以上の時間は)電子書籍のニーズを満たす受け皿は現れそうにありません。

 たぶん、著作権保護で電子書籍の是非について議論され、日本独自の電子書籍のファイル形式とサービスが用意され、端末が発売され、あんまり売れず、もどもどしているうちにiBookstoreが独自の流通ルートを開拓し(たとえば自費出版が通常の出版ルートではなくiBooksotreを選ぶ、と言うケースなど。まあ同人誌とは言いませんが)。
 しばらく低空飛行し、その中から一本か二本スマッシュヒットが生まれてiBooksoreが一般に認知されて。それまで著作権とか地方の本屋さんのとか言っていた出版社が、先を争い雪崩を打って一般書籍がiBooksoteに流し込みはじめて、気がついたらipod/ipad + ibooksotreがデファクトスタンダード、みたいな感じの状態に、数年後にはなってたりするんじゃないでしょうか。

 電子書籍と紙の書籍について思うところは多々あるのですが、このふたつはひとつのパイを争う関係にはならない、と言うか、なる方向に持っていってはいけない、と思います。僕らがそもそも欲しいのはテキストであり画像であり、そのパッケージングが紙であるか電子書籍であるかは二次的な問題です。紙だと困る、電子だと困る、と言う人の両方リーチできるようなサービスでないと、いろいろ困る、と言う話ですよね。
 パンが無ければケーキを食べればいいじゃない。この話はまた後日も。

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