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2010.02.21

第2回ヒューマノイドヘルパープロジェクト観戦記【おもてなし競技+・前編】

 さて予定通り1時から午後の部の開始となります。
 午後の部の競技はおもてなしロボットとなりますが、まず最初に協賛企業によるPRタイムが行われます。ラボビューはMINDSTROMでも使われていますプログラム言語でありますよ。

 さて、おもてなし競技。隣の会場から中継でお送りします、ということで、三条さんが隣のキッチンスタジオ会場に移動します。すぐ隣の部屋のキッチンスタジオ会場には、すでに審査員の皆さんとレフェリーの小林さん、そしてお客様役の三条さんも会場入り。不足の事態に備えて眼鏡で防備。キッチンスタジオの光景が映し出されます。冷蔵庫や電子レンジには、後付の取って、ユニバーサルグリップがつけられていて、二次元バーコードが貼り付けられています。キッチンは普通のキッチンよりもやや低めに作られているものの、専用ではなくれっきとした人間用。冷蔵庫が勝手に閉まるところなどに注意が必要です。向こう側には審査員席が出来ています。
 先川原さんから、添付されている二次元バーコードの解説が入ります。平安京エイリアンではありません。一番手のドカさん、ドカはるみのところへ飛んでいったみたいです。電源を入れに行ったみたいです。

「三条さんはどこに座るんですか?」「ここだと思うんですが…… こっちのほうがいいですか? あ、ここにします」 と三条さん。ドカさんはドカはるみの位置を細かく調整しています。お客さんが家に入るところから始まるみたいですね。ドカさんが席に戻ってきました。もうそろそろ競技開始です。

 規定演技は冷蔵庫から飲み物を出し、お客さんに振る舞う、ところまでが規定演技。制限時間は10分の由。「規定演技を守って自由演技でどれだけやるか、三条さんがどのくらい喜んでくれるか」がポイントにしたい、との事。ドカさん、ちょっと調整に時間がかかっている様子。画像がつながらないとか。お、映ったようですが……。
 ドカさんはPCを睨んでいろいろ作業をしていましたが、助っ人のHOLYPONGさんが「再起動を」と言ったと同時に二人で会場に飛んでいってしまいます。あ、調子が良くないようです。ドカはるみが連れて行かれてしまった光景がカメラに映し出されます。どうやら調整が必要と判断された様子。審査員席からのコメントを求められ、遠隔操縦で動かす難しさ、その場の状況が判りにくいと言うところがポイントになる、と言う話が。
 一方、リングの上にはムサシが登りました…… が、どよめきとともにぐにゃりと倒れてしまう。ちょっと大変そうです。あ、ドカさんが席に戻ってきました。レフェリーが「僕の仕事はロボットが倒れないようにするのと、人と物が倒れないようにすることで」と言っている脇で、ドカさんはPCを再び触る、動画は動いていますが、操作を受け付けないのか、心配している西村委員長に「後回しにしていただけると」と言うコメントが入ります。ここでドカさん、PCも再起動。ちょっと手間取っています。
要素技術を先に一本入れる、ことになったみたいです。
 
 ドカはるみは母艦のPCの電源が落とされて沈黙してしまった状態、無線の問題かなにかだったのでしょうか

ムサシ(マルファミリー)

 まずはマルファミリーチームのムサシから。なにやらプロジェクタのケーブルを抜いて、ムサシ本体か、PCに繋ぎ直しています。技術をアピールする大会、と言うことで…… スクリーンにはプレゼン資料が映し出されます。内容は「ロボットにコーヒーを美味しく注がせる要素技術」。
 解説によれば、高度な画像処理を行わず、安価なセンサを使い正確、かつ綺麗にコーヒーを注ぐ技術、との由。
 「おもてなし」と言う点に着目しての技術、カメラを使った場合は遅延やタイムラグがあり間に合わない。まして自律では困難で、さらに中身が見えない容器から注ぐ場合は余計に危険である。人間は重さで判断して注いでいるのでは、と言う判断から、ロボットが重量を判る=重さを感知する、と言うセンサーを取る事ができます。
 これでゆっくりと垂らす事は出来るが、それではおいしそうに見えない。早く注ぐと今度は正確に取れなくなる。じゃあ予測すればいいのか? となると、容器の形や残量によって、「どれだけ傾ければどれだけ出るか」と言う点が判断できない。じゃあどうするのか? まず最初に学習させればいい。知らない容器から注ぐ場合は、まず一回ロボットに全重量状態から中身をぜんぶ開けるまで注がせ、重量の変化のログを取る事で、次回以降はそのデータを使う事で正確に量を判定できる。
 一方、注ぐ速度の問題もある。人間は高速でスタートして低速に切り替えるが、ロボットにもさきほどの重量判断…… 検量線を使えば、同じように速度を切り替えながら注ぐ事ができる、と言う判断となる。
 ここで、ムサシ実機による実験。丸さんがバッテリをバックヤードに置いてきてしまったりちょっとトラブルがあったものの、実機機動。

 まずは普通の注ぎ込み。腕に持った容器から、低速でゆっくりずつカップにコーヒーを移し替えます。二度目は要素技術を使った注ぎ方。最初に注ぎ出すまでは低速、途中で高速に切り替え、最後はまたゆっくりに戻して修了となりました。なめらかな切り分け方で、綺麗な注ぎ込みでした。

 今回は一つの中身を全部注いだだけだが、300ccの容器から100ッcずつ分けて注ぐ事も可能。歪みゲージを使っては安く精度が出るため

 ひずみゲージは安いものの、素材がひずまないといけないため、あえて下椀部をひずみやすい素材で作る(そして液体を注ぐ時だけ90度ひねってひずみを生かす方向にする)ことで、剛性とセンサーの性能を両立している、とのことでした。

「ロボット1個1個によって個体差が大きすぎると難しいところがあるが」「ソフトでキャリブレーションをかけてやればカバーできるのでは」とのことでした。

 一方そのころ、続きはできるのでそうか。ドカさんは席に駆け戻ってきて、「これが立ち上がれば(大丈夫)」と言うコメント。しかしどうなんでしょうか、「もうちょっと」と言うドカさんから漏れる。「すいません」と言うドカさんの声が。「だめみたいです」…… 「交替かもしれません」との事。
 カメラ画像無しでやったらどうか…… と、西村委員長とドカさんが打ち合わせ。結局、遠隔操縦は取りやめ、通常の操縦で乗り切ることに。と言っているうちに、画面の中にドカさんが登場。画面の中からドカはるみが連れて行かれます。

THKR-4(CAPプロジェクト)

 続いてのデモはTHKR-4、オペレーターの方はトランシーバー片手にすでに準備中。ドカはるみが会場から運び出され、観客席に運び込まれます。THKRは、さきほどはメイド服でしたが、今度は剥き出しのスタイル。「白物家電ですね」とか言われています。冷蔵庫の中身チェック。そして電子ポットが持ち出されます。「これって熱いですか。熱湯でてきますか」とさすがにあわてる三条さん。お茶、というかお湯が出るみたいですね。「お笑いウルトラクイズみたいになってきましたね」「そういう競技じゃなかったですよね」とやりとりが。
 三条さんが身の危険を若干感じている間、TKHRチームはカメラの確認。「ちょっと歩きます」と声を飛ばします。操縦者の手元のPCには二元映像のカメラ、そして手元にはトランシーバー。まず足踏みのあと、地面に下ろされます。最初の三条さんの立ち位置が決まります。
 「湯飲みの位置とか確認してませんけど大丈夫ですかー?」と、不安の声が飛びます。チームの人が横について、位置の確認を。電気ポットは電源が入って徐々に温度が上がっていきますよ。CAPプロジェクトチームは、会場に1人、ロボット操縦者の補佐に1名ついて、ポットなどの位置の調整を進めています。スタート位置についたらしく、ポットの電源が入れ直されます。いよいよ開始のようです。

 冷蔵庫の横にTHKRがついて、首がひゅっと座りました。剥き出しのフレームかと思ったら、蝶ネクタイをしていますね。はだかねくた、いえなんでもないです。さあ、いよいよ競技開始です。
 さて、競技が始まりました。いらっしゃいませ、お、わかりにくいですがしゃべってますね。「いらっしゃいませ。みえてますよ。おすわりください。(席はここでいいですか?)はい、そこでおねがいします」
「冷たい飲み物がいいですか?」「冷たい飲み物と熱い飲み物が選べるんですか!?」 お湯のリアクションの話が出ていたせいかまさかの展開。プロジェクタには、「綺麗なお名前ですね」「名前だけですか」「そうですね」「うそうそ」 リアルタイムのやりとりです。カメラはふたつ搭載されていて、ひとつは足下を映して、もうひとつは、あ、なるほど。カメラふたつを、頭と腕先かどこかに搭載しているんですかね。なにかを掴みました。「実は冷たい飲み物がなかったので、熱いお茶でいいですか? 羊羹を召し上がってください」

 さあ、会場でお湯が沸きました。完全にお湯が沸いてしまいました。そのタイミングで熱いお茶。冷蔵庫を閉める事ができないトラブルが。そのまま角度を変えて机に移動していきます。小刻みな歩呼応ですが、あの床はなかなか器用に歩きますよね。腕に掴んだままの羊羹をいったいどうするのか。羊羹をまずは召し上がって下さい、と言っていますが、手渡しになりましたね。さあ、いよいよお待ちかねのお茶です。「熱い熱いあつーいお茶を入れるね」 喋っている人がだんだんロボットっぽい喋りになるのがおもしろすぎます。
 お茶缶を開けようかな、と、スムーズにお茶の缶を開く。「昆布茶でいいですか」と、やかんにお茶葉を入れようとしますが、ポットと机のあいだにやかんがあるせいでスペースが狭く、ちょっと難しそうです。小刻みな歩行で机ぎりぎりまで移動し、お茶場を入れようとします。やかんの取っ手に出が、お茶缶がひっかかりますが、なんのなんの、器用に避けてお茶葉を入れ、やかんに茶葉を入れます。
 ここで面白い、THKRが三条さんに缶を受け取って貰い、さらに「ポットが遠いのでちょっと押してください」と。三条さんがポットを押して位置を調整し、ボタンを押してお湯を注ぎます。さあ、ポットにお湯が入ります。
 さあ、やかんに蓋を閉めます。フタをつかんで持ち上げますが、ここで残り10秒を切った、音楽が流れてしまったようです。ちょうどフタが乗ったところでタイムアップ、しかし作業は続きます。
 操縦者のPCは全画面表示状態に。ちょうど画面を四分割したうちの二画面に、二カ所のカメラが表示荒れています。そのころTKHRピンチだ、転がってしまったコップを持ち上げられない。三条さんが神の手を二回ほど使って、THKRにコップを渡します。しっかり掴んだTHKR、反対の腕でやかんを掴んで持ち上げた、ぐらんとやかんが揺れました。やかんの口がコップと反対を向いちゃってたですね、一回置いて押して動かした、悩んでいます、やかんをまわしてくださいと三条さんに依頼を。「時間の経過とともにフレンドリーになってきた感じですね」とさあ、お湯を注ぎます。コップとやかんの位置が息詰まる位置調整、カップの箸で画窒化とやかんの口がかすった、二人羽織をはるかに越えるこのもどかしさ。コップとお茶がお互いを求めて彷徨っています。やかんが重すぎて上手くいかないようですね。やかんを持った腕の角度が徐々に変わっていきます。おっことした、どすん、と言う音とともにやかんが落下し、フタが180度廻ってしまいました。コップの中には…… ほんのちょっとですが昆布茶が入っています。お客さんが飲んで終わり、と言う事で、昆布茶ちょっとだけいただいて、これで演技終了となります!

 ロボットがお茶くみをした、ある種歴史的瞬間。超二人羽織みたいなものすごくもどかしい光景でしたが、これで演技終了となりました。

 続いてはドカはるみによる、要素技術の紹介となります。

ドカはるみ(ドカプロジェクト)

 腰の構造を解説する、と言う話になっていましたが、「脱がないと判らない」「ここで脱がせるとまずいだろう」と言う話題に。なぜかドカさんはドカはるみと一緒に、トランクを壇上に上げています。足の長さは155cn/12kg、足の長さは71cmで、中学生から成人くらいの大きさ、と言う事。
 モビリティを重視するため軽量化にこだわっており、カーボンファイバーを使う事で、軽量化と転倒時の衝撃吸収を図っている、との事。
 足を切り離して入れます、頭だけは切り離して別のバッグに入れるんですが、とドカさん。頭だけのバッグは確認されたそうです。「先川原先生から質問があったので」と言う事で、いきなり服を脱がされるドカはるみ。胴体部は空洞になっていて、頭を下げた時に干渉しないようになっており、その中に腰を動かす軸が入っています。さらに脱がせるのかと思いきや、きちんと着直させるドカさん。胸のところなどは、実際のマネキンを買ってきて流用しているそうです。
 もうひとつのこだわりポイントは手で、人間用の肌色の手袋を買ってきて、そのサイズの中にぴったり入るような手首を作ったそう。指はサーボでそれぞれ折りたたむ事ができます(薬指と小指が連動して動くので、片手4軸。このように動かす事で、指の動きで表現を行う事もできます。
 エレベーターガールくらいなら出来ると思います、とのこと。エレベーターを操作するエレベーターガールもロボット、と言うのも斬新な概念です。腕は以前の「サインをした腕」を改良したもので、重量で100gほども軽量化(270gから170g)されたのだそう。

 10kgくらいが、家庭用ロボットの限界じゃないか、と西村委員長のお話でした。ひとりでの運用は15kgが限界じゃないか、とドカさんの意見でした。
 「腰を使えば歩きやすくなる、って、見ただけで真似をできちゃうのがすごい」と先川原さんでした。

 さて、ここで休憩が入ります。
 次は2時40分から再開となります。

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