【冗談】素人の語源(☆)
北宋の時代、河南に素という邑があり、そこに某なる若者がいた。
軍人ではなかったが騎馬に長け、馬と共に駆けり跳ぶ様まさしく流星の如くと言う業の持ち主であったが、己を頼む事すこぶる厚く、驕慢と浅慮の目立つ男でもあった。
ある時某が野原に馬を馳せているとき、軍の騎馬隊がたまたま通りがかるのに出くわした。常日頃、軍にも己ほどの乗り手はいないと自負していた某はこれを好機と見た。草原に寝転び、騎兵達が早駆けの稽古をするのを待ちわびた。
いよいよ騎兵達が二二三三駆け始めたと見て取るや、某、ぱッ、と後ろから飛びだして、飛ぶ如く舞う如く、軽装の袖もひらひらと、馬を走らせることまさに遮二無二、ついには騎馬隊の誰よりも早く、(集結地点の)旗のたもとに辿り着いた。
三々五々と辿り着いた騎兵達を前に、我が技は騎兵にも勝れり、と某は得意顔だったが、盾を並べ鎧を重ね、悪路を選んで朝から駆け続けていた騎兵達は、某を見て顔をしかめるばかり。某はそれを見るにつけ、騎兵達も我が技に遠く及ばぬを知り、罵る舌もなく、ただ苦り切るばかりなり、と、はなはだ満足のていであった。
この話は遠く知れ渡り、事情をよく知らぬ人は某を褒め称えて「在野に才あり」と褒めそやしたが、多くの人は某の行いに眉をひそめ、のちのち、某のような行いをする人があれば、「振る舞い、かの素人の如くなり」と言い習わすようになった。
この言葉が日本に入り、「素人」の字に「しろうと」と言う読みを当てるようになったのは江戸時代中頃のことである。
と言うのはぜんぶうそで、今考えました。
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コメント
最後の方まで感心して読んでいたのに・・
だ、だまされた(笑)
投稿: タカノ146 | 2010.02.27 00:30
ありがとうございます!
そのリアクションを待っていました……!(笑)
それだけと言えば、それだけなんですが(笑)。まあ素人はあんまり勘違い野郎になっちゃいけないよね、と言うですね。自戒を込めた意味でのお話なのでありました。
投稿: sn@散財 | 2010.02.27 09:01