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2010.05.10

【読書】『ガフールの勇者たち』~ 闘うフクロウ四銃士(☆☆☆)

リンク: Amazon.co.jp: ガフールの勇者たち〈1〉悪の要塞からの脱出: キャスリン ラスキー, Kathryn Lasky, 食野 雅子: 本.

ガフールの勇者たち〈1〉悪の要塞からの脱出

 そこはフクロウ達が平和に暮らすフクロウの世界。ティトの森の中で、メンフクロウのソーレンは優しい両親と暮らしていた。しかし雛のうち不幸な事故に襲われた彼は、両親と引き裂かれ、ひとり、謎の集団- 聖エゴリウス孤児院に連れ去られてしまう。
 おそるべき『月光麻痺』の力を用い、浚ってきた子フクロウ達を洗脳していく聖エゴリウス。親友ジルフィーと共に脱出を誓ったソーレン。生きるため、自由のための、辛く厳しい戦いがそのとき始まった……。

 たぶんこのシリーズ有名なんでしょうけど、僕全然知らなかったですよ。あと帯のところに児童書、表紙裏辺りに小学校中学年以上って書いてあって思いっきりげんなり。
 まあそれはともかく、登場人物と言っていいのか。とにかく出てくるのがみんなフクロウ(一部それ以外もあり)と言う、非常にユニークな作品であります。
 こういうファンタジー作品で興味深いのは、世界独自の価値観や宗教観をどう表現しているかなのですが。フクロウの生態に興味を持って、それから作品を書き始めたと言うだけあって、なかなかに興味深いです。ソーレンと兄や妹が経験する、成長段階に応じた色々な儀式や、ソーレン家の家政婦がメクラヘビだったり。「砂嚢でものを感じる」と言う表現がたびたび出てくるのが、とりわけナイスであります。

 『月光麻痺』と言う、こなれていない単語がとりわけ力強いこの作品。映画化も近いとのことですが、もう2巻も手元にあることですし。しばらく読み進めていきたいと思います-。

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コメント

 そういえば最近は児童書といいましても毛色が変わってきている様子です。
 角川つばさ文庫という児童書レーベルがあるんですが、そのラインナップにはライトノベルがかなり含まれていたりするんですよ。
 小学生に読みやすいよう漢字にルビを振ったり、イラストをなおしたりして。
 snさんがどのくらい書名をご存じか解りませんが、『スレイヤーズ』とか『鋼殻のレギオス』とか『涼宮ハルヒの憂鬱』とか『ドラゴンランス(戦記)』といったライトノベルの有名所が出ています。
 まあ、これらの本が児童書、つまり子供に読ませる本として相応しいかはまた別の話でしょうけれど、参考までにこういうケースもあるということで。

 個人的には最も良質なファンタジーは児童書(に分類される本)の中にあると思います。指輪物語やゲド戦記しかり。
 アーシェラ・K・ル=グウィンは12歳でダンセイニに触れたといいますから、これも児童書でいいかな(笑)

投稿: サトゥ | 2010.05.10 23:23

 それは確かに、なんという角川力って感じですね……>児童書

 そういえば僕がゲド戦記を読んだのも、小学生のとき近所の図書館ででした。
 ずいぶんと久しぶりにまた読んで見るかなあ、と書こうとして、同じ図書館にロボット製作の本があったのを思い出しました。刷り込みってすごいと言うべきか進歩してないな自分と謂うべきか。

投稿: sn@散財 | 2010.05.11 21:40

えーと。
アレですか、銀河流れ星銀とか、GURPSバニーズ&バロウズみたいな世界でしょうか。世の中広いなぁ……。

と、児童書なんて読んだ記憶が無い人間が呟いてみます。

投稿: 蘭堂 | 2010.05.13 01:01

 GURPSは解りませんが、流れ星銀は近いかも知れませんねー。きっとこれコミック化とかしたら、無駄に暑苦しい事になると思います(笑)。

 紀伊国屋で続きを探したら売ってませんでしたよ。これはまた取り寄せるしかなさそうな気がします。

投稿: sn@散財 | 2010.05.15 17:40

いいblogですね
読んでしまいました
ありがとう

投稿: 涼宮ハルヒの憂鬱同人誌 画像 | 2010.10.21 17:22

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