アールティu1k大会観戦記
連休の余韻も抜けきらぬ秋葉原アールティ。本日はこちらにて、重量1kg以下のロボットによる格闘大会、u1k級の大会が行われております。
開始は14時からだったのですが、本日は昼に用事があったもので会場に着いたのがおおよそ14時半ごろ。ハイペースで既に大会は12試合を消化し、第13試合目に入るところとなります。
梅小鉢 vs シャカシャカ
軽量級としてはすでにおなじみの存在、歩く肉抜き梅小鉢、対するのはKHRボディを改良して軽量化したと思しきシャカシャカです。機敏な梅小鉢に対し、重厚な動きで接近していくシャカシャカ。リング中央で接敵、梅小鉢はめくるパンチを打ち込んで煽っていく、「だめだ」と言う声がちくわさんから出ますが、直後に梅小鉢が背中のでっぱりをめくりあげて1ダウンを奪う。
力強い起き上がりで復帰したシャカシャカ、梅小鉢は背中を見せたところから、小刻みに方向を変えて接近する、パンチを弾き返されて軽くスピンしますが、ぎりぎり梅小鉢は倒れない。しゃがんでのつかみ投げ、シャカシャカはのっそりのっそりと接近しながら押して行く、追い詰められながらも梅小鉢、パンチでダウンを奪うものの、反動で弾き返されて梅小鉢リングの外へ。リングアウトは即終了のルールにて、シャカシャカの勝利となりました。
今回は総当たりのリーグ戦のルール。登場は、梅小鉢、ソウガ、ヴァールハイト、たかろぼZERO、シャカシャカ、ピクシー、TO、アルミンの8体。但しピクシーは未着にて不戦敗、ヴァールハイトは調整中で試合準は全て後となります。
ルールは3ダウン先取、スリップ無し(ダウン認定)、そしてリングアウトは即時試合終了となるスピードルールです。と言うところを踏まえて、次の試合です。
たかろぼZERO vs アルミン
すでに横向き烏に構えたアルミンと、たかろぼの対決。たかろぼ、最初の一撃を横に有るいいて躱すものの、すれ違いざまに胴体に一撃当てられ薙ぎ倒される、軽く飛んだたかろぼ、リング脇から落ちてこれでリングアウト、復帰できずにそのまま試合終了となりました。
ソウガ vs TO
イガアさん、「掴めるか」とやる気まんまん。中央でぶつかった、ソウガ、いきなり両脇に腕を広げて突撃、ものすごく綺麗にTOの胴体を抱え込むと、そのまま頭上に持ち上げて頭から落とした!
これで1ダウン、TO動けない、なんと無線が落ちてしまった様子。タイムで無線を繋ぎ直して再開です。TO、腕を前で組んだ独特の姿勢で歩行する、そのまま逃げ回りますが、ソウガが落ち着き払って後頭部を一撃、これで2ダウン。苦労して変わった姿勢から起き上がるものの、起き上がった直後にソウガがみょんと伸びて、後頭部にもう一撃して3ダウン。あっと言う間の三連撃でソウガ3ダウン、最後はイガアさんがTOを持ち上げようとして頭が取れてしまうところまで重なって決着となりました。
シャカシャカ vs たかろぼ
前に構えた両者、ぬりかべと形容されたシャカシャカにどう立ち向かうか、頭にパンチを打ち込むたかろぼ、ものすごくかっこいいアッパーで胴体をめくり上げるような一撃を打ち込むが、反動があまりにも大きかったせいで、反動で吹っ飛んで後方へダウン! 勢い余ってリングの外まで吹っ飛んで、なんとかっこいいリングアウト! シャカシャカの勝利となりました。
ここでちょっと休憩。15時より再開となります。
梅小鉢 vs TO
軽量級と超軽量級の対決、梅小鉢とTO。まずは足音を立てながらTO中央、しかしいいきなりぶつかって倒れてしまう、これはTOのワンダウン。下がったTO、梅小鉢は背中を向けた状態から横へ二段パンチ、真横へパンチを放つTO、しかしこれは届かない。両者背中合わせで当たらない方向へ横突き、歩行中の梅小鉢をTO捉えるがこれは倒れない。梅小鉢もスピンしながらパンチを繰り出すが、これは当たらない、あっと、パンチが頭に引っかかってTOの頭パーツが飛んでしまった、コントロールできなくなった梅小鉢、スピンパンチを繰り出し続けますが、暴走したままの状態でTOの頭を巻き込んで吹き飛ばす、リングアウトまで飛ぶダウンを奪い、まさかのノーコンからのリングアウト。梅小鉢の勝利となりました。
ソウガ vs シャカシャカ
ここまで全勝同士、ソウガとシャカシャカの対決。投げのソウガと重量を最大限に生かして闘うシャカシャカの対決です。
試合開始、中央へ寄るソウガ、立ち止まった慎重な構え、しょっぱなから突っ込んだ、突っ込んで胴をッ替え込んだ、綺麗な動きで抱え上げ、頭上から叩きつけて1ダウン。起き上がったシャカシャカ、しかしソウガはすでに待ち構えている。シャカシャカが慎重に起き上がって向きを変えたところに、多少斜めから抱え込んだソウガ、無理なく抱えて掴んで落とし、これで2ダウン。起き上がれるか、と不安がられたシャカシャカ、復帰しますがソウガはすでに狙っていた、しかし腕が擦り抜けてしまう、背後を見せたソウガ、しかしシャカシャカのレンジから離れた。最後はやや浅めに突っ込んで掴んだソウガ、しかし掴みきれない構えから強引に持ち上げて投げ飛ばして落とす、途中で投げ離す飛ばし投げで勝利、3-0でソウガの勝利となりました。
ヴァールハイトは調整中、アルミンは部品の調達中…… 秋葉原で大会やるとこういうことができてすごいですよね…… と言う事で、やや決まった顔合わせでの対決となります。
たかろぼ vs TO
さて、ここまで自力での勝利のまだない両者の対決。寄っていったたかろぼ、背中を見せたTO、アッパーが空振りしてたかろぼスリップ、これはダウンとならず。両者接触の瞬間にTO倒れてこれで1ダウン、1-0。再開からたかろぼ、腕をひねって突く突き、一発目は外れますが二発目が胸板を捉えてこれで2ダウン。再開から、たかろぼ何かを狙っている、TO、後ろへ離れてから接近、タカロボも角度を狙っていったんリング脇まで離れる、大アッパーを打ち放ちますが、これは当たらなかった、TOはちょっとした距離を取って睨む構え、足を持ち上げてのTOのキックは空転、対するたかろぼも大アッパーから姿勢を崩してスリップ、これでダウンとなり2-1、睨み合いからアッパーを打ち込んで2-2、まさかのイーブン。TO、背後からのキック、たかろぼは慎重に攻めておき、正面を取った、TO危ない位置から逃げる。残り30秒、TOのキック、しかしこれは当たらない。残り10秒、たかろぼ寄った、しかし決めてが出せないまま修了、2-2でドローとなります。
さあ、部品調達修了のよう。ヴァールハイトがリングに復帰します。
ヴァールハイト vs シャカシャカ
さあ機敏な動きで接近したヴァール、まずは一撃突きを繰り込みますがこれは弾き返される、しかし二発目、リングぎりぎりからシャカシャカを突き落として、これでリングアウト、ヴァールハイト復帰草々にスピード決着で勝利を決めました。
さて、正規の試合はこれで全て修了ですが、ここから調整中のため後回しになっていた試合が行われます。
ソウガ vs ヴァールハイト
全勝対決となるソウガとヴァールハイトの対決から。中央にスピーディに寄った両者、ヴァールハイトはやや引いて、リングコーナーぎりぎりを逃げ回る、ソウガはリングの中央に構えて待ち構える、ヴァールハイト倒れた、起き上がるところでリングの外に転がってしまった。ソウガ中央で圧力をかけ続けて、これでリングアウト。ソウガの勝利となりました。
このままヴァールハイトの試合が続きます。電池のみ交換、TOはちょっとだけ調整とのこと。
ヴァールハイト vs TO
両者軽快に中央へ接近、いきなりヴァールハイト、軽快な一撃でTOを吹っ飛ばして1ダウンを奪う、ゆっくり起き上がったTO、しかしコーナーに追い詰められたままで2ダウンを奪われる。2-0でおいきこまれてから、ヴァールハイト、首から投げを打ちかけますが、これは空ぶった、勢い余って倒れたヴァールハイト、これでダウン、起き上がれるか、と言われる声から、倒れたままにじりにじり位置を動かし安全圏で起き上がる。歩み寄って首を掴みにかかるものの、これは空振りし2-2。
イーヴンで危ない状況となりましたが、最後は別のコーナーに追い詰めて正面突き、これが3カウント目。ヴァールハイト、ぎりぎりとなった勝負を制して勝利となります。
これでヴァールハイト無双は修了、アルミンの修理を待って、このあとはアルミン無双となります。
休憩中にすんごいものを見せて貰います。マクロスのデストロイドみたいな渋いカラーのロボットを、ソフトで完全に制御して動かしていると言うデモ。しかも操作系にタッチパネルを使い、さらにipodのマルチタッチまで使って操縦すると言う仕組みです。まあとにかく、ひとつ前のエントリの動画を見て下さい。
さて、そんなことをしている間に修理の完了したアルミン、ここからはアルミンの試合が続くアルミン無双です。
ヴァールハイト vs アルミン
中央から回り込みにかかったヴァールハイト、しかしアルミンが大きなへら先で引っかけて飛ばした、これは復帰できるか、と思ったのですが、起き上がりで足を自らリングの外に引っ張りだしてしまい、これでヴァールハイトがリングアウト。アルミン、リングアウトでまずは1勝を勝ち取ります。
アルミン vs ソウガ
さあ、アルミンとソウガの対決。白い機体同士の対決です。いきなり横向きで突っ込んだアルミン、躱したソウガは逃げる腕先を掴んで崩し、これで1ダウン、アルミンは背後への投げの構え、ソウガは前向きの投げ、これは両者外れましたが、アルミン、リングサイドでの置き上がり、リングの外に転げ出てしまう、しかしリングの外から頭を軸にしてリングの中に戻る、7カウントで再びリングの外へ、ブレイクダンスかなんかみたいな動きで10カウントでリングの元に戻りますが、これでもさらにリングアウト。ソウガの勝利となります。
梅小鉢 vs アルミン
これが最後の試合、アルミン、浅めに構えたところから打ち合いとなりますが、下腹部に叩かれて梅小鉢リング脇で崩れた、ファーストタッチで崩された梅小鉢、そのままリングの外に転がり出て、起き上がりで体を自ら外に引き出してしまう、これでリングアウト、3ダウン修了で、アルミンの勝利となりました。
ここで決勝まで集計の間、さきほどのロボットとプログラムを使う、産総研の吉崎さんのデモとなります。
大きな画面にはPCの画面、画面にはロボットの姿を映したCG。そして実際のロボットを動かすと、CGがロボットと同じ恰好をして映っています。ロボットを動かすと画面の中のCGも動き、そしてCGには各関節にかかっている負荷が、色違いで表示されています。重心がリアルタイムで計算されているため、関節は保持されたまま倒れない。
そしてマウスの動きの早さや角度から動かす速度や位置を割り出して、腕を振る、と言う動きを披露。早く振っても遅く振っても倒れません。
そして動画から機能の紹介。このソフトを使ってのGRを動かし、その場で動きを調整して、さらにPCのカメラを使ってヘッドトラッキングを使って、画面の前で人間が動くと、画面が追随して視界が動く、と言うデモが。
さらに別の動画で、タッチパネルで同じ操作をする、と言う動作に。さらにマルチタッチでの動作から、ipodを楽器に改造し、さらにそれを動かす為になんかすごいもので「指」を作る、と言うすごい行動に。さらにユニコーンガンダムのヘッドまで出てくると言う〆に。
最後にもう一度、動作の紹介を。足は接地しているかどうか予測して、シミュレーションしているのだそうです。動作デモで腕を振り回して、自分でケーブルを抜いちゃうと言う小技も。
モーションファイルを作らないで、そのまま動作を作る、と言うのがテーマと言う事。テスト用の機体はJO-ZEROとほとんど同じ構成とのことです。
さて決勝戦に戻ります。
1位はソウガ、二位はヴァールハイトとシャカシャカとアルミンの三体。そのうち二台、シャカシャカとヴァールハイトの二体が決勝進出となります。三体は総当たりでの勝負となりますよ。
インターバルのあと、決勝進出が三人並んで決勝の勝負。
「投げたいと思います」「投げられて壊れないように」「ベストを尽くしたいと思います」と三者三様の紹介から、決勝戦の開始となります。決勝戦は3機トーナメントで3試合を行います。
ソウガ vs シャカシャカ
まず中央へ寄ったソウガ、待つ。待っている。シャカシャカ、ゆっくり寄って中央へ、足首を掴んだ、頭から落っことして1ダウン。真ん中で待ち構え、復帰したシャカシャカ、近づいてくるところに掴んで、野生動物のような動きで顔面から落として2ダウン、中央から横から掴んで投げ落とし、3-0! 三連発でソウガの勝利となりました。
アルミン vs シャカシャカ
真横に構えてすでにやる気まんまんのアルミン、しかし突っ込んだところで立ち止まった、攻撃レンジを真横から寄るシャカシャカ、しかしアルミンは慎重に攻め込まない、突っ込んだ、弾き返される、踏み込みすぎて級折りを取り直した、手先を引っかけて飛ばしますが、自らも倒れて1ダウン、シャカシャカが動かない間に、起き上がろうとしていたアルミン、転げ回っているうちにリングの外に転げ出てしまい、これで試合終了となりました。
ソウガ vs アルミン
これが最後の試合となります、ソウガvsアルミンの試合。中央に寄ったアルミン、横に躱して投げの構え、しかしソウガの投げをかっわしますが、追い込まれた、空中から投げっぱなしで放り飛ばしたソウガ、リングアウトぎりぎりから走って復帰するソウガ。しかしアルミンは吹っ飛んだまま起き上がりにかかりますが、半分起き上がりかけたところで、リング下に落ちた足裏がリングの下に潜り込んでしまい、これで復帰不能となり試合終了。ソウガがアルミンを下し、優勝となりました。
シャカシャカ vs アルミン
世にも珍しい二位決定戦、シャカシャカとアルミンの対決。機敏に寄っていくアルミンに対し、慎重な構えのシャカシャカ、立ち止まって背中を向け待ち構えるアルミンに対し、シャカシャカ慎重に寄っていく、腕を繰り出したアルミン、しかし攻撃が空転し1ダウン、パンチでリングぎりぎりのシャカシャカを押すも、これは押し返される。歩き続けるシャカシャカに対し、なおも押しをかけるアルミン、プレッシャーをかけ続けて押し切り崩してリングアウト、これでアルミンが勝利、二位となり、敗れたシャカシャカは三位となりました。
これで1位はソウガ、二位はアルミン。そして三位はシャカシャカとなります。
表彰式…… のはずなのですが、リングの上ではなぜかランブルが展開しています。
というわけで、はい。ランブルとインターバルのあと、これから表彰式。
第三位から賞状と副賞が行われます。そして一位の方から好きなチョロQが。発表を行われた吉崎さんにも、皆さんから大きな拍手が送られました。
さてさて、途中から見に行ったu1kですが。大会もスピーディですしデモもすごいもの見させて貰ったしで、非常に満足な一日でした!
次回u1k大会は9月11日の開催とのことですー。
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