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2010.08.30

第十八回ROBO-ONE観戦記【一回戦 第9~第16試合】

 記事が長くなったので、いったん分割。
 ここからは一回戦の後半戦、流血仮面の登場です。

一回戦 第9試合
No.486 ガルー(kumama)
vs
No.845 流血仮面(ミステル・タマオ)

 一回戦も折り返し、本日一回戦の再注目試合がやってまいりました。
 誰が仕組んだこのカード、ガルーvs流血仮面! 試合と言うより公開処刑と言ったほうがよさそうなこの対決です。
 ミステル・タマオ、何故かロボットを二つ持ってきています。一機はなぜだか、審査員席の前に置かれてしまいました。予選に出てきたウンコキングですね。ライバルの最期を見届けようと言うのでしょうか。ヒールvsヒールってのも珍しい感じがしますが。
 試合開始、と同時に、いきなり腰を振って挑発する流血仮面、ガルーはリング中央で投げの構えを繰り出して技のアピール。腕を持ち上げる流血仮面、ガルーは足下から掬い上げる攻撃に対し、流血仮面は横突き、アッパーを次々と繰り出しますが、体の軸は遠く当たってはいかない。しかし意外にガルーも攻めあぐねているか、流血仮面、倒れましたがこれはスリップ。
 ここまで0-0、意外な展開です。ガルーがぶつかってスリップ、また何気なく足下からぶつかっていって倒した。起き上がりを試みますが、途中で止まる。苦しんでいる。起き上がりかけたところで苦しみ、カウント9まで粘って、かなりのギリギリで復帰。
 試合再開、頭をかかえた状態から、マットに沈み込んだ、あ、苦しんでいる、流血仮面が苦しんでいる、いきなり倒れて、うつぶせに痙攣してもがき苦しむ。起き上がれない流血仮面に、セコンドのミステル・タマオここでタイムを申請、流血仮面、連れ戻さて、様子を見ている。痙攣しながら頭を振り、苦しみながらも、流血、腰に手を当てている、起き上がった、しかもガッツポーズを繰り出した、戦闘意欲はまだ失われていないぞ、戻った、試合再開だ。
 すでに2ダウン、横を向いた流血仮面、パンチを繰り出しますが、これはガルーに届いていない。ガルー様子を伺っている、真正面で構え、背中を向けた流血仮面に、見事なバックドロップで一気に仕留めた。
 リングの上で、流血仮面。ガルーの片腕に捕まれたままで痙攣している、なんとかそこから起き上がろうとするが、クローに引っかけられたままで力突きた。熊にくわえられた獲物のように、がくりと力尽きてパワーダウン。3-0、と言うか大技と言うことで4-0と言う構え、流血仮面、ぎりぎりまで戦闘にかじりつきましたが、流血仮面の敗北となりました。

 試合終了後のインタビューに、「いっつ のっと まい びじねす」と。……いやなんていうかそれは。
 ええと、これはプロレスが好きな人にとっては有名な台詞らしくて、昔アンドレ・ザ・ジャイアントって言うプロレスラーが、試合に関連する色々な行き違い込みで試合放棄負けした際に発言した、と思われる台詞が元ネタだそうです。がんばって調べた。
 「仕込みじゃないです。自分ロボット愛してるんで」って畳みかけるタマオ相当。流血仮面は精密検査を受けたあと、メキシコに帰るそうです。

一回戦 第10試合
No.25 で・か~る(道楽、)
vs
No.870 スラッシュナック(千葉工業大学文化会総合工学研究会 プロジェクト総工くん)

 続いての登場は、地上最速のガウォークで・かーると、ソフトな外見のスラッシュナックの対決です。
 アンテナをループにして電波対策を行い、おおむねパワーアップしたでかーる、半分に折れ曲がって猛ダッシュで詰める、しかしナックはその場でスリップ、でかーるを押し潰して倒れてしまう。起き上がり中、反対に転がるナック、一度転び直して、起き上がれる姿勢になってから再度起き上がるんですかね、カウント9で復帰、しかしでかーるが走って仕掛けるところで、再びナックはダウン。カウント8で復帰します。戻りましたがスリップ、リング脇から…… あー、やっぱり逆に倒れてしまう。大丈夫なのか。
 復帰、立ち上がった、立っている状態から、にじるように横へ。真後ろを取ったでかーる、津込んでいきますが、これはスリップで潰れる。起き上がる最中にころがってしまった、あ、起きた起きた。再び動き出した両者、しかしスラッシュナックのスリップに、でかーる巻き込まれて潰れてしまう。カウント7で復帰するナック、しかし再度逆方向に倒れてしまい、復帰しきれないままにカウント10、これでで・かーる、スラッシュナックの自滅に助けられた恰好での勝利となりました。

 ここで畑野さんに意見が求められます。
 トコトコ丸の攻撃が違反かどうかで検討したものの、現状ルールでは違反ではない、と言う事になったとのこと。

一回戦 第11試合
No.836 Bally(芝浦工業大学SRDCチームBally)
vs
No.873 ナガレヴァイオレット(山形大学大久保研究室)

 続いてはスタンダードな小型機同士の対決、バリーとヴァイオレットの対決です。また頭取れちゃったりしないでしょうかヴァイオレット、一方のバリーは整備に入った瞬間に電池とかいろいろぶちまけてしまいます。
 開始、つかつか中央に寄せていくヴァイオレット、バリーは突っ込んで、いきなり倒れてしまう。両者スリップで絡む、レフェリーが分けた。再び詰めていくヴァイオレット、バリーのコントローラーのフタが落ちる、そうこうしているうちにヴァイオレット、また頭が取れてしまう。特に気にせず試合は続行、横に突っ込んでいくバリー、ヴァイオレットは突きの構え、交錯して両者倒れた、これはバリーのダウン。1-0で両者、ちょっと距離を置いた、バリー詰める。ヴァイオレット、一回転スピンして凌ぎますが倒れた、これで1-1。バリー、攻め続ける。再びの攻勢、猛攻で押し切ったバリー、2ダウン3ダウンと同じパターンでダウンを連続で奪い、これで3-1。ナガレヴァイオレット、一気に崩れてバリーの勝利となりました。

「頭がなくなったことが敗因だと思います」とナガレヴァイオレットでした。

一回戦 第12試合
No.883 デンダイン(TDUヒューマノイド研究会)
vs
No.79 Aerobattler MON☆(なぐ)

 重量級を倒すために生み出された機体、腕と翼で四本腕のデンダイン、対するはこれぞ大物、房総の機械獣・モンスター。身長差と言うより重量差がきびしい感じの対決です。まずは両者、モンスターがくねくねしながら横を向き、デンダインに詰めていく、横突きは頭の上を通過してしまう。
 デンダインが仕掛けた。相手の脚の下に体を挟み、膝から持ち上げて崩そうと言う構え、モンスターが一瞬持ち上がった。距離を置いて睨み合う、足下に突っ込んだデンダイン、屈み込んだモンスターが膝の間に挟んで押し潰す、これはスリップ。
 果敢に脚を狙っていくデンダイン、モンスターは姿勢を落として狙う、姿勢を落としたモンスターの股下を狙うデンダイン、しかし姿勢を落としたモンスターはなかなか狙えない。大きく爪を広げるモンスター、デンダインは徹底的に肉薄する構え、狙いがはっきりしている闘いだ。
 デンダイン、スリップを続く。大丈夫か。近づいて、持ち上げるパンチ、いいところに入ったが、モンスターは立ち上がって腕を回避する。そのまま歩いて股下に、腕を思い切り振り上げたデンダインの攻撃が通過した、お互い積極的に狙いあうが、有効なポイントが見つからない闘い。
 デンダイン、四本腕を出した。翼と腕で掴んで投げにかかる。残り20秒を切った、デンダイン距離を置いた、時間僅か、最後の仕掛け、しかしデンダイン近づき切れず、延長戦となりました。

 デンダイン脅威の凌ぎ、0-0の延長戦まで持ち込みました。両者バッテリの交換と整備を行います。デンダインはペンチを持ち出してどこか調整している様子。あ、電池の交換、なんだか複雑な仕組みなんですね。さあ、電池交換も修了、延長戦が始まります。

 端緒から仕掛けていく両者、大きく詰めた、デンダイン崩れたが、これはスリップ。あ、距離を置いたデンダイン、崩れた。スリップ、ちょっとデンダイン調子が良くないか。
 後ろに回り込んだ。モンスタ-、屈み込んで、デンダインは膝を抱えかけた構えだったが、これは投げられなかった。持ち上げる、股下からデンダイン持ち上げにかかる、しかしびくとも動かない。モンスターは足下から掬い上げる構え、デンダイン、肉薄している、モンスターの攻撃を、デンダインが攻撃モーションで躱す。凌ぎましたが最後は移動中、隙にモンスターがフライ返しにデンダインを持ち上げ落とした。
 これで延長戦はサドンデスで決着! 巨獣モンスター、大変に苦しめられましたが、デンダインを制して二回戦へと進みました。

一回戦 第13試合
No.782 ルカヌス(芝浦工業大学SRDCチームルカヌス)
vs
No.201 Frosty(FrostyDesign)

 ここから最終クォーター。最初の試合はこれも面白い、こまやかな制御を見せたルカヌスと、圧倒的な運動性能で決勝へと勝ち進んだフロスティの対決です。
 両腕を上げて構えた両者、まず真横に構えたルカヌス、非常に軽快な跳ねる動きで接近。ルカヌスの横突きをフロスティ耐えた。かっかっとこちらも軽快なフットワークで、小刻みにジャンプするフロスティ、しかし浮いたところをルカヌスに狙われ倒れた、これで1ダウン。
 突っ込んで来るルカヌスの攻撃をフロスティ凌ぐ、近い距離からの応酬、膝にしゃがんでぶつけたフロスティ、倒れたルカヌスはフロスティの上にのしかかった後落ちる、これはダウン、1-1。
 これはどうしたルカヌス、起き上がれない、ダウン中の復帰なのでタイムも取れない、まさかのトラブル、起き上がれない。カウント9で起き上がりかけますが、反対に転んでしまう。これは惜しい、勿体ないテンカウント、機動性勝負になるかと思いきや、まさかの決着、フロスティの勝利となりました。

「ものすごく悔しいです」と芝浦工大の皆さんでした。

一回戦 第14試合
No.867 Linx(QUHP)
vs
No.729 ロボット(山田康太)

 さあ、これも注目のカードです。ものすごい技は出るのでしょうか。ものすごい技は実在するのでしょうか。山田さんのロボットと、勝利さもなくば廃部、名門九大最後の戦士、逆境のリンクスの対決です。

 また頭をぱかっとを空けて、最終調整のロボット。リングにロボットを載せ、山田さん、腕を組んでしまいました。完全に見守る構え、あれ、コントローラーは、操縦は……。自律でしょうか? あれ、口から垂れ幕がぺらっと降りました。
 書かれている文字は「参りました。」 一歩も歩かないままにロボット、鮮やかな不戦敗。山田さんからは、「うまく(垂れ幕が)出てよかったです。茶番につきあってもらった彼に感謝したいと思います」と言うコメントでした。
 インタビューされた九大も「あの…… ええ、勝てたので……」と、若干なにかありそうな感じのコメントでした。

一回戦 第15試合
No.13 Neutrino(飛騨神岡高校)
vs
No.864 銀かじ(なべ☆けん)

 さあ、完全に気をとりなおしました。正当派対決です。
 飛騨神岡の伝統ニュートリノに対し、ナベケン伝統のかじろうシリーズ、銀かじの対決。名門対決と言っていいでしょうか。いきなり寄った両者、ニュートリノが先に仕掛けた、かがんだ姿勢から上体をぐうっと伸ばし、腕先の爪に相手の体をひっかけて引き倒した、引き落としの投げを決めて、まずはこれで1ダウン。
 復帰から再度試合再開、1回はスリップしかけるものの、そのままうねうねと、2回繰り返して腰を引いて押す投げ方。ニュートリノ巻き込んで倒した、これで2ダウン。
 ニュートリノの攻撃範囲の前で立ち尽くす銀かじ、まるで射程範囲の広い投網のよう。大きく腕を投げたニュートリノ、銀かじを掴んで引っ張って落とし、これで立て続けの3ダウン。
 3-0でニュートリノの勝利、となりましたが、審査員席では審議が行われているようです。結果出ました。最後の状態はしゃがんだ状態で2回攻撃しているものの、これは3秒以内の2回攻撃と言う事でOKとのこと。ニュートリノが勝者となります。

一回戦 第16試合
No.872 ラッキー丁さん(法政大学電気研究会)
vs
No.146 ドリラー(法政大学電気研究会)

 さあ、早くも一回戦16試合も最後の試合。最後は法政大電気研究会、同門同士の対決です。頭がシャチホコのトロイカ体勢ラッキー丁さんに対し、昨日安定した動きを見せたドリラーの対決です
 真横に構えたドリラー、ラッキー丁さんはコントローラーを持っていない、自律なのか、と言う声が飛びますが、どうやら、あ、本当に自律なんでしょうか、操縦はしていないみたいですね。ドリラーの接近に、真横に小さく躱していくラッキー。ドリラーの歩行に巻き込まれてラッキー倒れる、起き上がれないか、起き上がれない。自動起き上がりができない様子。しかしタイムを申請した直後に起き上がる。体からバッテリがぶらさがってしまっている。あ、ここで棄権となってしまいました。
 リング脇で勝利ポーズのドリラー。「お二人の関係は……」「自分が後輩で、ドリラーが一年先輩です」「でも先輩と試合できて嬉しかったです」 一方の先輩は、「ちょっとやりづらいですね」との由。
 ラッキー丁さんは、自律とかではなく、普通に操縦で動く予定だったものの、なにかしらトラブルのせいでそうなっていたようです。

 さあ、ここで一回戦の勝者は出そろいました。
 ここでお昼休憩、午後1時まで休憩と相成ります。

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