第三回ヒューマノイドヘルパープロジェクト観戦記【二足歩行ロボット部門競技 一回目】
というわけで、展示スペースのほうへ吹っ飛んで来ましたよ。キッチンの窓枠に張り付いて観戦準備は完了です。
メイン会場の声は岡本さんにしか聞こえない状態なわけですが、トップバッターがいない、と言う声がいきなり飛んでいます。よく見えませんが、モンスターのセットアップが行われています。ぎりぎり見えるかなー、と言うくらいの状態。あ、そろそろ始まるみたいですね。
No.79 Aerobattler MON☆ (チームAero)
まず最初の選手はモンスター。お客さん役の岡本さんが中に入ってぐるっと様子を見ましたが、あの声はなぐさんの声ですね。まず岡本さんが、なぐさんの声で席につきます。
ちょっとくぐもって声が不明瞭ですが、どうやらモンスターがお菓子を取るようです。なぐさんの合図で、台の上にあるUFOキャッチャー状態のもう一つのロボットが、カゴの中から指定されたお菓子、コアラのマーチを取り出して、足音しか聞こえませんが、たぶんモンスターに渡したんでそうね。がしがしと足音は聞こえますけども、ああ、見えた見えた。モンスターです。肩にカゴを載せています。なるほど、ああやって肩にカゴをのせて、その上にお菓子と飲み物を入れて運んでいくんですね。
モンスター、がんばって歩いているんですが若干迷走しています。「こんなもんかなー」と言うなぐさんの声が、若干不安を誘います。モンスター、フローリングの床にかなり苦労しながら前進。「岡本さーん。ちょっと遠いんですけど取れますかー?」と、テーブルのかなり手前からモンスターが声。立ち上がった岡本さんがお菓子とジュースを受け取ります。
「まだ時間ありますかー?」となぐさん。もう一回、取ってくるタスクを実行。今度は羊羹を取ってくるために、流し台へ戻ります。モンスターの大きさでも、人間のサイズに比べると相当小さいので、台の後ろに入ってしまうと完全に見えなくなってしまいますね。なぐさんがなにか呟いてますが、「このへんかなー」と言っているんでしょうか。介助しているスタッフが神の手を入れ、位置を調整。頭のバスケットに羊羹と、なぜか缶コーヒーを入れてモンスターが岡本さんのところに戻ってきます。
仕方ないんですけど、左右に激しく揺れるモンスター。あれ、カゴの中に入ってるのがコーラとかだと大変危険ですよね。まっすぐ歩いて戻ってきたモンスターの姿が、テーブルの向こうまで行って視界から消えました。オーバーランしちゃってるみたいです。
大回りして戻ってきましたが、岡本さんに近くの方に寄ってきました。今度は座ったままで、思いっきり上体を伸ばせば取れる位置。岡本さんがコーヒーと羊羹を取ってアピールしたところで、競技終了。モンスターの挑戦はここで終了となりました。
メイン会場の声がきれぎれに聞こえてくるんですが、スタートの部分の3次元プロッタ、つまりお菓子とかを取り出すあのもう一台のところが素晴らしい、とのことでした。モンスターからカゴがリフトオフ。テレビカメラとマイクを持ったカメラクルーがメイン会場に戻っていきました。
司会とサービスを受ける人が一緒なのは困るのでは、と言う話をしているところで、モンスターは終了となりました。次の出番のドカはるみがスタンバイに入ります。
No.546 ドカはるみ (ドカプロジェクト)
なぐさんへのインタビューが行われている間に、ドカはるみの準備が整いました。立ち上がったドカはるみを昨日から初めて見ましたが、若干昭和なルックスのいでたちです。ドカさんから他の皆さんにいろいろと説明が行われていたようです。
ドカさんは会場でスタンバイ。スタートの指示を待ちます。
おもてなし、はじめ、と言う指示が出て、岡本さんがキッチンに入ります。ドカはるみがなにか喋っている、喋っているのは判るのですが、肝心の話している内容が伝わってきません。ちょっとノイズが大きすぎるのか、その場にいる人達も疑問符が頭上に飛んでいる状態。操縦席から特に指示があるわけでもないようです。あー、レフェリーの打診で、ここでタイム。一回目のタイムです。
2分間の調整時間に入ります。……あっと、小林レフェリーがメイン会場から戻ってきました。ドカさんも一緒に走ってきた。どこか調子が悪いのが、直ればいいのですが。
調整中、今度はなんだか岡本さんのマイクまで調子が悪くなってきちゃったみたいです。グレムリンが感染しているてい。しかし2分間のタイムって誰が測ってるんでしょう。ちょっと様子を見に行ってきました。「こんにちわー」と、こう、かなり外見を裏切るドカはるみの声が入りました。レフェリーの指示でタイムを解除。競技開始。
握手をしてほしい、と言うことで、ドカはるみと岡本さんが握手。人間っぽい肌触りみたいです。岡本さんが席につき、次は立ったまま数を数える、と言うドカはるみ。体の前に両手の平を出して、指を一本ずつ折って数を勘定します。今度は、ええと、ダンスですね、腰をゆすってダンスを踊るモーションを幾度か繰り出します。「真正面で目を見られながらやるので結構恥ずかしいですね」と岡本さん。
今度はじゃんけんをするみたいです。指が長いのが微妙になんともこう。一回目はあいこで、「あいこですね。もう一回やりましょう」。「じゃんけん……」 ちょっとタイムラグが。
ええと、じゃんけんの結果は次の展開とは関係ないみたいですね。飲み物を冷蔵庫に取りゆくドカはるみ。大きなステップで脚を踏み、角度を変えて、2,3ごとに立ち止まり、バランスの崩れを吸収しながら、慎重に前進します。ちょっと歩行が…… あ、冷蔵庫の手前にある電子レンジの台に微妙に引っかかってしまっているみたいです。岡本さんが審査員席の西村委員長と話をしていますが、なんだか電話している人みたいですね。ドカはるみのカメラの位置についての話題になっているようです。頭を振って視界を動かす仕草が人間っぽいと言う話に。
さあ、冷蔵庫の前に辿り着きました。扉に向けてちょっと腕を伸ばしかけましたが、普通に腕を下ろした。位置を調整しています。位置を変えてもう一度、腕が扉に伸びたが空振りした。ここで残り1分のコール。前に進んだドカはるみ、どすんと微妙にぶつかった音が。さあ、かなり冷蔵庫に寄せてきた。もう少し右、近い、掴めるか。もうちょっと、ノブを掴んで開けたと言うか、扉のほうに手の甲をぶつけた感じですが。逆にぶつかって扉を閉めてしまったところで、時間切れで終了となりました。
さて、ここからは競技評価の対象外ですが、せっかくだから最後までやろうと言う事になります。岡本さんから音声ナビゲートがついて冷蔵庫を開けにかかります。冷蔵庫を開きますが、開いた状態で保持する事が出来ず、レフェリー小林さんが大きく開きます。
掴みやすい位置にある紙パックのジュース、ちなみに黒酢を掴みに行くドカはるみ。冷蔵庫の斜め前に立っていますが、片目の視界だけで取るには少し足りないようです。位置を横にずらし、もう一歩踏み出して掴みに行く、すでに限界まで進んでしまっており、脚がしばらく空転してしまいます。腕は枠の外に出てしまう。指のかかった状態までレフェリーが持っていく。目の前まで来ていますが、掴む事が出来ない。あー、引っかかって落ちてしまった。ここでタイムアップ、ドカはるみのトライは終了となりました。
ドカはるみを横にして、ドカさんへのインタビュー。ずっと寝たままのドカはるみ、椅子に座らせたらどうか、と言う声がかかりますが、首ががくんとかなってて、イメージが悪いので、と言う事みたいです。
来年は音声変換システムを入れて、女性の声で喋るようにしてほしい、とのご意見も。最初音声の調子が悪かったのは、ボイスチェンジャーを動かしていたのが原因だったみたいです。今日の調子はだめだめでした。との事でした。
No.195 クロムキッド (kupakuma)
さあ、三番手はクロムキッド。真ん中に立って「いらっしゃいませ、お待ちしていました。こちらにどうぞ」と元気よくご挨拶。「そちらの椅子に座って下さい」。くぱぱさんが喋りながら操縦しているみたいですね。電子レンジから暖かいおしぼりを取ってくる、と言うタスクになります。
話が前後しましたが、クロムキッドはオレンジの頭を乗せたロボット。なんでしょう、ぴーぴーぴー、とか音を出しながら、と言うか喋りながら、なにかよくわからないエコーを鳴らしながら、さすがに安定した動きで電子レンジに近づいていきます。足裏の大きさがかなりのものですね。さすがにあれだけ大きいと納得の安定性です。それにしても、何がエコーしているのかよくわかりません。
腕を持ち上げ、若干電子レンジの前で横にずれる。体が過剰に横にずれている感じが不安を誘いますが、右に右に、体をずらしていく。もうちょっと、もう一歩くらいか。それにしてもエコーが不気味な感じです。左に微妙に戻して行く、また右。左右に位置を微調整して、腕を引いた。左手を前に出した。右手か、右手で掴むようです。あれ、違うか。右腕が掴む姿勢ですが、機体がずれてしまっており、電子レンジの扉を掴めずにいます。腕を上げたままの状態で左に歩いていって、あと少しで位置が取れそう。岡本さんから西村委員長に状況の説明が行われます。状況は電子レンジの扉を開くフェイズが続行中。どうやら扉が引ききれないので、開けられない、と言う状態みたいです。レフェリーからは、残り4分、のコール。
おお、うまくいた。左腕で扉を掴んで開き、右手をレンジの中に突っ込んだ。左手を開ききって扉を完全に開き、ドアの内側に体を入れた。さあ、おしぼりを取らなくてはいけまえんが、今度は開いたドアに左腕が引っかかってしまう。残り2分、右手をレンジの中に入れて、掴もうとしている。ここからではクロムの背中に隠れて見得前線、皆さんが必死に見守っています。あっと、戻ってくる扉の応力で、クロムがバランスを崩しかけた。もう少しか、体でレンジの扉を押さえた状態のクロムキッド。あー、ここでタイムアップ。おしぼりを掴むところまで辿り着けないまま終了となりました。
時間切れですが、掴むところまでは続行する事に。くままさんが位置合わせを行い、再度トライ、掴んだ! 「時間の関係もあるので」と岡本さんが席を取って受け取りに行き、受け取って会場でも拍手が。これでクロムキッドの競技は終了となりました。
あー、クロムのカメラは肩についてたんですね。
No.763 THKR-4 (CAP Project)
さて、最後の登場はTHKR-4、前年の登場でも度肝を抜かれた、ソリッドでシンプルなデザインのロボットです。テーブルにはお菓子の盛り合わせや、フォークを添えたオレンジ、それにあれはワインかなにかでしょうか、小瓶が置かれています。ほんとおもてなしモードですね。
THKRは去年見たのと同じデザインに見えますが、首にスカーフ、手に鍋掴みをはめているのがなんだかキュート。やけに甲高い声で喋っています。あれ。今度は岡本さんのマイクの調子がよろしくなくなってきた様子。向こうからは、何やらテレビの撮影の人が入ってくるシーンが入ってきています。
なんだかちょっと進行が大変なことになってるみたい。岡本さんが混乱状態に置かれています。THKRも通信の調整中。あ、うまくいったみたいです。では競技開始になります。
おもてなし、はじめ! のコールとともに競技開始。「こんにちわー」と甲高い声で、腕を振りながら、身振り手振りで座らせます。音声で指示が出ますが、早口でさすがにちょっと割りにくい感じ。サンタの帽子を被ってね、と言う指示がでます。次の行動のタスクなのか、ただの雑談なのか、ちょっと判断がつかないですね。歩いていったTHKRが、冷蔵庫でしょうか、いや電子レンジの方に向いています。あ、手は手袋、と言うか、普通に五本指になってますね。さっきのは手袋だったわけですか。
「ワインは白と赤どちらが好きですか?」「せっかくなので、認識しやすい赤でお願いします」 なにかしら、腕で冷蔵庫開けましたか。よく見えなかったので、若干ひとりでに開いたようにも見えましたが。ワインを掴んだ、姿勢を落として、手首がぐぬっと曲がった状態でワインを掴む姿は不安を誘います。岡本さんにサンタ帽を被っているのかどうか確認しつつ、テーブルに戻ってくるTHKR。手元を見て、ぐいっと姿勢の高さを調整した。どうテーブルに置くのでしょう。止まった。何か吹っ飛んだ。ああ、栓を抜いたんですね。そのままグラスを傾けてもらい、グラスにワインを注いだ。今度はクラッカーを狙っていった。クラッカーの手元の弾に手を添えた、引いた、ぽん、と引いて、かんぱーい、とクラッカーが弾けました。
いったんテーブルから下がったTHKR4、座布団を持って立ってね、と岡本さんを促して、床に座布団を引いて座らせます。正座する岡本さん。THKRは背中に廻って、腕を肩に持っていきます。指圧、じゃないですね。肩もみだ。岡本さんが若干助けを求めるような目で、THKRが背中から肩をもんでいます。服をつまんでいる状態になってしまっている気もしますが、とまれ残り10秒を使い切ったところで「おつかれさまでした!」と一言、THKR-4の演技、時間ぴったりで終了となりました。
頭部の他に、腰と右手の手首にカメラを搭載しているんですね。頭のレンズは魚眼レンズなのだそうです。広角と狭角の両方を見て処理できるわけなんですね。腕は指先まですべてマスタースレーブで動かしているのだそうです。
ハンドにカメラをつけたのは去年からの改良で、確実に冷蔵庫から物を取り出すための工夫で。それ以外は手首から先が大きく変わったところなのだそうです。ワインを掴むのは滑るので大変だったそう。
さて、これで一回目のチャレンジは終了。
休憩のあと、二回目の挑戦となります。今度は操縦スペースのほうで見ようっと。
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