亡骸狩人ジョン・ハンター(☆☆☆☆)
2巻はまるまる一つの話でしたが、1巻の方は前半がジョン・ハンター登場編。後半はキャプテン・クック編。なんですけども、いきなり過去話になっていたりしております。
主人公ハンターと語り手であるジェンナーが登場するのは勿論第一話だから当然として、レミやマッチョな神父さんも出てきたのにはちょっとびっくり。いやレミは確かになるほどと思うんですが、筋肉神父レギュラーキャラだったのか。
そんなこんなでフォーマットが整ったあとの2話はいきなり過去の話、七年戦争に従軍していた頃のハンターとキャプテン・クックの話になります。反骨精神溢れる二人の姿と、当時の戦争と戦争における医学がどんなものか、と言う辺りが、海洋冒険的にも納得するしかない形で書いてあって、実に強烈でした。病院清掃……。
七年戦争の描写を見て、またボライソーとかを久しぶりに読み返したくなった次第でした。
それにしてもこの話の舞台になった1770年代頃って、日本では何をしてたんだろ? と思ったら、解体新書が発行された頃だったんですね(1774年)。なんだか面白い偶然を感じつつ。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 2020年読書録(一部その他含む)(2020.12.31)
- あるいは謎を語る者の覚悟について:「死に山」(☆☆☆)(2019.01.24)
- 奇譚を売る店(☆☆☆)(2019.01.17)
- 湖を越えて行け、海原の覇者となれ:新・水滸後伝(☆☆☆)(2018.09.21)
- 星を渡るは九重の塔・天駆せよ法勝寺(☆☆☆)(2018.07.09)
コメント