いやさかご名答(☆)
「メイド喫茶に対抗してですね」
「すでに前提がナニですけど聞いてあげますよ」
「名刀喫茶って言うのはどうかと思ったわけです」
「名刀」
「そう名刀。虎徹とか備前長船とかムラサマブレードとかカシナートとか古今東西の名刀を揃えてこうですね」
「妄想と現実の区別が最後らへん曖昧なのに目を瞑れば、まあ確かに面白そうですね。刀いいですしね。こう、口に紙とか加えて刀を手に取って、あの耳かきみたいなのでぽんぽん、って、なんですその蔑みきった変態を見るよな目は」
「常識で考えなさいよ。触るとか言い出すほうがおかしいでしょう普通」
「触るのダメなの!? 見るだけ!? ……いやだから言ってるこっちが恥ずかしくなるようなその蔑みの視線は一体なにかと」
「ダメに決まってるでしょう。見るだけ! 危険! 刀たいへん危険!」
「ああなんだそういう意味か。そりゃあまあ、確かに言われて見ればその通りなんですけどね。日本刀ダメゼッタイ。いやちょっと待て、そういうことはそれってつまり真剣?」
「いやその、真剣って言うか…… あれはなんて言うんだろう。その…… 本物ってわけじゃなくて…… コスプレ?」
「えー、面倒くさいな実際。レプリカって言いたい?」
「そうそう、そのつまりそのそれ」
「まあ常識で考えりゃあレプリカですよな。本物にそっくりのレプリカ。あれ? でも真剣じゃなくてレプリカなら別に手に取っても、ってだからその視線よせやめて」
「本当にもうどうしようもない人だな。触るとか禁止! そういうこと考えない!」
「どう考えてもあんたのほうが考えすぎのような気が。ええと、つまり拝観するのがメインってことで?」
「お話するくらいならいいですが」
「刀と?」
「刀と」
「今宵の虎徹さんは血がほしいみたいですね-、みたいな?」
「みたいな」
「それは変態と言うか、違う方向性で踏破したくない世界を開拓してる絶対に」
「まったく困った人だな。じゃあがらっと方向性を変えて、鳴動喫茶と言うのはどうか」
「鳴動?」
「鳴動」
「地鳴りがする?」
「高架下とかにあるの」
「それって単に立地が悪いだけとかじゃなくて?」
「いや、店内にご自由に御覧下さいとかって時刻表があって、ああ、今のこの頭上の鳴動は、この京浜東北線の急行が通過してるんだなあ、今まさに俺の頭上を、とか言う風にやるのですよ」
「なんていうか」
「ものは言いようと言うやつです」
「自分で言ってる。世話がなさすぎる」
「つまるところは、お約束ながら。名答喫茶で〆と言うことで」
「ありがとうございましたー」
……あれ、なんか僕違う事書こうと思ってた気がするんだけどな。まあいいか。
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コメント
銘刀のレプリカ喫茶~
「今日からマ王」のモルギフとか(笑)、FFとかに出る長さ2m位の幅広の剣(重くて持ち上がらない(笑))とか、振り回してみたい~
投稿: 146 | 2011.04.22 16:30
〆はやはり斬艦刀でボーンでしょうか。
もはや名刀を通り越してトンデモ兵器喫茶ですが。うわそれすごい行きたい。
投稿: sn@散財 | 2011.04.25 20:50