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2011.06.15

X-MEN:ファーストクラス(☆☆☆)

X-MEN:ファーストクラス 明日への架け橋 (ShoPro Books)

 長い長い戦いの日々を超え、独立国家ユートピアに割拠し、すべてのミュータントの平和と権利のために戦い続けるX-MEN。
 十数ものチームが興亡し、そして百人以上のヒーロー達が今もなお駆け抜け続けているXファミリー。そのすべては、一人の教師と五人の生徒達から始まった。
 皆がまだ若く、努力と研鑽の向こうに希望が待っていると信じていた頃。プロフェッサーXが皆に尊敬されていた頃。ビーストの肌はまだ毛皮ではなく、ウォーレンもまたアークエンジェルはなく、アイスマンがチームの最年少だった頃。サイクロップスが、まだ恋人を失っていなかった頃。ジーン・グレイがまだ生きていた頃。
 これは、未来が輝かしかった頃の、X-MENの物語。

 というわけで、映画X-MEN:ファーストジェネレーションにあわせて出版された、こちらはコミック版のX-MENファーストクラス。映画館でパンフレットと一緒に買って参りました。
 ちなみに映画のほう、邦題は「ファーストジェネレーション」ですが、本来の題は「ファーストクラス」でコミック版と全く同じ。なので映画とコミックの内容は同じ…… と思いそうなところですが、実は全く関係ありません。ややっこしいのですが。

 そもそもファーストクラスと言うのは、飛行機とかのあのファーストクラスではなく「最初のクラス」と言う事。つまりは最初のプロフェッサーXの教え子、最初のX-MENたちと言う意味で、コミック版は文字通り、サイクロップスら5人、X-MEN連載開始時のオリジナルメンバーが、まだプロフェッサーXの教え子で学生だった頃の物語を描いています。
 ちなみに映画のほうはといえば、さらに時代を遡っており、1960年代、プロフェッサーX(とマグニートー)が若い頃に、サイクロップス達よりも前の一世代前のX-MENを組織していた…… と言う話になっています。なるほど、こちらもファーストクラスですが、邦題のファーストジェネレーションのほうがしっくりきてるかんじですね。

 さて、コミックのほうに話を戻すと。まだ高校生から大学生くらいの頃のサイク達5人とプロフェッサーXをあくまで中心として、のちのちの力強い味方、あるいは強力な敵達との初遭遇や知られざる物語を描いていく、と言う、毎回ゲストが出てくる、一話完結の筋立てになっています。そもそものX-MENは登場人物が多く、何話にもわたる入り組んだ話が多いのですが、教授と5人のキャラクターに的を絞ってシンプルな筋立てを貫いており、これはX-MENの入門編としても、かなりお勧めなんじゃないかと思います。
 年代はちょっと扱いが面白くて、本来の、昔の(30年くらい前の)コミックで出てきたエピソードが、「最近起きたこと」として挿話的に挟まれる半面、ボビーがEメールを出そうとしたり、ボビーがX-BOXがあると勘違いして喜んだり、あれボビーばっかりだな、ともあれ、「最近の出来事」みたいな話ともとれたりもします。たぶん、現代から逆算して、X-MENが学生だった頃の年代を計算しているんでしょうね。

 なんといってもキャラクターが生き生きしているのが素敵です。生真面目なサイクにお目付役のジーン、お調子者のボビーに陽気でクレバーなハンク。そしてボンボンウォーレンと、愉快な五人組の個性付けが際立っており、ぽんぽんとテンポのいい会話も軽妙で素敵。登場するゲストキャラクター達との絡みも魅力たっぷり。
 連作ですが、この中で一番好きなのは、「SはスクラルのS」。X-MENと言うよりもマーヴルユニバース最強の敵・スクラルが登場するエピソードなのですが、こんなスクラル初めて見ました。

 そんなこんなで、お値段も(アメコミ邦訳としては)それほど極端でもないですし、絵も表情豊かで魅力的です。X-MENの入門編としては一番お勧めだと思いますので、もしご興味がありましたら是非一つ。

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