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2011.09.11

グリーンランタン、意志は緑のスペクトル(☆☆☆)

 はるか人類が誕生する以前より、銀河の秩序を守り続けてきた集団があった。不滅のガーディアンにより率いられ、宇宙のあらゆる種族の勇士から選び抜かれた"グリーンランタン"だ。
 彼らは意志の力、緑の光を纏う。恐怖を知らぬ心、不屈の意志があるかぎり、あらゆるものを緑の光で作り出し戦う。それを可能にするのが、ガーディアンの作り出した、意志を力に変えるリング。
 輝ける陽の下で、暗黒の闇の中で。倒れた者の意志と誓いを受け継ぎながら、総勢3,600人を数えるランタン軍団は長きに渡り宇宙を守り続けてきた。地球人の誰一人として、そのことを知らないままに。

 そして、今。未知の敵の襲撃により、瀕死の重傷を負ったグリーンランタンの勇者・アビン・サーの宇宙船は、彼の守る星々の一つ、地球を目指しつつあった。彼の意志を受け継ぐ、新たなグリーンランタンがその星にいる。そのリングの導きを信じて。
 やがて生まれる事になる新たな勇者は、やがて最高のグリーンランタンとしてその武名を轟かす事になる。人類最初のグリーンランタン、ハル・ジョーダンの、これが誕生の物語である。

 というわけで、映画グリーンランタンを見てきました。アメコミ映画にしても割と珍しい、SFと言うか古典的なスペースオペラの趣味が横溢した、明るくパワフルなヒーロー劇であります。
 あらすじを見るとなんだかちょっとウルトラマンっぽい感じも受けますが(ちなみにグリーンランタンは巨大化したりはしませんが)、そもそも原作のグリーンランタンはレンズマンシリーズの影響を強く受けている由。今回の映画でも、デザインなどかなりの部分はスタイリッシュになっていますが、そういうマッチョな古典SFの香りはそこかしこに漂っていて、その空想劇的な雰囲気はかなりの魅力。惑星オアでさまざまな姿の(それこそ触手ぬるぬるみたいなのまで含めて)宇宙人達が、心を一つにグリーンランタンの誓いを放つシーンなどは、まさにハイライトと言えます。

 舞台が宇宙まで広がっているせいなのか、現代や社会の抱える問題について、過剰に引きずられすぎていない事も、このグリーンランタンの特徴と云えると思います(それは原作初期が抱えていた、長所と言うよりも短所でもあったのですが)。
 もっとも、それは劇中に、なんの苦悩も成長も伴わない。高笑いしてパンチして終わり、と言う事を意味しているわけではありません。リングに選ばれ、新たなグリーンランタンとなったハル・ジョーダンは、元々が挑戦的で無鉄砲で、「責任」と言うものにまるで無頓着…… と、回りに思われている、子供っぽい性格です。周囲が寄せてくれる好意や気遣いを、いろいろと台無しにしてしまってから気付くような、そんな人物。
 恐れを知らぬ男、それはハル・ジョーダンの、そしてグリーンランタンを表する時の決まり文句です。果たして、ハル・ジョーダンは恐怖を知らぬ男だったのか。恐れを知らぬ男がいたとして、本当に強いと言えるのか。
 そんなことを思いつつ、でも宇宙人グリーンランタンの個性的なルックスや(特に鬼教官キロウォグのかわいいことといったら)、ピンチの際に緑の光で作り出される、多用で意外なガジェットの素っ頓狂さ。そして厳格でプライドの高いハルのライバル、グリーンランタン隊の指揮官・シネストロの魅力的なキャラクター等々。

 普通に楽しみに見に行って、普通に楽しめる娯楽作だと思います。知名度的に苦戦は免れない、と言う感じではありますが、ご興味あればぜh。

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