魔銃使い対魔銃使い・エリア51、第2巻(☆☆☆)
神様悪魔に妖怪変化、「あやしいもの」が世界の残りから放り込まれてごたまぜになっている、アメリカ51番目の州ことエリア51。恐れ知らずのタフな女探偵マッコイと、ちょっと抜けてる河童のキシロー。
日常からしてすでにわやなこの街で、二人が様々な事件というか怪異に挑んだり巻き込まれたりする話なのですが。今回から新たに仲間に加わり、マッコイの新たな力となるのが、九十九神となった拳銃パイク。憎まれ口を叩きつつもマッコイに力を貸す彼は、撃ち出した銃弾の形状や軌道を自由に変える事ができ、神様だろうが問答無用で撃ち殺せる、かなり強力な能力の持ち主。
1巻では強力な怪異に対して、割と正面から対決する事の少なかったマッコイですが、この2巻ではかなりアグレッシブな銃撃戦が展開してきます。いきなりしょっぱなのエピソードから、同じ能力を持つ者同士、九十九神の魔銃同士の対決からですからね。主人公と同じ能力を持つ敵との対決、と言うのは実に盛り上がるわけですけど、最初に戦う相手がすでにそれなわけですから。盛り上がらないわけがありません(しかも決闘前のパイクの言いぐさがまたいいんだ)。
そしてもちろん、人外達、人間ではないはずの者達がくりひろげる、悲喜劇の人間ドラマも健在です。このあたりの影に満ちた機微が本当にいいんですよね……。
と言いつつ、実はこの巻での一番の見所は、中盤のターボババア編かも知れません。
一体ターボババアでどんな話にするんだ、と思っていたら、1頁目からまさかの掴み。そして街のギミックや住民達を次から次へと利用して、あの手この手を繰り出して裏から事態に介入していくマッコイとパイク。おもちゃ箱をひっくり返せばなんだって出てきちゃう、エリア51の舞台の面白さを満喫できる娯楽編でありますよ。オチもきれいに効いてます。
1巻のときもそうでしたが、かなり気になる引きで終了となったこの2巻。早くも続きが楽しみです。うずうず。
同じ作者さんのノブナガンも気になる今日この頃ですけども。なんだよ永楽通砲って。
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