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2011.11.15

人道背くは鋼か人か:蒼き鋼のアルペジオ(4)(☆☆☆☆)

蒼き鋼のアルペジオ 4巻 (ヤングキングコミックス)

 海の向こうに突如現れ、海と言う海から人類を駆逐した謎の敵・霧の艦隊。対抗しうる人類唯一の戦力は、千早群像艦長と裏切りの潜水艦、イ401ただ一隻のみ。
 人類最新鋭艦・白鯨と共同戦線を張ったイ401は、霧の艦隊の大戦艦ハルナとキリシマを見事横須賀で撃沈する。人類の切り札・振動弾頭を送り届けるべく、はるかサンディエゴを目指し、霧の艦隊の支配する太平洋横断へと乗り出していく。
 当面の目的地、本拠地・硫黄島への寄港を目指すイ401を待ち受ける影。そして霧の艦隊のメンタルモデル達。ヤマト、コンゴウ、ムサシ、ナガト達も、それぞれがそれぞれの意図でうごめき始める中。
 彼らが旅立った日本で、生き残り、置き去りにされたハルナは、思いも掛けぬ事態に巻き込まれる事になる。

 というわけで発売から若干立ちましたが、わくわくしながら待ち構えた挙げ句、待ちきれなくなってヤングキングアワーズをうっかり買って来ちゃったくらいに最近楽しみな「蒼き鋼のアルペジオ」。4巻もぎっしり詰まってて大変満足でありました。
 とにかくまあ、しょっぱなはいきなり3巻後半から続く、潜水艦vs潜水艦、状況圧倒的不利、と言うシチュエーション。
 そこからは、いくつかのストーリーが並行に進むスタイルになりますが、どこを取っても一巻まるまる使えそうなくらいの身の入りよう。
 分岐するストーリーのうち、一つの中心を担うのがハルナと蒔絵。3巻中盤までキリシマとともに激戦を繰り広げ、撃沈を遂げた…… かと思ったら、メンタルモデルだけ再登場してきたハルナとね2巻でわりといきなり出てきて、若干物語から浮いている印象のあったカンフー幼女・蒔絵(と執事のローレンスさん)との出会いの話は、途中までコメディっぽい話かと思っていたら、一気に深層まで斬り込んでいく重要な話の軸に。
 あれだけ無念の最後っぽいやられ方してるキリシマさんが、なんだかぬけぬけとけろっとしている(もうメンタルモデルもなくなってコアしかないくせに)のも、柔らかいほうの見所。

 ただこの巻の柔らかい方の見所は、とうとうイ401の一行に再会を果たした重巡タカオでしょう。いきなりと言えばいきなりすぎる登場して、残念な言動は若干オヤジっぽい雰囲気まで漂わせる。
 ああ、この人相変わらずだなあ。通常営業だなあ。と思って読んでいたら、突然出てきたヒュウガにもっとびっくりした次第。このあたりは無駄にドライブ感があるのでぜひ読んでみて頂きたいと思います。しかしヒュウガ、撃沈されてからああいう性格になったと言う事だと思うんですが、前はいったいどういう性格してたんだか……。こんな人達と付き合う羽目になるコンゴウが気の毒、と言うか、こんな連中に滅亡寸前まで追い込まれて、真面目に戦争してる人類の皆さんが気の毒ではならないと言うか。

 緻密な設定と豪快なメカ戦、キャッチ-なキャラクターと、食いつけるところが実に多いこの作品。
 もっとメジャーになってほしいなあ、と切に願います……。いやほんと面白いんですよ-。

 

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