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2012.02.12

見抜く白黒、三日の掟。映画版『逆転裁判』(☆☆☆)

 公開は昨日でしたが、映画版『逆転裁判』見てきました。
 正直に白状すると、死に水を取る&「その映画、映画館で見ました」って後々まで(悪い意味で)自慢するつもりで見に行ったのですが、これはしたり、真面目に面白かったです。
 但し、原作付きの宿命とは言え、ゲームの1をせめてクリアしていることが、恐らくは、楽しむための最低条件になってしまうかと思います。自分は1~4と『蘇る逆転』までクリアしていた(書いてて気付きましたが、スピンオフの『逆転検事』シリーズは未プレイでした)ので、かなり楽しめたのですが。
 そんなわけで、「4だけはちょっとなあ」と思う程度に原作シリーズが好きな人ならば。十分にこちら、楽しめると思います。

 凶悪犯罪の増加に伴って、司法制度が改革され、「序審法廷」制度が導入された日本。
 この制度により、刑事事件はまず、担当検事と弁護士が直接論争をぶつけあう「序審法廷」に持ち込まれる。最大三日の審理ののち、被告人の有罪無罪だけがひとまず確定し、そのあと通常の裁判へと持ち込まれる事になる。
 ひょんなことから殺人事件の容疑者となった友人・矢張の弁護のため、新人弁護士・成歩堂龍一は、師匠である綾里千尋の後見のもと、初めて弁護人席に立つ事になる。裁判所内の別の法廷では、二人の幼なじみだった検事・御剣怜侍は、天才検事の名の通り、その連勝記録をまたも更新していた。
 綾里千尋が殺害され、妹の綾里真宵にその容疑がかけられると言う事件をきっかけに、成歩堂と御剣は法廷で対決する事になる。だがそれらすべては、遠い過去、彼らの人生を変えて終わった筈の、ある事件の残響にしか過ぎないのだった。

 というわけで、ストーリーは完全に1準拠。さすがにはしょってはいますが、元々の大筋から離れてしまう部分はない感じ。ゲームをクリアした人は、ある意味安心して見ていられます。細かく言うと、掴みが1話、4話メイン+2話を軽く、と言う感じでしょうか(ただしストーリーに直接絡んでこない、1話や3話の登場人物もばっちり出てきます。それもちょっとしか出てこないくせに尋常じゃなく似てる)。

 なるほどくんの髪型や、御剣の白髪など、現実の人間がやるとさすがに無理を感じるレベルではありますが、それでも雰囲気を掴んでいるので、見ているとだんだん違和感がなくなってきます。比較的、違和感に乏しいのが、やっぱり矢張で。それについで、一番現実離れしているはずの真宵ちゃんの服装、と言うのも、なんだか不思議な感じがしますけども。(ちなみにビジュアルで一番違和感があったのは、なぜかイトノコギリ刑事でした。というか、部下の刑事みたいな人を引き攣れてるんですけど、なぜか部下の人のほうがイトノコ刑事っぽいような……)。
 一方、演技で凄味があるのは、狩魔検事やボート屋の主人など。検事の一人語りのシーンなどは、強烈なインパクトがあります。

 話は筋立てこそ整理省略しているものの、元々のストーリーを(基本的に)忠実に踏襲している感じ。ただまあ、1をプレイしたのは相当前なので、こまかいとこ違っている気はしますが……。そこに、原作にはなかったあれこれの要素や演出をはめ込んでいる感じでしょうか。ゲームだと法廷は割合に普通な感じですけども(最後に紙吹雪が飛んだりはしますが)、映画版だと、傍聴席に妙にビジュアルの濃い人達ばっかり座ってたり、証拠品の提示などでは、天井から大規模な設備が降りてきて、巨大なスクリーンに投影されたり。その空間投影のディスプレイを掴んで「くらえ!」と投げつけたりと、変なところで拡張現実SF風味が横溢したりしております。これも途中で特に説明もなくなりますけども、むしろうまく馴染ませたあとで舞台袖にするっと消えている感じで、好感ですね。

 原作付きの宿命を、全力で背負った作品であることは確かですが(パンフで監督が「手強い原作」とコメントされてましたし)、そこをごまかさずに「原作通り」を試みて、成功を収めている作品だと思います。それだけに原作未プレイの人は、かなり置いてけぼりだと…… たぶん説明なくタイホくんやトノサマンが闊歩しているあたりで、完全に置いてけぼりだと思うのですが。原作をプレイした人であれば、きっと楽しめるのじゃないかな、と思います。

 かなり最後のほう、事件が解決した後のフェイズで、なるほどくんがぼそりと一言口にする言葉があります。これは確か原作にはなかっただろう台詞だと思うのですが、おッ、と、かなりはっとなった台詞でした。
 なるほど、あの状況下であれば、なるほどくんはああ言うだろう。と、そんなふうに納得できる。この一言を付け加える価値は十分にあるし、ここから、はて、と考える事は結構ある。そんな感じの投げかけだったと思います。

 さて、その台詞が原作のゲームにあったかなかったかがうろ覚えなので。のちほど原作をもう一回プレイしなおして、そのへん確認してみたいと思います。
 ともあれ、逆転裁判の1をもう一回プレイしたくなる。そんな劇場版でありました。僕は好き。

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