月日に名が与えられるとき。(☆)
ビブリア古書堂の最新刊を読んでいた時、話の筋とは特に関係無く、ふと思った事なのですが。
これからもうすこししたら。数十年、あるいは百年以上に渡って。2010年とその年末は、「フィクションの舞台」として。ありとあらゆるジャンルの舞台として、人気のある時代になるのかも知れない。と、ふと思いました。
あるいは真実のその日その時よりも、美化され、敷延され、拡大され、看過され、「もうすぐまさかあのようなことが起こるとは、誰でも夢にも思っていない。まどろみの時代の最後の一節」として。
その時あの月日には、誰かが名を与えるのかも知れません。あるいは幕末のような、あるいは終戦直後のような、ひとくくりで「あのあたり」と解釈されるような、そのときその人達が相応しいと思うような名前を。
それが始まるのは、恐らくまだ先のことになるでしょう。ひょっとしたら、僕とかが死んでいなくなった後のことなのかも知れません。あまり早くにそういった時代が来るよりも、そのほうがあるいはいいのかも知れない。
フィクションの舞台として遠慮なく使われるようになった、ファンタジーのカテゴリに入ったと云うことは、その時代が「遠くなった」と云うことを、すばわち現しているのでしょう。
拙速ならず、されどもなるべく早く。遠くなる時代が来る事を、祈るべきなのかも知れません。すべてがいつまでも肌に張り付いているよりも、あるいは。
風化されざるべきものは風になるべからず、風化すべきものは風になるべし。
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