最近読んだ本のことを考えていたら大江戸ドラキュラ紀元に辿り着く。(☆)
感想ってほどでもないですが、最近読んだ本などについて改めてつらつら。
映画を見に言った後、「のぼうの城」を再読しましたけど、なるほど同じ脚本から派生したと言うだけあって、映画とのシンクロ具合は改めてさすが、と言う感じでした。
どこ削ったんだろ? ほぼ一緒じゃないか? と思っていたんですが、なるほど小田原城のシーンがごそっと削られてるみたいですね。あと名脇役と言うべき、酒巻と和泉の出番がわりと変更されていて、凸凹コンビみたいな感じに描写されているのが変更点か。あとそうそう、和泉の奥さんも。雑賀スナイパーカスタムは原作でもそれっぽい人が出てきてました。
「伏」、コミック版を読んで改めて映画版のことを思い出したんですけども。これ、前にも書いた気がするんですが、時代背景が微妙ーにフィクションなんですよね。
話のバックボーンのひとつに、黒船来港に悩む徳川家定の姿があって、一方同じ時期に晩年の馬琴が桂歌丸師匠の声で出てるんですが、馬琴は家定が将軍になる6年前、1848年に亡くなっているわけです。つまり史実よりも馬琴が何年か長生きしている勘定になるわけですけども、元々の作品に薄かった時代背景をこういうふうに持ち込んでくるあたりは、面白いひねりかな、と思った次第。
映画版の設定に従えば、伏の事件が起きたのは1853年から1858年の間。浜路は24歳から28歳の間に明治維新を迎える事になるくらいの勘定で、一体どういう人生を送ったのだろうなあ、と感心しきり。戊辰戦争で山本八重とガンスリンガー対決とかしてほしいです(地味に無茶言うな)。
幕末と言えば、「玄庵検死帖」も丁度この頃。作中で清河八郎の活動と暗殺が語られているので、1863年前後の出来事と言う事になります。伏が江戸を荒らし回っていた頃は、解剖医・玄庵は長崎で修行中の頃合いになるのでしょうが、仕事が仕事だけに、どこかで絡みがありそうな気もします。
最近ちょんまげものをよく読んでいるせいか、架空の江戸の登場人物を洗いざらい掻き集めた、八百八町ドラキュラ紀元をどうしても想起してしまう今日この頃。
新撰組の皆さんが属性積み過ぎて崩壊しそうな気もしますが、ちょっと長期的な楽しみにしてみたい昨今です。
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