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2013.02.01

今年最初の読書録。(☆)

 早いもので、今年最初の月末そして月初。
 ということは、ということで。月一回恒例の、読書録のコーナーです。入院騒ぎとかあったりもして(本の買い出しに行ってなかったせいで)、それほど読んではいなかったような印象もありますが、はてさて。
 ちなみに一部本じゃないものも混じってますが、まあそのあたりは大目に見て頂ければと。

 こうして見返してみると、意外にkindleで本をあまり買っていない印象。
 別に避けてるわけじゃないんですけど、読み終えてない電子書籍があると、なかなか別なのに手を出しづらいんですよね。不思議なもので、紙の本よりもそのへんが。
 ともあれ、以下が読書録となりますー。

1月 の読書記録

【読書状況】 10 冊読了 / 7 冊購入 【購入費】 8079 円

「青春サイバーアクション漫才ハードボイルドコメディな転校生 (スマッシュ文庫)」
リタ・ジェイ PHP研究所 650 円
読了(2013-01-03) ☆☆☆☆★
無敵のサイボーグ美少女とごく普通の男子高校生が、もう本当にあってコンビを結成。敵の刺客を蹴散らしながら、目指す目標はお笑い芸人! 「お笑い」というものへの、真摯なまなざしと緻密な分析をちりばめた、にもかかわらずバトルアクション小説。軽妙な会話劇と自然になんにでも突っ込む雰囲気は、風味独特です。

「太閤暗殺 (光文社文庫)」
岡田 秀文 光文社 650 円
読了(2013-01-08) ☆☆☆☆★
 狙うは太閤殿下の御首。天下の大泥棒、天下人に挑む! 全てを手にした豊臣秀吉が、最後に叶えた願い。しかし豊臣家念願の男児は後継者争いと言う災いを呼ぶ。関白秀次の派閥と石田三成の一派、激化する政争が辿り着いた果て。それは秀吉暗殺計画。そしてその刺客に選ばれたのは、釜茹でとされ、煮殺されたはずの石川五右衛門一味! 刻々と変化する情勢、変化する敵味方。陰謀を暴こうとする者、五右衛門を追う者。そしてさらに策略を巡らす者。前田玄以、木村常陸介、そして石田三成と島左近らが繰り広げる策略戦と表裏して、五右衛門一味は着々と暗殺計画の仕上げを進めていく。 匂わせた内容が後への伏線かと思えば、次の章ですでに顕在化している、つねに状況が流動していく、戦国エスピオナージ小説。「ジャッカルの日」を思わせる内容で一気に読ませて貰いました。

「エリア51 5 (バンチコミックス)」
久 正人 新潮社 580 円
読了(2013-01-9) ☆☆☆☆☆
神様と怪物と宇宙人とその他もろもろが闊歩する人外法権エリア51。新たな相棒・王子を得たマッコイ探偵事務所に、今日も奇妙な街の奇妙な事件がやってくる。
 ソリッドなビジュアルに濃ゆい元ネタと見所満載ながら、なによりこのシリーズで巧みなのは構成の妙。とんでもない方向から始まって次々と明後日の方からネタが投入されるのに、終わってみるとあれもこれもしっくりと物語の中にはまっている、と言う構成の巧みさは、癖になる絶品です。
 中短編三本どれも名品ですが、一番のお気に入りは「HER NAME IS COWBERRY」でしょうか。構成が一番凝っている、ちょっと変わったモジュラー型の作品です。

「天使のカイロ ツインウォーマー RJ309WH ホワイト」
0 円
読了(2013-01-9) 評価なし

「ビブリア古書堂の事件手帖 (2) (カドカワコミックス・エース)」
ナカノ 角川書店(角川グループパブリッシング) 588 円
読了(2013-01-10) ☆☆☆☆
本とその持ち主をめぐる小さな謎を解き明かす、古本屋ミステリのコミカライズ版第2巻。掲載は原作一巻の二話~三話の前半まで。柔らかい絵柄は原作の雰囲気をよく再現していると思います。文章で読み飛ばしてしまっていた所に気付かされたりと、原作に丁寧な一作。最初の山場となるだろう続刊も楽しみです。

「ノブナガン(2) (アース・スターコミックス)」
久 正人 泰文堂 625 円
読了(2013-01-13) ☆☆☆☆★
 偉人の転生者・E遺伝子保持者と、地球生物の歴史を猛スピードでトレースする進化侵略体の戦いを描く第二巻。この巻のメインは、DOGOOの頭脳的存在である新キャラクター・ヴィドックによる頭脳戦、そして7人のE遺伝子保持者と進化侵略体の大乱戦。
 一体どうしてその人が、と思わず唸る新キャラクターの偉人のチョイス(フランソワ・ヴィドックのAUウェポンがああなのは、絶対そうじゃないって判ってやってるに違いありませぬ)、知能があるのかないのかも判らない進化侵略体の謎めいた行動、そして主人公のストレートな言動にピンチへの意外な切り返し。趣味性全開の設定に王道バトルストーリーがうまく噛み合った第二巻。実にいいところで終わっているだけに、続刊が楽しみです。

「I-O DATA PC2-5300 (DDR2-667) S.O.DIMM 2GBx2 SDX667-2GX2/EC」
アイ・オー・データ 0 円
読了(2013-01-16) 評価なし

「ディメンションW(3) (ヤングガンガンコミックススーパー) (ヤングガンガンコミックスSUPER)」
岩原 裕二 スクウェア・エニックス 600 円
読了(2013-01-27) ☆☆☆☆
 フリーエネルギー機関・コイルが実用化された近未来、回収屋キョーマとアンドロイドのミラの二人の冒険物語第三巻。
 今回の物語は、まさかの古典的密室ミステリ風味。幽霊が出ると噂の湖、その湖上の洋館で、不可解な溺死を遂げた怪奇系ミステリ作家。その死の謎を追う事になったキョーマとミラ、そして得体の知れない湖畔のホテルの滞在者達が、次々と不可解な現象に巻き込まれると言う仕立て。
 つぎつぎ謎が増えていく展開もさることながら、人間のキョーマが怪奇現象をてんから信じず、アンドロイドのミラが幽霊に怯えてしまう(のに、事情があって「恐くない」フリをしなくてはいけない)と言う、ひねったキャラいじりが見所です。
 お話としては事件が展開する前編と言うところで、次巻が解決編と言う感じになるんでしょうか。ここからどう事件を畳んでいくのか楽しみです。

「ゴースト トリック」
カプコン カプコン 5040 円
読了(2013-01-29) ☆☆☆☆★
再プレイ終了。2年ぶりくらいに引っ張り出しました。主人公の死亡とともに始まる物語、自分は誰なのか、なぜ死んだのか。周囲のものを操り乗り移り、人々の命を奪う運命を書き換えながら、翌朝までの限られた時間を駆け抜け続けるアクションパズル。カートゥーンのようなビジュアルにホントによく動くキャラクター達、突き抜けた名前や台詞のセンスに、風を吹かせて桶屋を儲けさせる的な連鎖アクションの面白さと、一気に遊べる佳作でありました。未挑戦の方はぜひ一度。

「ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上3」
ブラッドレー・ボンド,フィリップ・N・モーゼズ エンターブレイン 1260 円
読了(2013-01-31) ☆☆☆☆★
 これは3巻ですけど、実はこの巻から、と言うか、冒頭の「メリークリスマス・ネオサイタマ」から読み出すのもありかも知れません。
 ひとりまたひとり、倒されていくニンジャ達。ニンジャスレイヤーの孤独な戦いは、徐々にソウカイ・シンジケートの力を奪っていた。共闘を経て同志となったナンシーと共に、ついに邪悪の首魁ラオモト・カンに王手をかけるニンジャスレイヤー。しかし彼自身が招き寄せた敵組織の弱体化が、思わぬ形で牙を?く事に……。
 ソウカイヤとの戦いも後半戦に突入した感のある第三巻。ニンジャスレイヤーの孤独な死闘を描く傍ら、この巻では後々まで彼のライバルとなる存在が次々と登場してきます。狂戦士ジェノサイド、練達の傭兵ブラックヘイズ、そして前巻ですでに登場しているフォレスト・サワタリに、ラオモトの側近にして最大の敵ダークニンジャ。既存のエピソードでも、彼らの出番が大幅に加筆されているのは嬉しいところ。特にジェノサイドの出番は必見ですよ。
 書籍版の新エピソードは、ちょっとした下心からデモ行進に出掛けて行った学生の物語。ニンジャスレイヤーらしからぬ、と言えるくらいに生々しい丁々のやりとりから、痛みを湛えた結末へと結ぶ、かなり力の入った一編。
 早いもので、あと一冊で第一部も終了。まずは無事の完結が楽しみです。

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