薬とリスク。(☆)
毒と薬とは同一のものである、毒は人が関与した時に毒となる、と言う著者の言葉に説得力を持たせているのが、豊富に紹介されている具体例な事件事故の事例。
毒物にまつわる事件は悲惨なものばかりですが、センセーショナルなだけに忘れ去れやすい一面もあります。
そのような、過去に起きた毒にまつわる事件について、世間から忘れ去られた「その後」を追跡して触れている。そういった面からも、多いに興味深い一冊です。
わけても極めて印象深いのは、関東軍とアヘンにまつわる話でしょうかね……。
軽い気持ちで読む内容のものでもない気はしますが、網羅的なものとして興味深いと思います。
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