真実は突如明かされて:ジョニー・ライデンの帰還6巻
突如明かされた真実は、しかしさらなる秘密を呼びよせ、新たなゲームのプレイヤーまでも、歴史の未来から呼び寄せる。
そして新旧すべての疑問に連なる謎、ジョニー・ライデンの正体は、今だ明らかならざるままだった……。
新旧の物語を巧みにつなぎ、さらにシリーズの本来の主題にも沿わせてみせる、ストーリーテリングと設定構築の妙に唸る第六巻。
このあたりの設定の作り出す上手さは、こうくるとはと拍手喝采する人(僕はこっち)と、拒否反応を示す人に大きく別れそうな雰囲気。とはいえ、そもそもの主題が「ジョニー・ライデン」であること、そしてその大本にあるものがなにか、を考えると、これまでの設定すべてに疎漏無く辻褄を合わせつつ、まるで気持ちがいいくらいの大ネタを切り出してくる様といえば。ガンダムを向こうに回して設定で持っていく、と言う、こういうのが好きな向きには、こたえられない展開であります。
それぞれに独特の動きを見せる、オクスナー・クリフら連邦内の、そしてキマイラ大隊の生き残りや、いよいよ登場してきたネオジオンといったジオン系の諸勢力、いよいよ物語は終盤へ、そしてこのあと、すでに起こる事が確定している第二次ネオジオン抗争へ(さらにUCまでも繋がりかねない一言が!)く突入の気配を見せてきてくれる。
これまでの登場人物も、再登場して布陣していくと言う構え、いよいよ終盤となりますか、今後の展開が楽しみです。
あと今巻で気に入った小ネタがおふたつ。
状況からベストのカードを切ったのに、「それでこれか?」とか言われちゃうスモリアノフさん。
あと、どのシーンか行っちゃうとネタバレになる上に、通じる範囲が極めて狭いネタではありますが、「幻蔵先生だ!」と思ったところが一箇所ありました。判る人はこれだけでかなり判って貰えるのではないかと。
そんなこんなありまして、続刊の楽しみなシリーズです。この人の漫画はアルペジオといい、いろいろなところに刺さります……。
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