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2013.05.30

蒼き鋼がアニメイテッド。(☆☆☆☆)

リンク: 海洋SF戦記コミック 蒼き鋼のアルペジオ Ark Performannce (少年画報社/月刊「ヤングキングアワーズ」連載) TV アニメ化決定!!.

 で、本日「おおっ!?」と思ったほうの、もう一つの話。
 SF海洋冒険戦記コミック、蒼き鋼のアルペジオ。アニメ化してくれないかなー(OVAとかで)でも無理だよなー(OVAとかで)、と思っていたら、まさかまさかのアニメ化発表となりました! うわー! 
 ……それだけ浮かれていたにも関わらず、いざとなると不安が先に立ってしまう残念脳です。とほほ。

 さてさてこちらの作品、すごい大好きで。2年くらい前にも一度、紹介のエントリを書かせて頂いたんですけども。前の文章読んで、我ながらリキ入ってるなあ、とちょっと思ったもので。

 そっちのエントリにリンクを貼りまして、ついでに文章を再度掲載させていただきたいと思います。3巻まで出てた頃の紹介文なので、アニメ化の範囲のあたりまでの紹介にもなるんじゃないかと。

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 実は潜水艦ものが大好きです。むしろ海洋冒険ものが好きなのかな。荒巻さんの小説に高校~大学くらいに大嵌りして、その後ボライソーシリーズをむしやむしや読んでたくらいで。
 それなのに世間が狭いっていうのは、どうにもしようのないもので。ついこないだまでこちらの作品の存在を全然知らなかったんですが、調べ物をしていて偶然見つけて。これは絶対面白いに違いない! と、即日三巻全て買って参りました。よかった一巻から在庫があって……。
 SF海洋冒険もの+若干架空戦記風味+メカ女子もあるよ! と言う、破天荒な詰め込み方をスマートにやりやがっている、大変面白い現在進行中の作品であります。

 21世紀半ば、人類の敵は海にいた。海水面の上昇による主要都市の水没に相前後し、世界中の海洋上に突然現れた、第二次世界大戦時代の艦艇群。
 いつしか「霧の艦隊」と呼ばれることになったそれらの艦艇は、見かけこそ前近代の艦艇でありながら、ナノマテリアル素材で構成され重力兵器などのオーバーテクノロジーを搭載した、恐るべき人類の敵であった。
 海上を支配する「霧の艦隊」と、人類海軍との最終決戦は、人類の敗北に終わる。「霧の艦隊」の封鎖により、あらゆる海上輸送路は失われ、人類は陸地へと押し込められたまま、着々と海の支配権を取り戻す機会を伺っていた。
 人類側で唯一霧の艦隊に対抗しうるのは、17年前の大海戦で拿捕された「霧の艦隊」の潜水艦イ401、それを操る千早群像艦長らクルー達。そして、イ401の分身である、少女の姿をした存在イオナのみ。
 いきがかり上、日本政府とも睨み合う、たった一隻の軍隊。やがて彼らは人類反抗のもうひとつの可能性と接触し、霧の艦隊のうごめくはるか太平洋へと旅立つ事となる……

 みたいな話なんですが。これが柔硬とりまぜて、大変に面白い。おもしろい!

 やわらかいほうの話からすると、霧の艦隊のほう。第二次世界大戦中の名のある戦艦巡洋艦が、メンタルモデルと言う戦艦そのものである女の子…… 中枢AIかなにか、って言う考えがいちばん合ってるんじゃないかと思いますが…… ややゴスっぽい少女達単身によって運用、と言うか操縦されている、と言う。メカ好きの人ならこれだけでお買い上げしちゃいそうな感じなんですけども。軍艦に詳しいわけではないですが、いかにもそれっぽい感じのキャラ付けがそれぞれにしてあるのが、興味深いところ。
 ちなみに主人公というか、主人公メカであるイ401潜=イオナだけは艦艇の名前とメンタルモデルの名前が別々ですが、「霧の艦隊」側は、すべて艦艇の名前で統一されています。2巻の表紙は、イ401の前に立ち塞がる最初の強敵・重巡洋艦タカオ。そして3巻の表紙は大戦艦ハルナ。僚艦・大戦艦キリシマとタッグを組んで、横須賀軍港を強襲することになります。
 他にもハルナやキリシマの僚艦である重巡マヤ、彼女達を束ねる旗艦コンゴウ。そして「霧の艦隊」すべてを統括する総旗艦ヤマト…… このヤマトが海中から浮上してコンゴウと合流するシーンの外連味といったらもう…… などなど。名前しか出ていない艦艇まであわせると、まだまだ一握りしか出ていないと言う感じです。

 そしてこれら「霧の艦隊」、名前と一見したルックスは昔のものを踏襲していますが、中身がオーバーテクノロジーで超武装しているのは前述の通り。そしてそれらの超兵器をぶちかます時には、それはもう豪快な変形を見せて暮れます。例えるものは実写版トランスフォーマーくらい。マイケル・ベイの実写版みたいに、艦橋が真っ二つに割れ、船体が上下に分割されて、中からとんでもないものが出てくるわけです。精密かつ滅茶苦茶。

 そして硬のほうで面白いのは、もちろん潜水艦ものならではの、プロフェッショナル魂に溢れた千早艦長とクルー達の繰り出す戦術。お互いに状況がよく掴めない海上と海中、そんな中で前提となる状況を駆使し、逆手に取り戦う、いわゆる潜水艦もののウォーゲーム的な背景はもちろんなんですが。
 主人公側であるイ401が、「霧の艦隊」に対して有効な攻撃手段が、ほぼ魚雷だけ、と言うのが、非常に興味深いところなのです。それもただの魚雷ではない、生産することができない使い切りの超兵器。「浸食魚雷」だけが、「霧の艦艇」に有効打を与える事が出来る…… のですが。毎回の海戦の前で呈示される通り、イ401が持つ浸食魚雷は無限ではなく、それどころか枯渇寸前です。ほとんど残っていないリソースを使って、どう闘い抜くか? と言うところが、非常に興味深く目が離せないわけです。なにしろ、目前の強敵に勝利したとしても、弾は確実に減っていくわけですから……。

 細かいところで、非常に面白くて興味深かったのが、はしばしに顔を出す「海上封鎖された近未来の日本」の現実を示す辺り。ものすごく好きなシーンで、たった一コマなんですが。はしけに太陽電池をいっぱい並べた「充電屋」のシーンがあって。「電気あります」「連休前に是非」って言うちょっとした説明が、日本がどんな状況にあるのか、そこでどんな風に生きてるのか、みたいなことを、すごい空想を駆り立てる描き方で書いてあるんですよね。そりゃあもうしれっと。
 ずっとあとになって出てくるカツカレーのシーンなんかもそうですけど、定規で引いたようにかっちりした仕事をする作者さんと言う印象です。グループで製作されているそうですから、その影響もあるのかも知れませんね。

 白鯨を見るとアンドロメダを思い出して非常に盛り上がるとか色々あるんですが、一瞬でお気に入りリストの最上位まで来てしまったこの作品。続きも非常に楽しみにしたいと思います…… いろんな人が書いてますけど、映像化して欲しいですよねほんとこれ。

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 というわけで、ここまでが2年前。ようやく映像化されますよー。不安もありますが、嬉しいですね。
 タカオの一斉掃射形態や、ピアノ弾いてるマヤ(あのシーンが出て来るってことはつまり)やコンゴウなどの登場人物たち(人以外ばっかりですが)、それに超重砲展開の辺りのド変形っぷりなど、元々のコミックがCGっぽさ全開のギミックもさることながら。街の風景の立て看板にある、「本日の配給は終了しました」あたりのもの悲しさが、なんとも言えずいいなあと。そこ拾ってくれるんだ、みたいな感じで。

 「ノブナガン」もそうですし、未読ですけどすごい興味のある「シドニアの騎士」もアニメ化するとのことで。ちょっと動き目が気になってきた昨今。なかでもこちらは、どこまで話を切ってどう持っていくのか気になるだけに。楽しみにしていたいところです。

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