これこそがつい先日落成を迎えたネオカブキザであった。(☆☆☆)

惜しまれつつ消えていく場所があれば、新たな装いで蘇る場所もある。
まるでシネパトスと入れ替わるかのように、3月末に改装と言うか改築を終えて新規オープンした、銀座は歌舞伎座です。建物としては、1889年の開業以来、実に五代目。
大きな建物だけに、大震災(しかも火災からの再建中に罹災)に東京大空襲にと、遭いそうな被害にはたいがい遭っている建物ですが、そのたびに大きく強く再建されてきました。
今度は別に、燃えたわけでも崩れたわけでもなく、むしろ最後の再建から50年以上、なにかが起きる前に大改修しよう、と言う事で、スクラッチ&ビルドされて再建した、てなわけです。

瓦屋根の後ろにビルが立ってるみたいに見えますが、これはもちろん別な建物ではなく同じ建物です。
ちょうど五階のあたりまでは、前面の見かけは以前の歌舞伎座のイメージを残した建築になっているのですが、そこから上(と地下)は、29階建の高層建築になっているのです。日比谷の三菱一号館や、東京中央郵便局みたいな構造で、歴史ある建物の構造を再利用したりリスペクトしたりするのは、最近の再開発の潮流なんでしょうね。
この日は劇場そのものはお休みだったんですが、地下の物販とかはやっている、と言う話だったので、地下二階に下りてみました。

で、入ってみてびっくり。東銀座駅からも、直通で入れるそうなんですけども。地下はひろびろとしたロビーといった案配。ホテルの地下かなにかか、と思うような綺麗さで。そこかしこにあるのは売店と言うよりも、むしろ土産物屋と言ったほうがいいような雰囲気。
なにしろ入ってすぐあたりの物販スペースで売ってるのが、いきなり「歌舞伎座に行ってきました」サブレです。このへんで若干推察すべし。
なのですが、いかにも劇場然とした(それでもものすごくリニューアルされている)弁当屋があるかと思えば、タリーズコーヒーやセブンイレブンがあったりもして。かと思うと喫茶処があったりと。伝統を武器にしてきっちり振り回している感じで、一言で現そうとすると、あ、ネオ歌舞伎座だこれ、と言う感じになってしまうのです。
歌舞伎を観るつもりがなくても、歌舞伎座を見に行く、と言う選択肢は充分にある、と思います。そう思う理由は、もちろん他にもありまして。

自動販売機だって定式幕(って言うらしい。知らなかった)の柄です。いやそうじゃなくて。

エレベーターで上がった五階。お土産屋さんや記念写真が撮れるスタジオ、歌舞伎座ギャラリー(有料)などもあるのですが、外に出る事もでき、こちらは空中庭園になっています。
先程、地上から見上げた時には、瓦屋根のある場所とビルのある場所がずれているみたいに見えていましたが、瓦屋根の最前部とビルの間に、こういう空間があるからなんですね。

正直なところ広さはそれほどでもないのですが、晴海通りに面した場所の空中庭園、と言う雰囲気は、また独特のものがあります。
隅に配置されている記念碑も、見ておかなくてはなりません、こちらは歌舞伎座に貢献した人々を顕彰した先人の碑、隣にあるのは、解体された先代歌舞伎座の屋根瓦。

こちらはなんと河竹黙阿弥の石灯籠(とつくばい)。子孫から譲り受けて展示することになったのだそう。
震災の時のものなのか、破損と修復のあとがあるのだそうですが、よくよく見ても解りませんでした。
で、ちょっと面白いのはこの庭園。外階段経由で、4階に下りる事ができます。

この外階段の雰囲気がまたサイバネティックニッポン感満載で。金属光沢の瓦屋根、朱塗りのイメージだけどもちろん金属製の手すり、そしてメタル和風な屋根の向こうに見える銀座のビル街。目に映るすべてが輝かしいほど勘違い日本。

ソリッドなまでの非現実感。残念ミニチュアでした! って言われたら信じかねないくらい。

インダストリアルなまでに美しい瓦。
ちなみに4階に下りると、というかこの階段を下りると、5階には戻れません(動線的理由で)。
4階は劇場の二階席なんですが、もちろん、ここからは入れません。そのかわりに壁に飾られている、写真入り歌舞伎の名優紹介と、歴代歌舞伎座の模型を見る事ができます。これは階段で下りた人にしか見られないボーナスコンテンツですよ。

4階のエレベーターの前からは、地上のナイルレストランもチラ見できます。
そんなこんなで、新名所行ってきました巡り。ネオ歌舞伎座編、と言うお話でありました。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 振り返り2025年(PBW)(2025.12.31)
- 振り返り2025年(ゲーム/PBW以外)(2025.12.31)
- 振り返り2025年(旅行&外出)(2025.12.31)
- 振り返り2025年(読書)(2025.12.30)
- 振り返り2025年(映画)(2025.12.30)




コメント