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2013.10.13

ターキッシュ・アースクエイク。(☆★)

2013101301

 土曜日に海洋研究開発機構を見学してきた話のつづき。
 地球の内部の研究もされている、ということで、地震の研究もこちらの研究機関の持ち場です。そんなわけで、実証中の地震の予知システムや、液状化現象の仕組みについて学べる体験コーナーなどがある一角があったのですが。研究員の方が説明してくれた、こちらのトルコの地図が。意義を教えて頂いて初めてわかるほどに、なかなかにショックな内容でした。

 トルコ、と言うと、なんとなく地震がよく起きている、と言うイメージはあります。ありますが、具体的に、トルコのどこでどう、と言うイメージとなると、さすがによくわからないものはあります。
 今までの地震発生地を、地図上にプロットしたのが、会場に張り出されていた冒頭の地図。この数字が年号だ、と教えて貰った瞬間に、えッ、と絶句。
 東から、西へ。恐ろしいまでにあからさまに、破砕域が、震源が移動しています。そしてその進路の上にある、未だに地震が起きていない地域は。黒海とマルマラ海を結ぶボスポラス海峡、そしてイスタンブール。人口1350万人、トルコ、いやバルカン半島最大の都市なのです……。

 トルコと言っても広い国ですが、北アナトリア断層の文字が示す通り、この地域は地震の多い土地でもあります。にも関わらず耐震のシステムは進んでおらず…… と言う以前に。耐震をするべきだ、耐震をしなくてはならない、と言う、なんと言うのか、意識と言うか認識と言うか、そういったものそのものが、まずそもそも認知されてはいない。石造りで建物を作り、壊れればまた作ればいい、と言う認識が確固としてあり、それはそれほどのマグニチュードの地震ではないにも関わらず、人的損害が多く発生してしまう土壌になっている、と言うのです。

  解説をしてくださった方は、そもそもはこちらが専門と言う事で、解説パネルに書かれている、ソフトな表現になった…… 耐震の必要性を訴えかけている、とか、意識の醸成に努めている、とか…… の、生の姿がどのような案配か、と言うことを含めて、熱の入った説明を聞かせて下さいました。
 耐震の技術を提供しに来るつもりだったのが、耐震の思想を提供しなくてはならなくなったわけです。そりゃあ、なんていうかもう、仕事を超えた色々諸々があるに違いありません……。なにしろ、地震ではなく、地震の被害を収めるためには、教育のレベルにまでコミットしなければ、と言う事になっちゃうくらいなのですから。

 中学校や小学校を耐震化して、まずは子供達を守りたい、子供達に耐震の大事さを認識してもらって、そこを将来への斬り込み口にしたい、と言う、そんな趣旨のお話を伺って。感に堪えない、と言うか、すごいことに取り組む事になった人がいるのだ……、と、居住まいを正した次第でした。

 もしとんでもない大地震があの地域で起きたら、ボスポラス海峡がふさがっちゃったり広がっちゃったりするかも知れない、と言うレベルの出来事になるのかも知れない、とのこと。そんなことになる前に、皆さんの努力が身を結んでくれれば、と思います。
 地球と人類の競争が、こんなところで起きている。そんなことを知った次第でありました。

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