密室無限大:ゼロ・グラビティ(☆☆☆☆)
見てきました-、なにやら評判のすこぶるよいゼロ・グラビティ。
急に思い立って予約もせずに見に来たので、IMAXではなく普通の3D上映でしたが。いや、充分、これでも充分でした。これでIMAXとかになったらもうなんか。
いやでも、これは映画館でぜひ見るべき映画なのだと思います。音響の迫力とか、そういうのとは(それももちろん充分ですが)正逆の意味で。
暗闇と静寂を、無音を楽しむ映画なのだと思います。テレビとかでやっているのを家で見ても、ほtんど楽しめないんじゃないかと。映画館の中で、生活雑音とかと完全に切り離された、真っ暗で静かな映画館で。みしみしと音のしそうな静寂に、ぜひ圧迫を受けて頂ければと。
詳しい筋運びとかを書くわけにはいかないのですが。宇宙で事故があれば、さもあろう、と言うような。体のどこかがぎゅーっと緊張し続けて緩まない、そんなサスペンス映画でありました。なるほどこれは1時間30分が限度だ。これ以上は僕は無理です。
3Dをじんわりと、奥行きのある映像に静かに使い、そして突然に派手に振り回して。音の無くなる瞬間。そしてかすかに聞こえてくる音の使い方、と言った音響の上手さ(これ吹き替え、と言うか、英語が分かったらもっと面白いんだろうな、と耐えず思いました)。
それにしても最初から最後まで、時制も視点もぶれない作品であって。休むところ、息をつくところを与えてくれない…… 本来その役目を果たすはずの静けさや宇宙の光景が、打ちのめす圧迫感で迫ってくる…… そんな映画でありました。
繰り返しになりますが、これは映画館で見ておかないと、ほんとに損する、と言うか、真の価値が分かれない映画じゃあないかと思います。いろいろ年末気になる作品はありますが、候補にぜひひとつ。
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