忍殺ビジュアライズド:ニンジャスレイヤー グラマラス・キラーズ(☆☆☆)
原作小説(及び書籍版のビジュアルイメージ)の雰囲気の、忠実な再現を目指す余湖裕輝版に比べ、こちらは大胆なアレンジが見所。ニンジャスレイヤーを覗いてほぼ一新された登場人物のビジュアルイメージ、それに大幅なアレンジと省略を加えられたストーリー運びが魅力です。キャラクターのデザインは、グッドルッキング重点の言葉に恥じず、登場ニンジャ達の美丈夫ぶりが際立つ、別人と言うのも野暮と言うべき再デザインぶり。ストーリー運びについても、大筋な出来事は原作通りに推移しながらも。視点の軸足は、ミニットマンやイクエイションら、ニンジャスレイヤーに無惨に討ち取られていくニンジャ達、その視点と結びつきに大きく重点が置かれています。彼らが死に様に垣間見る光景に、この版が重きを置いている点が集約されているのでは、と思います。
隠れた見所は、第一部全体のストーリーが大幅に整理され、理解しやすいアレンジが試みられているところではないかと思います。メナス・オブ・ダークニンジャの作中には、別のエピソードの内容(誕生編となるボーン・イン・レッド・ブラックなど)が断片的に挿入され、ニンジャスレイヤーと言う物語の全体的な筋立てが解りやすくなっているのではないかと思います。原作小説でも一度もなかったと思われる、シックスゲイツ+ラオモト・カンの揃い踏みのシーンまであったのは、これまた実に嬉しいところで。
独自の切り口を見せる物語としても、小説版への入り口としても面白く、続きが気になるところです。
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