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2014.01.24

霊幻道士ストライクスアゲイン:グレイトフルデッド(☆☆☆)

グレイトフルデッド(上)

グレイトフルデッド(下) (シリウスコミックス)

 およそ百年前、中国上海。時代に乗り遅れた清朝は末期症状を呈して久しく、諸外国の侵略を初めとする内患外憂に苦しめられていた頃。
 しかし近代にあってもなお、怪異の脅威は変わらない。無念とともに蘇り、夜な夜な生者を襲う不死者・キョンシー達。そのキョンシーを人知れず始末する霊幻道士は、コリンと言う何の少女だった。
 昼間は気弱な娼妓だが、戦いに身を投じれば無情無敵の道士に変わるコリン。そして彼女の上司兼従者的存在、元道士の老リー・リンチュウ。次々と立ち起こるキョンシーの絡んだ怪異な事件、さらにはキョンシーを操る謎の陰謀に、少女道士と老道士が立ち向かう。

 1月からの「ノブナガン」アニメ化に合わせ復刊された、著者のデビュー作。キョンシーと霊幻道士の戦いを描く作品です。絵柄は今の絵柄からすると、ぐっと劇画寄りなタッチ。しかし極端な陰影が効いた絵柄はすでに固まっており、詳細に書き込まれた上海の街並みと相まって、まるで版画か影絵のような鮮烈な印象。
 ストーリーは基本的に1話完結の連作なのですが、キョンシー、と言う限定された題材からぶれることなく、清朝末期の上海、と言う時代背景を生かした道具立てを、一話ごとに次々と持ち出し、こうくるのかこうくるのかと、飽きることのない展開。

 ことに下巻に入り、キョンシーを操ろうとする組織が現れてくるあたりから、話はもう一団すごいことに。キョンシーに対抗するために、コリン達が打つ手段の奇想さ加減、そして最終回手前から、とんでもないラストに至る怒濤の展開は、これはもう、なんというか、理詰めで考えたら確かにそうなっちゃうよね的な、納得せざるを得ない迫力に満ちあふれています。
 ちなみにこの復刊版では「真のラストシーン」が追加されているのですが、つまり最初は、この前のシーンで終わっていたわけで。そりゃあ、うん、もやっとするよなあ。と納得した次第です……。

 この後に続く作品の原点と考えて読むのも面白いですし、この一冊取っても外連味に飛んだ絵とアクションの妙を存分に楽しめます。キョンシーの映画って昔見たなあ、懐かしいな、と思う人も、キョンシーってそもそも何、と言う方にも、存分にお勧めです。

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