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2014.09.01

あるいは生きながらのハッピーフューネラル:モンティパイソン復活ライブ(☆☆☆)

リンク: NHK「洋楽倶楽部」〔PROGRAM/番組〕.

 この道には、探すまでもなくいっくらでも偉大な先達がいらっしゃるとは思うのですが。自分はといえば、DVDの全巻セットを買って兄に巻き上げられ、その後日本語版収録のブルーレイBOXを買った、と言う程度のファンではあります。全部暗期しているかと言われたら、たぶんそらんじることは出来ないわけで。まあその程度のファンではあります。

 そんなことはさておき、NHKで二週に渡って放映されたモンティパイソン復活ライブ。仕事が忙しい合間の楽しみにと、わくわくしながら日曜の終わりを待っておりましたが、期待に実際逸れることなく。笑い声というよりも、なんていうかこう。喉から変な音が出るくらい楽しませて頂きました。

 さすがにユニットそのものの千秋楽だけあって、題材の組み合わせはまさしく丸暗記レベルのファン向け。とはいっても勿論、日常会話からいきなりスペイン宗教裁判(というか異端審問官)が飛び出て来る頓狂ぶり無軌道ぶりは、初めて見てもなんなんですかこれと困惑すること間違い無しの筈。

 むしろ前半スロースタート気味で、懐かしのネタを繰り出し続ける展開なのかと油断させておいて、後半に入ると、ファンであればあるほどびっくりするような、えッ!? とびっくりする、原典では有り得なかったネタからネタへの急展開に驚かされるはず。
 ライブと言う制限(なにしろ舞台も衣装もつぎつぎとっかえひっかえですから)を逆手に取って、どんどんスピードアップして間が切り替わる様は、衰えるどころか無茶してやがんないい年なのに、と、もうなんか見ている方がひやひやしてるくらいの元気さ加減で。ローマ法王に扮したジョン・クリーズが全力疾走していくさまは、もうなんか大丈夫ですかおじいちゃんとハラハラするしかない感じで。この、なんていうか。それぞれに功成り名遂げて、名士となって七十を超えた面々が。二十歳前後にテレビでやらかした若気フルバーストなネタの数々を。それもライブで実際にお客さんの前で全力振り絞る、と言う展開に。いい年してバカなことを、大ハッスルで全力でやらかすド根性に、敬意を覚えるべきところなんですが変な音立ててヒーとか笑ってた次第です。

 そして、まあ。前後編と、二週に渡って展開されたライブを、テレビ版ながらも最後まで視聴した感想としては。
 ああ、これはきっと葬儀だったのだなあと。モンティ・パイソンと言う存在の、笑える楽しい生前葬だったのだと。そう思っている次第です。
 当人達にとって、楽しい思い出かどうかは解らない。でも、自分達に気力と体力が残されているうちに。モンティ・パイソンと言う怪物を、正しく楽しく、皆の見ている前で葬り行くことが、それがとても、大事なことだったんじゃないかと。

 誰もが恐らくは、メンバー最後の結集だと思う、その機会に選んだのが。映画でもテレビシリーズでもなく、一回限りの、まあ十回公演ですが、ライブだった、と言うところに。感じ入るところ、すこぶる大である、と思った次第です。

 もちろんライブそのものも録画しましたけれども。歴々がまだ二十代だった、若かりし日のバカ全開のありようを。手元の映像メディアで、もう一回見てみたい。そしてもう一回、喉から変な声出して笑いたいと。そんなふうに思った、ライブ放映の感想でありました。

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