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2015.02.28

車に引かれて深大寺参り。(☆☆)

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 野川のかっこいい光景。らせん歩道橋と水路の合流がいっぺんに見られます。
 2月最後の土曜日は、自転車往来の日。野川を遡って深大寺まで行ってきました。

 午前はあれこれと所用があり、体が空いたのはお昼過ぎのこと。
 心づもりでは高尾山登山口までチャレンジしたいところなのですが、この時間、そしてちょっと風の強い今日の様子では、なかなか厳しいことになりそうです。
 そんなわけで予定変更。こっちもかねてから行きたかった、野川沿いのサイクリングロードに行ってみることにします。

 出先から多摩川に出て、川を下ることおおよそ20キロかそこら。考えてみると前にここを通った時は、かなり腹をすえて走っていたはずなので。ずいぶん気軽に往来するようにはなったものです。飛行場チャレンジもやらなきゃ遺憾な、と思っているうちに、いつも進路に迷うスポーツ公園みたいなところに辿り着きます。
 ちょうどここいら二子玉川が、多摩川と野川の合流地点。ということで、折り返して野川を遡るルートに入ります。いまきたばかりの公園を首をかしげながら逆戻りして、ちょっとまごまごしたあと野川沿いのルートに合流。カモやらなにやらいろいろいるのを横目に見つつ、ぐいぐい遡上していきます。
 野川がちょっとおもしろかったのは、堤体の上に歩道兼自転車道があるほかに、堤防を降りた川べりにも歩道みたいなのがあること。そこを散歩したり鳥を眺めていたり、はたまた衆にすぐれたカメラを取り出して写真を狙う人ありと、なかなかにぎやかな光景。

 さすがに人通りもそれなりにあり、突如車道と合流したりもするので、スピードに注意しつつ。小田急線か京王線かわかりませんが、頭ぶつけそうな高架の下を潜り抜けて、あっと云うまに大きな道路の下をくぐるあたりで、周囲のスーパーだのの地名の名前も深大寺に。あれ、このへんだったんじゃないかな。と、現在位置を確認。野川と中央自動車道の交点。ということは、そろそろ目的地、深大寺の近くです。
 地図で見ると、すぐ北らしいし、まあ広いしなんとかなるだろ。と、見切りで北上したのはちょっとしたしくじりで。深大寺温泉というのはすぐに見つかったんですが、肝心の深大寺になかなか辿り着けない。坂道の下みたいなところをぐんぐん走って行き、意を決して坂道をえいやーと登ると、住宅街みたいな小道から、急に大通りに出てしまいます。なんだこれ、と思っていると、右手に「深大寺入口」の交差点の名前が……。
 どうも出るところを間違えたみたいで、あのまま野川沿いに走っていって、この武蔵境通りに合流するのが正解だったようです。ともあれ、武蔵境通りを北上して右折すると、急に緑豊かな、旅先のような光景。徒歩の家族連れが行き交い、自転車で通り過ぎる左側には、あとからあとから深大寺そばの登りが。ここで正解、合ってますね。

 思った以上の人出の、参道の入口まで云ったところで、自転車置き場は手前だったと気がついて。バスの停留所の後ろをすいませーん云いながら通り抜け、えっちらとやや戻って。自転車を置いて、さて、ようやく深大寺です。

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 深大寺。おおむね地元にも関わらず、そばとだるまが有名、と云う事しか知らなかった場所ではありました。
 にわか勉強をしたところでは、深大寺の名は深沙大王、即ち西遊記の沙悟浄(の前身)に因みます。田無に砂川と云うように、武蔵野はともかく水がない土地で、そもそも深大寺の名物となっているソバが周辺で栽培されていたのも、田が作れるほど水がなかったから、と云うことなのだと思います。
 ハケと云うそうですが、このあたりには多摩川によって削られた大きな崖が連なっています。そして崖の高低差は、その段差のぶんの地面に溜まった水を、湧き水として低い土地に染み出させます。
 水のない土地に湧き出す水。その湧水を神仏の加護と讃え、水に縁の深い深沙大王の名を取って寺に冠したのは、なるほど相応しい事ではないかと思うのです。
 戦国時代には後北条氏の、江戸時代には徳川家の保護を受け、寺領50石を安堵された、とあります。時の権力ともうまくバランスを取っていたということなのでしょう。
 しかし寺領50石ってどんくらいだろう。想像がしにくいな…… と思っていたのですが、なんかどうも調べて見たら、今の神代植物公園がほぼ当時の深大寺の寺領に相当するみたいです。

 広いよ50石! どんだけだよ!
 江戸時代の大名屋敷の大きさも大概ですが、改めて見るとびっくりしますな……。

 バス亭を抜け、やっぱり深大寺そば押しの短い参道を抜けて、本堂へ。
 本堂には大きな達磨が。目に阿吽の文字が入っているのは、なんとも独特ですね。ちなみにお神籤もあったんですが、それも達磨お神籤がありました。だるま(色が解らない)が袋に入ってて、一個貰えるのでお持ち帰り、と云う。これトレーディングとかしたら罰あたるのかな。

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 色とりどりの本堂。

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 絵馬とは別に、こんな願掛けもありました。みなさんあれこれお願い事を書いています。
 一つ自分も願望をかけたあと、お寺見物の楽しみ、絵馬を見に行くことに。だいたい絵馬はカオスなことが書いてあるものですが、こちらも大概でした。サンスクリット語らしいなんらかの文字が書いてあるのもあれば、可愛らしいイラストで「去年よりはよくなりますように」って書いてあるのもある。よく見るとイラストの女の子が両手に「凶」「凶」って書いた紙を持ってて、ああ、二年連続でやらかされたんですね、って云う(たぶんやらかされた直後に書いたんでしょう)。
 一番強烈だったのは「ドイツかどこかのいい大学に合格しますように」って云う文面で。なんというかものすごいふわっとした感じ。クライアントからこんな発注されたらさすがの神仏でも困る。ていうか怒る。

 びんずる様を拝みなんじゃもんじゃの木の解説を読み、特別公開中の仏像を拝んだ後。さてお腹も空いた、と本堂を退き俗世に下ります。
 お昼を早めに済ませてしまっていたこともあり、時間も中途半端だったのでどうしようかと考えましたが。軽めに澄まそう、と云うことで。ほどよいB級感の香ばしい、そばパンとそばバーガーを購入することに。

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 そばパンそば煎餅、そばバーガーにそばクレープと、蕎麦と云う言葉が概念崩壊を起こしかねないラインナップ。すでにあるけどもう一品、と云う観光地にありがちなムーブメントはわりと好きです。
 写真はそばパン。高菜が挟んであってこれは香ばしくておいしいものでした。そばバーガー、正確には油揚げを挟んであるきつねバーガーですが、そっちの方は硬くてちょっときびしかった……。

 にぎわう参道、建築も見事な本堂をそれた寺の外れ、気がつくと最初に自転車を留めた駐輪場の一番近くに、静かに深沙大王堂がありました。
 本堂に阿弥陀三尊が鎮座し、寺が天台宗となり、人通りも絶えて少ないお堂ではありますが。きっちり手入れされて、綺麗なありようでありました。
 最初からここにあり、最後までここにあるだろう、深沙大王堂に手を合わせ。自転車に戻った次第。

 武蔵境通りから野川に戻り、ふたたびの遡上。
 やばい暗くなると焦りながら東八道路と野川公園を越え、解説文に読み入りながらも、若干ダートの道をさらに遡り。前原坂をえいやと登って武蔵小金井の駅前へ。そこからはひたすらひたすら北上して、帰ってきた次第でありました。

 走行距離はおおよそ50km弱。
 云った事のない近場の名所を辿った、土曜日のことでありました。

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