オールスターがリアライズ、俺たちピコピコバスターズ! 『ピクセル』(☆☆☆☆)
リンク: 映画『ピクセル』 | ソニー・ピクチャーズ.
平和というにはごたごた模様の昨日昨今のこの世界。頭痛多難の大統領を新たに悩ますその問題。
米軍基地を襲った強敵、それは宇宙から来た攻撃。世界最強の米空軍を手もなくひねった-- なんてこった、あいつはギャラガだ!
こうして宇宙から攻めてきたレトロゲームの敵キャラたちに、立ち向かうのは往年のゲームチャンピオンたち。長い、長すぎたポーズを経て、ふたたびゲームは始まった!
ライフは三つ、ゲームオーバーはすべての終わり。コンティニューのない戦いに立ち向かう、アーケーダーズの運命やいかに!
というわけで見てきましたピクセル! おっもしろかったー!
言っておきますが、これはもうなんていうか、筋金入りの娯楽映画です。ものすごいB級映画を撮ろうとして、ものすごいB級映画が出来た! と言う感じの、これはこれで見る人をものすごく選びそうな、しかし突き刺さった人はきれいに突き抜ける、そんな娯楽の一作であります。
とにかくまあ、これボンクラなおっさん向けの映画だ!ってものすごい思うんですけど、そんなボンクラなおっさんの自分にとっては、これあった!なつかしい! とか、なんだこれ見たことないぞ!? なんだっけ!? とか、そんな感慨がつぎからつぎへと、もう雪崩のように押し寄せてくるビジュアルだけでお腹いっぱい。宇宙から攻めてきたギャラガが、わざわざ空中で編隊を一回作ってから攻撃を仕掛けて来る、って言う最初のほうのシーンだけで、あ、これは絶対面白いやつだ、と確信してしまうわけで。
出て来るキャラクターキャラクター、冷静になって考えれば、3Dなわけもないしサイズ感もおかしいはずなのですが、本来の姿とは似ても似つかないはずのそれらを見て「うわあ懐かしい!」と感じさせてしまうパワーは、もうなんか半端ではないものがあります。
ストーリーはいい意味で引っかかりが少なく、突っ込みどころというかもう、突っ込むのも無粋と言うレベルですが、小ネタというかちょっとした動作みたいなものを、後で伏線として回収してみせて、あれ意味合ったのか! と思わせるのは小刻みに見事。かと思うと、一方的に侵略してくるくせに、ものすごく律儀な宇宙人とか、この無茶な話を成り立たせるために、雑なところはわりときっちり雑に作ってあるところが、なんともたまりません。
詳しくは申し述べませんが、終わり方もいかにもB級と言う感じで、わたくし大好きでございました。
なんていうか、潤沢な予算と素晴らしい技術を投入して、最高級でかつくだらない映画を拵えようとしていたと思うこちらの作品。これ絶対楽しいと思って見に行ったら、案の定楽しませていただきました。
映画館で見るべき作品かどうかは論評を控えますが、3Dで見たほうがぜったいいい映画だと思います。ご興味のある方は、早いうちにぜひ。
ちなみにパンフレットもものすごく力の入った出来で、すがやみつる先生のインタビューとか乗ってました。こちらもぜひひとつ。
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