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2016.05.10

SFマニア、食い逃げ妖怪を呑む:桜戸町10秒戦争(☆)

桜戸町10秒戦争 第1話: 「檸檬(レモン)」 (がぁ書房SF)

 同人誌のkindle化! なるほどその手もありますか!
 というわけで、がぁさん先生新作SFコミック、「桜戸町10秒戦争」がkindleで公開されておりまして。まだ一話だけですけども、さっそく購入してまいりました。

 ご近所様の人情残る、しかし再開発や高層マンション建設に揺れる、いつか、どこかの商店街・桜戸町。
 平和なこの商店街を最近騒がしているのは、出没する姿なき妖怪の噂。姿を見せずいろいろな悪戯を繰り返す妖怪、主人公・郁恵はもっとも深刻な被害を受けていたひとりだった。郁恵の実家弁当屋は、妖怪・弁当隠しの被害に繰り返し晒されていたのだ。
 愛想のいい看板娘は表向きの姿、実証主義のSFマニアの郁恵はむろん妖怪など信じていない。目撃し、体験した手掛かりから、仮説を構築した郁恵は「妖怪」を迎え撃つ策を練る。しかし街には、郁恵や「妖怪」の意図を超えた、見えぬ物にすら見えぬ陰謀が始まろうとしていた!

 というわけで。
 がぁさん(すいません以下敬称略)と言うと成人向け作品がメインなわけですけども、マンガ図書館Zで読める、メルヘン異世界チンピラヤクザ冒険SFだいらんどに、クローンでの人体再生が状態化した世界での、再生者の苦悩を描いた「デッドコピー」、それに宇宙漂流SFとロビンソン・クルーソーが混ざったような「ハニハニハッ!」と、馬力の入ったSFな作品を繰り出している作家さんでもあります。
 成人カテゴリになりますが、PBMプレイヤーが読むと膝を打ちそうな、背後霊社会と人間社会の二重写しを描いた「背後霊24時!」に、ファンタジー分野ではおなかに大穴が空いたゾンビが主人公の「ゾンビのシェリー」と言うシリーズもあるのです。
 そんな実績の持ち主が、自ら「SF」と銘打って繰り出してきたわけですから、こりゃあ楽しみに決まっております。弁当がぱっと無くなる、と言う理不尽な現象を受けて。状況を分析し仮説を構築し、釣りだして迎撃しようとする。そんな一連の流れ、大変楽しませていただきました。

 連作の第一話と言うことで、かなりいいところで終わっている感はありますが。
 完走を期待しつつ、続きを期待しつつ。取り急ぎ応援も兼ねて紹介したいと思う次第です。

 あと「だいらんど」は傑出しているので、読んで勢いでpdfとか購入するといいと思います……。

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