デッドプール、思うがままにデッドプール!(☆☆☆)
リンク: 映画『デッドプール』公式サイト.
待望の、と言うよりは、素直に言ってまさかの映画化となったデッドプール!
一見して最初に出てきた素直な感想は。もっと! もっと見たい! もっとやれもっと見せてくれ! でありました。いやもう最近、アメコミ映画も大作なり長時間なりが多かったもので、すっかり体がそちらに慣らされてしまって。ええもう最終決戦ですか、もうちょっとアレしてきましょうよ、と思ってしまう出来でありました。
長いのが気にならない映画ってのはありますけど、終わってしまうのが短いと思える映画と言うのもなかなか珍しい、それが素直な感想であります。
とは言うものの、裏を返せば長すぎることがない、と言うことで、重すぎず見に行くには丁度いいサイズと言うほうがおそらく正しい評価。R-15と言うことで残酷描写を気にする向きもありますが、まあその、あっさりしていてあまり気にするほどではありません。ギャグ漫画でこういうのある、と言う程度と言うか。グロを気持ち悪く見せるほど、そっちに予算費やしていません、と言ったほうがいいのかも知れませんね。結構大丈夫ですよ。
デッドプール、と言うヒーローがどういう人物か、と言うのを説明するのは、たとえば陽気で不死身でものすごく強く、ときどき観客に直接話しかけてみたりと大変あたまがおかしい、と、属性を説明することはできますが。
じゃあ、デッドプール、ウェイド・ウィルソンはどういう人物なのか、なにが魅力なのか、を説明するのは、たぶんけっこう難しくて。映画一本を見て、原作の長編一本を読んだだけの身としては、なかなか語りにくいものがあります。
トリックスターであり、つかみどころがないところがない…… と言いたくもなるのですが。デッドプールの魅力は、その素直さにあるのかも知れません。欲しいものがあれば取りに行き、面白そうなことがあればやってしまう。そこにあるのは、思うがままに振る舞う、言うなれば悪ガキの魅力なのでしょう。おおむね言って暴力的で適当で、とても善良とは言えませんが、陰険ではない開けっぴろげのように見えながら、それらと不釣り合いな傷つきやすさ、ナイーブさを同時に抱えてもいる、と言うような。
正直に言うと、もっと映画版は滅茶苦茶に放り投げて終わりになるや、と思っていた自分だったのですが。思いのほか丹念に、お行儀良く下品に、デッドプールをきちんとしたデッドプールとして仕上げた映画出なかったかと思います。
もっと雑でひどくてもいい、悪ふざけがあってほしい、と思うのは、もうここまで来たら必ず来るであろう続編に期待しておくべきでありましょう。
それにしても、このデッドプールの映画化はなにか不思議な広がり方をしていたような気がしてなりません。試写会がかなり行われていたことや、結構珍しいと思う映画の日に初公開をぶつけてきたことなどもありますが。これまでのアメコミ映画、いや洋画とも違う、どこか知らないところを震源に、今までとは違う口コミの広がり方、そして現在進行形でヒットの仕方をしているのではないか、と思います。
今回見に行ったのは字幕版なので、近いうちに吹き替え版も見なくては。と思いつつ。ひょっとするとこれは、色々な流れに竿を差す存在になるのかも知れない、と期待してしまう。デッドプールを見に行ったお話でありました。
それはまあいいんですけど、アメ懇でデッドプールを見に行ったときの「初回ですか?」って聞かれ方は、いろいろと想定外でありました。
公開三日目ですでに4回目、と言うのが、アメ懇で僕の聞いたレコードです。と、申し述べつつ。
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