会社人間カンパニエ(全二巻)(☆)
生産!物流!消費! 市場競争に日夜明け暮れる企業たち、しかし彼らには、誰も知らないもう一つの市場があった。
会社の御霊である企業精神体と、特別な契約を独自に結び、実体を持たない法人の力をその身に宿した「会社人間」。
企業の力を身に付けた彼ら会社人間は、世間の誰にも知られぬまま、夜の闇の中、熾烈な市場競争を繰り広げていたのだ。
主に物理で。腕力で。
会社人間達を二分する二つの流派、正義法人と悪魔法人の戦い・カンパニエに巻き込まれ重傷を負った主人公は、しかしその勇気を買われ、正義法人の一員となるべく正式採用される。(第1話)
実力を認め合ったライバル企業や、謎めいた異分野の会社人間達との交流、そして悪魔法人達との熾烈な市場競争を経て、パートナーである企業とともに着実に成長していく主人公。(第2~6話)
生きるか死ぬかの闘争の最中、正義法人たちは己の力を増幅する禁忌の手段、ブラックパワーの誘惑に引き込まれていく。しかしそれこそは、悪魔法人達の悪魔法人たる由縁、力の源であったのだ。(第7~8話)
堕落した仲間達との訣別、増大するブラックパワーとの相剋。傷だらけになりながら、ついに悪魔法人の首魁と、そして真実と対峙する主人公。正義と悪魔の抗争、そのすべては統御のもと行われた計画であり、やがて来るべき「外なる力」に対抗するため、ブラックパワーを大きく育て上げるための計略だったのだ。(第9話)
しかし膨れ上がり、今や自己成長を始めたブラックパワーは、もはや誰の制御も受け付けない巨大な怪獣と化していた。かつて心を繋いだ敵も味方も飲み込み、黒く塗りつぶしていく黒い怪物を前に、すべてが嵐の前の灯火となっていく。
黒く塗りつぶされた荒野を見下ろし、ただぽつんと白く立つ主人公の後ろ姿を見開きに描き、物語は唐突に終わる。(第10話)。
ブラックパワーを取り込み、巨大な怪物となった主人公は、市場闘争本能のまま、「外なる力」達の待つ異世界へ、二度と帰らぬ戦いへと殴り込んでいった。すべてのブラックパワーを道連れに。
取り残された、荒れ果てた世界には。ただ、かつて企業達が堂々と華々しく覇を競った、美しい神話だけが残されたのだった(単行本描き下ろし)
なんていうことを、会社の還りに考えました。
言うまでもないと思いますけど全部ウソです。
……これを元ネタにしたソーシャルゲームがもしできたら、合成で強化する、とかは「吸収合併」になるんだろうなあ……。
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