友よ一緒にジャスティスリーグ、そして明日のジャスティスリーグ!(☆☆☆☆)
その日スーパーマンは死んだ。そのとき、希望は潰えた。
明日の男がもういない今日を、世界が悲しみと自責と、行き場なき怒りで迎えたその時も。世界には、まだ誰も知れない希望があった。生まれたばかりの希望があった。やがて必ずやってくる、絶望と恐怖の脅威があった。
いずれ必ず襲い来る、明日の脅威に立ち向かうため。世界に散らばる希望を、知られざる明日のヒーロー達を探し求めるのは、誰よりも深く絶望した男、誰よりも長く絶望した女。ブルース・ウェイン、そしてダイアナ・プリンスだった……。
絶望を制するためには絶望と対峙しなくてはならない。仲間を得るためには孤独を認めなくてはならない。神出鬼没の侵略者ステッペンウルフの襲来を経て、やがて盟友となる異能の勇者達。海の王者アクアマン、光速の男ザ・フラッシュ。超科学の使徒サイボーグ。そして無にして全なる闇の騎士バットマン、生ける神話ワンダーウーマン。
伝説はここに蘇る。神話はここに再びはじまる。共に戦い、共に笑う。英雄達の円卓、ジャスティスリーグの物語は、ここにこうして始まった!
てなわけで。てなわけでさあ! 見てきました。見てきましたよジャスティスリーグ。もうなんていうか、できるじゃん! やればできるじゃん! こういうの僕見たかったんですよほんとありがとうございます! って言う感じの感想でした。
思えばマン・オブ・スティールから4年そこそこ、決して全部見られたわけではありませんが、DCの映画を見るたびに、面白いけどそれぞれ好きだけど、でも次は、きっと次こそは、とずっと思い続けて待ち続けてきて。今回のこのジャスティスリーグで、長い長い、4年もの助走を経て、ようやく飛んだのだと。信じてたよ飛べるって、と。信じて待って期待して、良かったとようやく思えた次第なのでした。
今までの作品に(全部見たわけではないのですが)感じられなくて、今作に一番印象深く感じたものは、笑顔。観客席を笑わせる笑顔というだけではなく、画面の向こうの、ヒーロー達の笑顔。それはわかりやすい笑顔でもなくて、気の緩んだ安堵でしかないのかもしれないけれど。
これまでの過去作で感じていた、緊張感と言うよりも圧迫感。まるで笑えば罰せられるかのような、ひりつきピリピリする、得体の知れない圧迫感ではなく。そこから逃れようとでもするような、自虐を秘めた笑みでもなく。孤独の果て、彷徨の果てに、ようやく「同じ」存在に、仲間と呼べるものに辿り着いて。心の置き所を持つ者の、安堵と余裕、そう、余裕の笑みを、ここに見た気がするのです。
その余裕。その笑顔。それを自分は見たかった。いつか見せてくれると思って、待っていたものを。ようやく見せてくれたと。普段よりさらにも増して入れ込んだ個人的な感想で申し訳ないのですが、もうそうとしか思えないのです。
近年のDCがやろうとしていたことがヒーローの映画だとすれば、このジャスティスリーグはそれとは違う。これはヒーロー映画だ。と、そんな風に思いつつ。過去作がどうとか予習がどうとか、もうなにもかも全部すっ飛ばして。この大暴れスーパーヒーロー大勝利映画を見てほしい、と思った、今日この日でありました。
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