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2019.02.17

『足跡』に至る、足跡の物語:ファースト・マン

リンク: 映画『ファースト・マン』公式サイト.

 人類として初めて月に足跡を記した宇宙飛行士、ニール・アームストロング船長。その歴史的な一歩に至るまでの、NASA、宇宙飛行士、そしてその家族達の知られざる苦闘。
 誰もが知る人物、誰もが知る出来事の、誰も知らない物語。

 IMAXで鑑賞しましたが、宇宙のビジュアルは圧巻。月。宇宙。圧倒的に広大で、絶望的に静かな世界と、その真っ直中に放り出される人間の、あまりに小さく揺さぶられつづける視点。地上から見たサターンロケット発射の瞬間の凄まじい迫力と、そのあとのアポロの宇宙に比したあまりの小ささ。轟音と沈黙の使い方も相まって、宇宙の見せ方が圧巻でありました。

 ニール・アームストロングは本人も寡黙な人物だったということですが、作中でもライアン・ゴズリングは、近付きがたい姿を見せます。モノローグでなにかを語るでもなく、家族や友人相手に雄弁を振るうわけでもなく。ただ、作中でクローズアップされる様々な出来事が、まるで彼の関心を語るようで。そしてどうしようもなく現れる激情が、なおのこと重く刺さるのです。

 華々しく鮮やかな勝利の、達成の、英雄の物語と言うよりも。為すべきことを、押し殺して為した人物の物語。この前後を取り上げた作品群も見てみたいと思う一作でありました。

 

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